『バトル・フロント』
原題 | Homefront |
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制作年・国 | 2013年 アメリカ |
上映時間 | 1時間40分 |
監督 | 監督:ゲイリー・フレダー 脚本・製作:シルベスター・スタローン |
出演 | ジェイソン・ステイサム、ジェームズ・フランコ、ウィノナ・ライダー、ケイト・ボスワース、フランク・グリロ、イザベラ・ヴィドヴィッチ |
公開日、上映劇場 | 2014年8月9日(土)~新宿バルト9、梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、T・ジョイ京都、109シネマズHAT神戸、ほか全国ロードショー |
~豪華俳優陣の意外な役どころに注目!~
あの『ロッキー』(‘76アカデミー賞作品賞受賞)の脚本も手掛けたシルベスター・スタローンが、自らのために書いた脚本をジェイソン・ステイサムに託して完成させたのが『バトル・フロント』。『エクスペンダブルズ』の共演がキッカケでスタローンが認めたアクションヒーローの演技力は、戦場でのPTSDを引きずる孤独な男の再生を描いた『ハミングバード』でも証明済み。今回は、幼い娘をマフィアの手から守る元麻薬潜入捜査官の決死の戦いを描いたサスペンスアクションドラマだ。
フィル(ジェイソン・ステイサム)は、危険な麻薬潜入捜査官の仕事を辞め、亡くなった妻の生まれ故郷ルイジアナで9歳の娘マディ(イザベラ・ヴィドヴィッチ)と静かに暮していた。ある日、マディがいじめっ子テディに怪我をさせてしまったことで、地元を仕切っているワルのゲイター(ジェームズ・フランコ)が乗り出してきて、フィルを調べ始める。やがてフィルの経歴が麻薬組織に知られることになり、かつて息子を殺された麻薬組織のボスが復讐にやってくる。
娘の学校への送迎や、二人で乗馬を楽しむ様子など、親子の時間を大切にするジェイソン・ステイサムの優しい父親ぶりがいい。『トランスポーター』シリーズや『アドレナリン』など、スタイリッシュでクールなアクションで魅了してきたジェイソン・ステイサムが、娘のために親バカになるという意外な表情で楽しませてくれる。また、ミュージカル界の名子役イザベラ・ヴィドヴィッチが、父親を思い遣る思慮深い娘を演じて印象深い。他に、ジェームズ・フランコの狡猾な田舎のワル役や、その情婦役のウィノナ・ライダーの『シザーハンズ』('90)の頃とは大違いの堕ちぶり、さらに、いじめっ子テディの母親役のケイト・ボスワースのキレぶりも圧巻!豪華俳優陣の意外な顔が見られるのも面白い。
目立たぬよう静かに暮してきたのに、娘に教えた護身術が災いして窮地に陥る主人公。ルイジアナの湿地帯を舞台に、南部の排他的風土や信頼できない警察など、無防備な田舎暮らしの危険性もサスペンスを盛り上げる。娘を守るため容赦なく爆走するあたり、本領発揮したジェイソン・ステイサムに「待ってました!」と見とれるばかり。やっぱ、頼りになるアニキだぜ!
(河田 真喜子)
公式サイト⇒ http://battlefront.jp/
(C)Homefront Productions, Inc. 2013