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『ジャッジ!』

 
       

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作品データ
制作年・国 2013年 日本
上映時間 1時間45分
監督 永井聡
出演 妻夫木聡、北川景子、リリー・フランキー、鈴木京香、豊川悦司、荒川良々、玉山鉄二、でんでん他
公開日、上映劇場 2014年1月11日(土)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、神戸国際松竹、OSシネマズ神戸ハーバーランド、MOVIX京都他全国ロードショー


~世界を舞台に孤軍奮闘!無茶ぶり三昧が笑える広告業界コメディー~
 

judge-2.jpg 「宣伝部長が『ネコ』といえば、『ネコ』だ!」と、急遽キツネが登場するカップうどんCM]の吹き替えに「ニャー」という言葉を入れさせられる。強引な無茶ぶりがまかり通る広告業界をリアルに描写するだけでなく、広告の世界選手権である国際広告祭まで舞台を広げ、賞レースの裏側を垣間見るような痛快コメディーが誕生した。妻夫木聡と北川景子の丁々発止のやり取りも王道ラブコメ的な楽しさがあり、笑いあり、恋ありと盛りだくさんだ。

 

judge-4.jpg 大手広告代理店で働く新米の太田喜一郎(妻夫木聡)は、上司の大滝一郎(豊川悦司)が審査員として参加予定だったテレビCM世界一を決める広告祭に代理参加し、会社の重要クライアントのちくわCMを受賞させる重大ミッションを言い渡される。切れ者で賭け事好きの同僚大田ひかり(北川景子)も、仮の妻として同行することになったが、広告祭ではトヨタCMを手がけるライバル会社の辣腕ディレクター(鈴木京香)をはじめ、各国の審査員がすでに熾烈な裏取引を繰り広げていた。正直者でお人好しな喜一郎は、審査会を乗り切ることができるのか。

 

judge-3.jpg 広告祭賞とりレースの裏側は公正な審査とは程遠いが、訳も分からずやってきた喜一郎が審査会での発言権を得ていく過程は、カルチャーギャップを逆手にとった異色の人心掌握術が披露される。現在は窓際族になっている鏡さん(リリー・フランキー)が指南するボールペン回しや、必勝ラムちゃんTシャツ、そして効果の真偽を試してみたいカマキリポーズは、正直な想いを伝える喜一郎の見事な武器となり、そしてこちらの笑いのツボを大いに刺激した。

 

judge-5.jpg CMをめぐる物語だけに、海外のCMを含め多くのCMが登場するのも見ものだ。中でも物語の鍵を握る、喜一郎がこの仕事を始めるきっかけとなったCMのコピー「逆風は振り返れば追い風になる」は、まさに喜一郎の広告祭での体験をも言い当てており、そして広告におけるコピーの重みを実感する言葉だ。あて書きの主人公喜一郎を演じた妻夫木聡の天然で憎めない人物像や、北川景子演じるひかりの世話を焼かずにはおられなくなっていく乙女っぷりも小気味よく、新春一番のベストカップルと勝手に太鼓判!そして周りに支えられながら自分を貫いた喜一郎の成長が最後の「ジャッジ」の決め手となる大逆転ぶりは、各種賞レースで大人の事情が蔓延る今、とても新鮮に映るのだ。(江口由美)

公式サイト⇒http://judge-movie.com/
(C) 2014「ジャッジ!」製作委員会