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『アメリカン・ハッスル』

 
       

AH-550.jpg『アメリカン・ハッスル』

       
作品データ
原題 AMERICAN HUSTLE 
制作年・国 2013年 アメリカ 
上映時間 2時間18分
監督 デヴィッド・O・ラッセル
出演 クリスチャン・ベイル、ブラッドリー・クーパー、エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロ、ルイス・C・K、マイケル・ぺーニャ、アレッサンドロ・ニヴォラ
公開日、上映劇場 2014年1月31日(土)~TOHOシネマズ(梅田、なんば、二条、西宮OS) ほか全国ロードショー
受賞歴 本年度ゴールデングローブ賞★最多★3部門★受賞!!! 作品賞(ミュージカル・コメ ディ部門)主演女優賞(エイミー・アダムス)助演女優賞(ジェニファー・ローレンス)

 


~本当に起きたウソみたいな話を、達者な役者たちで見せる~


 

AH-2.jpg 詐欺師の映画が好きだ。古くは『スティング』や『グリフターズ』など、よく練られた脚本があればこそ、観る者もだませるし、名作の位置に君臨できるのだなと実感させられたものだ。そして、この『アメリカン・ハッスル』だが、ちょいと毛色が異なる。1979年にアメリカで実際に起きた汚職スキャンダル「アブスキャム事件」をもとにしているのだが、それでいながら何だか笑いを誘う要素がいっぱいあって、本当にこんな破天荒なことが起きたのだろうかという気にまでなってくる。だまされたという爽快感より、そこに至る過程や個性豊かな人物相関図を楽しみたい作品といえるだろう。

AH-3.jpg 冒頭からのけぞる!大きな太鼓腹が目立つ、でっぷり肥った髭面の男。その男がバーコード模様の頭に必死でかつらをつけようとしている。そこで思わず笑いが出るのだが、彼こそこの映画の主人公、クリスチャン・ベイル演じる天才的詐欺師のアーヴィン・ローゼンフェルドである。彼は愛人関係にあるシドニーと組んでセコい詐欺を働いてきたが、ついに逮捕される。ところが、FBI捜査官から自由放免にするから、捜査に協力せよと言われて承諾する。それは偽者のアラブの富豪を登場させ、カジノの利権に群がる政治家やマフィアをだまして一網打尽にしようというもの。さて、ここから、爆笑もののシーンもいっぱいのとんでもない展開となっていく。

 激ヤセしたかと思えば、本作での別人かと思うばかりの激太り。クリスチャン・ベイルの根性は半端ではない。また、出番は少ないが、ロバート・デ・ニーロにも要注意!ほんとに役者って凄いと思わせられる。女性陣も負けていない。シドニー役のエイミー・アダムスはもとより、主人公の妻を演じたジェニファー・ローレンスが掻き立てるイライラ感にも目を引かれた。FBI捜査官役のブラッドリー・クーパーはどこかキレているし…彼らの演技合戦を十二分に味わってほしい。70年代を感じさせる音楽の配置もおみごと!やや長尺な気はするが、“事実は小説よりも奇なり”の世界を堪能した。

(宮田彩未)

公式サイト⇒ http://american-hustle.jp/

 

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