『オーバードライヴ』
原題 | SNITCH |
---|---|
制作年・国 | 2013年 アメリカ |
上映時間 | 1時間52分 PG-12 |
監督 | リック・ローマン・ウォー |
出演 | ドウェイン・ジョンソン(『G.I.ジョー バック2リベンジ』『ワイルド・スピード』シリーズ)、スーザン・サランドン(『ウォールストリート』)、ジョン・バーンサル(TV「ウォーキング・デッド」シリーズ)、バリー・ペッパー(『ローン・レンジャー』) |
公開日、上映劇場 | 2013年11月30日(土)~梅田ブルク7、109シネマズ箕面、T・ジョイ京都、109シネマズHAT神戸 他全国ロードショー |
~最愛の息子を救うため、オヤジ頑張る!~
ドウェイン・ジョンソン主演の『オーバードライヴ』を見て、まず驚かされるのはアメリカの刑法だ。連邦政府の量刑を決める刑法では、麻薬所持で逮捕された場合、他の麻薬密売人を密告すれば減刑されるという。そのため無関係の人を罪に陥れることもあるというショッキングなお話である。最愛の息子を救うため父親が活躍するお話は、娘を救う『96時間』と似ているが、それよりアメリカが抱える問題を全面に打ち出している上に、実話をベースに描かれているところは、決して他人事ではないリアリティをはらんで、見る者を震撼させる。
【STORY】
運送会社社長のジョン(ドウェイン・ジョンソン)は、再婚して可愛い娘に恵まれ幸せな日々を送っていた。ところが、前妻に引き取られていた高校生の息子ジェイソンが、友人に頼まれて小包を受け取ったばかりに麻薬密売容疑で逮捕されたという連絡を受ける。短くて10年、長ければ20年の懲役刑だという。まだ18歳の少年に過酷な刑務所暮らしが耐えられる訳がない。最愛の息子を救うため女性連邦検事キーガン(スーザン・サランドン)に掛け合うが、他の麻薬密売人を密告、もしくは逮捕に協力しなければ減刑は無理だと言われる。そう、ジェイソンの友人は、自分が助かりたいばかりに無実のジェイソンをハメたのだ。そこで、他の密売人など知らないジョンは、自ら麻薬密売人逮捕に協力することを申し出る。
ジョンは麻薬捜査官クーパー(バリー・ペッパー)の指揮の下、従業員の中で麻薬密売の逮捕歴のあるダニエル(ジョン・バーンサル)の協力を得て、おとり捜査に参加することに。ところが、キーガン検事は、その売人の元締めよりメキシコにいる大物の摘発を狙うよう指示する。運び屋として潜入しているジョンは、さらなる危険を冒すことになる。
離れて暮らしながらも息子を想う気持ちの強いジョンの父親としての誠意を強く感じさせる。ドウェイン・ジョンソンが人情味のある役どころで惹きつける。それにしても、彼のような頼もしい父親だったら、どんな危険からも守ってもらえそうだ。しかも、乗っているトラックは18輪の大型トラック! どんな車だって敵わない。銃撃されながら暴走するカーアクションは『ワイルド・スピード』シリーズに負けないド迫力だ。ドラマとしても、サスペンスとしても、カーアクションとしても楽しめる逸品。こんなお父さん欲しい!
(河田 真喜子)
公式サイト⇒ http://overdrive-eiga.com/
(C)2012 SNICH FILM HOLDINGS, LLC ALL RIGHTS RESERVED