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『ブロークンシティ』

 
       

brokencity-550.jpg『ブロークンシティ』

       
作品データ
原題 BROKEN CITY 
制作年・国 2012年 アメリカ 
上映時間 1時間49分
監督 アレン・ヒューズ(『ザ・ウォーカー』、『フロムヘル』)
出演 マーク・ウォールバーグ(『テッド』)、ラッセル・クロウ(『レ・ミゼラブル』)、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(『シカゴ』)、ジェフリー・ライト(『007/慰めの報酬』)、バリー・ペッパー(『ローン・レンジャー』)、アロナ・タル(「CSI:6 科学捜査班」)、ナタリー・マルティネス(『エンド・オブ・ウォッチ』)、カイル・チャンドラー(『ゼロ・ダーク・サーティ』) 
公開日、上映劇場 2013年10月19日(土)~新宿バルト9、梅田ブルク7、T・ジョイ京都、OSシネマズ神戸ハーバーランド、ほか全国ロードショー

 


~マーク・ウォールバーグ絶好調! ハメられた探偵の意地の見せどころ~


 

brokencity-4.jpg 今年初めの『テッド』の大ヒット以来主演作が続くマーク・ウォールバーグ(42歳)。かなりの非行少年だったというが、いつまでも歳を感じさせない“とっちゃん坊や”的なイメージがあり、まさに『テッド』は適役だと思った。そんな彼が、ケイト・ベッキンセールと共演した密輸に絡むサスペンスアクションの『ハード・ラッシュ』、デンゼル・ワシントンと共演した大金強奪をめぐるマフィアやCIAや海軍や警察など様々な組織が入り乱れてのサスペンスコメディアクションの『2GUNS』(11.1公開)、そして、ラッセル・クロウ、キャサリン・ゼタ=ジョ-ンズ共演のニューヨーク市長の陰謀をめぐるサスペンスドラマ、『ブロークンシティ』。どれもこれも、スーパーヒーローではなく、どこにでもいる庶民的な主人公という、マーク・ウォールバーグならではのキャラクターに共感できるものばかり。

brokencity-2.jpg ニューヨーク市のスラム街で起きた少女殺人事件の容疑者の少年を殺害してしまった警官ビリー(マーク・ウォールバーグ)は、相手が黒人の少年ということもあり裁判沙汰となって辞職を余儀なくされる。その後探偵として細々と暮らしていたが、突然市長(ラッセル・クロウ)から妻(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)の浮気調査を高額で依頼される。なぜNY市長が冴えない探偵ビリーに調査を依頼してきたのか?

 不審に思いながらも調査を進めていくと、妻の浮気相手の男は次期市長選挙の対立候補の補佐役の男らしい。確信のないまま、その男が対立候補の家の前で射殺される事件が起こる。市長の妻の単なる浮気調査のはずが、ビリーが警官を辞めることになった過去の事件にも繋がり、予想だにしなかった市長の大事業に絡む陰謀に巻き込まれていく。

brokencity-3.jpg 世界経済の中心でもあるニューヨーク。市長によって街も大きく変化していく。スラム街の再開発はよく耳にする公的事業のひとつだが、それを題材に、弱い立場の人間を陥れて大事業に絡む不正を隠ぺいしようとするからくりは、悪行ながら見事な策略ぶりだ。まず、市長を演じたラッセル・クロウの貫録に圧倒される。彼も作品によって老けて見えたり太って見えたりするが、今回は近年になく引き締まったハンサムな顔で市長を演じている。妻役のキャサリン・ゼタ=ジョーンズも、本当に浮気しているのか、何か企んでいるのか、謎めいた存在感で、ラッセル・クロウ同様際立っていた。

 個性的なキャラクターをはじめ、最後まで惹きつける脚本といい、大都会ニューヨークの躍動感を見事に捉えた撮影といい、久しぶりに満足できる都会派サスペンスが楽しめる。

(河田 真喜子

公式サイト⇒ http://brokencity.jp/

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