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『謝罪の王様』

 
       

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作品データ
制作年・国 2013年 日本
上映時間 2時間8分
監督 水田伸生 脚本:宮藤官九郎 
出演 阿部サダヲ、井上真央、竹野内豊、岡田将生、尾野真千子、荒川良々、濱田岳、高橋克実、松雪泰子他
公開日、上映劇場 2013年9月28日(土)~全国東宝系ロードショー


~華麗なる謝罪師登場!「ごめんなさい」が世界を救う!?~
 

shazaino-2.jpg 「ごめんで済んだら、警察いらん!」とは子どもの常套句だが、プロフェッショナルな謝罪であらゆる揉め事を解決する「謝罪」エンターテイメントが誕生した。朝の連続テレビ小説『あまちゃん』で今や時の人となった宮藤官九郎が、『舞子Haaaan!!!』、『なくもんか』の阿部サダヲ、水田伸生監督と再びタグを組んで作り上げた、社会の裏側や人間心理を巧みに突く人間喜劇。『じぇじぇじぇ』顔負けのインパクトがあるキメ台詞も爆笑必須だ。

 

 shazaino-3.jpgヤクザの車を凹ませてしまったクールな帰国子女(井上真央)、取引先の女性にセクハラしたあげく最悪の謝罪で相手を激怒させてしまった能天気サラリーマン(岡田将生)、息子の傷害事件に対する謝罪会見が逆効果となった大物俳優夫妻(高橋克実、松雪泰子)、仕事中小さな我が娘に手を上げてしまったことを後悔する弁護士(竹野内豊)、撮影中にお忍びで観光していたマンタン王国の王子が映ってしまい、国際問題へ発展することを危惧した映画プロデューサー(荒川良々)。阿部サダヲが演じる「謝罪師」黒島のもとに次から次へと訪れる依頼人のエピソードを群像劇風に語りながら、それぞれのエピソードがリンクして少しずつ繋がり、「謝罪師」黒島誕生のきっかけに遡っていく。

 

shazaino-4.jpg クセモノ揃いの依頼者が逆に相手を怒らせてしまう謝罪ぶりは、どこかで見たことのあるようなイタイものばかりで、謝罪というコミュニケーションの難しさを見事に突いている。それに対し、滑稽なぐらいの誠意を相手に応じて演出する黒島の謝罪指南は、目の覚めるようなアイデアがいっぱい。謝罪によって変化する依頼主と被害者の関係の変化を見ていると、怒った人も謝罪を受け入れる心の余裕を持つことが大事だと気付かされるのだ。

 

 幾多の案件を見事に指導し、時には自ら究極の土下座を見せて問題解決へ導いていった黒島が、土下座で解決できない事態に追い込まれたマンタン王国王族への謝罪。日本の絶対的な危機に内閣総理大臣が行う懸命な謝罪は、爆笑を呼ぶ一方、歴史に残る名謝罪にも映る。宮藤官九郎ならではのブラックユーモアやパロディーを盛り込み、「謝罪=暗い」ネガティブイメージを覆した新しいエンターテイメントで、「土下座を超えた究極の謝罪」をぜひ体感してほしい。
(江口由美)

公式サイト⇒http://www.king-of-gomennasai.com/
(C) 2013「謝罪の王様」製作委員会

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