『LIFE!』
原題 | The Secret Life of Walter Mitty |
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制作年・国 | 2013年 アメリカ |
上映時間 | 1時間55分 |
監督 | 製作・監督:ベン・スティラー |
出演 | ベン・スティラー、クリステン・ウィグ、シャーリー・マクレーン、アダム・スコット、キャスリン・ハーン、ショーン・ペン、パットン・オズワルド |
公開日、上映劇場 | 2014年3月19日(土)~全国ロードショー |
~現実世界へ踏み出す勇気がもたらすもの~
日常の中で、ふと空想にふける瞬間ってないだろうか? 誰でもヒーローやヒロインになれる。それが現実逃避の時もあれば、欲求が強すぎる場合もあるだろう。本作も、会社と自宅を往復する日々の中で突然空想の世界にトリップしていた主人公が、切羽詰まった状況になり、実際に世界の果てまで行って駆け回る。空想の世界ではヒーローだったが、現実世界でもその勇気が発揮されるという冒険物語。だがそこには、誰しもが抱える厳しい現実と向き合う勇気と人生への讃歌が込められ、見終えて無性に誰かと語りたくなるような感動作だ。
ベースになっているのは、ダニー・ケイ主演で映画化もされた『虹をつかむ男』(1947年)。ベン・スティラー自身が製作・監督にのりだし、1939年に発行された原作を現代の主人公に置き換えて共感を得る。今までの役者としての幅をさらに広げる快心の演技。さらに、主人公が飛び回る北極圏やヒマラヤの深みのある色彩とスケール感のある映像に圧倒される。フィルムでの撮影にこだわっただけあって、その迫力は尋常ではない。
【STORY】
雑誌「LIFE」社の写真管理部に勤務するウォルター(ベン・スティラー)は、早くに父親を亡くし、母親(シャーリー・マクレーン)と妹の面倒をみてきた。生真面目で不器用な性格から、意中の彼女シェリル(クリステン・ウィグ)へのアプローチもかなわない。いつも空想の世界でヒーローになっていた。そう、彼は70年に及ぶ「LIFE」社が収集した世界中の写真データを見てきたのだ。いつでもどこへでもトリップできるデータの持ち主なのだ。
そんなある日、伝統ある雑誌「LIFE」も不況のあおりで廃刊されることになる。ところが、最終号の表紙を飾る予定だった有名な冒険家でもある写真家ショーン(ショーン・ペン)のネガを失くしてしまう。ネガの行方を追って必死でショーンの後を追うが、行く先々であと一歩のところで追いつけない。ネガを捜し出さなければクビになる。今まで空想の世界でしか知らなかった地球。北極圏のグリーンランドやアイスランド、ヒマラヤ山脈など、ウォルターは自分の殻を破り、現実の世界へと飛び出していく。
初めて海外旅行した時のような興奮を感じた。それまで映画やテレビでしか知らなかった世界が、現実のものとなって自分の目の前にある。自分の足で歩き、手で触り、肌で感じる世界。初めての冒険は不安と恐怖でいっぱい。でもウォルターの背中を押してくれるのも空想力。意中のシェリルが、デヴィッド・ボウイの「Space Oddity」をギター弾きながら歌って応援してくれるのだ。勇気を振り絞って先へ先へと突き進むウォルターの姿に、いつの間にか自分自身を重ねて見てしまう。そう、勇気を出して世界へ踏み出そう! その一歩があなた自身の大きな飛躍につながるはず。
(河田 真喜子)
公式サイト⇒ http://www.foxmovies.jp/life/
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