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『アップサイドダウン 重力の恋人』

 
       

upsidedown-550.jpg『アップサイドダウン 重力の恋人』

       
作品データ
原題 UPSIDEDOWN 
制作年・国 2012年 カナダ、フランス 
上映時間 1時間48分
監督 フアン・ソラナス
出演 キルスティン・ダンスト(『スパイダーマン』シリーズ 『マリー・アントワネット』)、ジム・スタージェス(『クラウド アトラス』『ワン・デイ 23年のラブ・ストーリー』)、ティモシー・スポール(『ハリー・ポッター』シリーズ 『英国王のスピーチ』)
公開日、上映劇場 2013年9月7日(土)~角川シネマ有楽町、ヒューマックスシネマ渋谷、テアトル梅田、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、TOHOシネマズ西宮OS ほか全国ロードショー

~重力に逆らい、格差を超越して惹かれあう愛~

 アルゼンチンから独創的才能の持ち主が現れた。その名はファン・ソラナス監督。この物語は、ソラナス監督の「男が山頂にいて、もう一方の山頂にいる女性を見上げているんだ。逆さまにね。」という夢から生まれたそうだ。記憶に残るような夢はよく見るが、それを映画化できるなんて、まさに夢を実現させた訳だ。今まで見たことがない“二重引力”の世界で繰り広げられる禁断の恋のラブ・ファンタジーの登場だ!

upsidedown-2.jpg それぞれの惑星で生まれた者は真逆の引力によって、出会っても逆さまな状態、つまりどちらかが逆立ちしている状態でしか対話できない。こんなめんどくさいシチュエーションながら、力学を丁寧に応用した撮影に加え美しく斬新なビジュアルは、今まで体験したことがない不思議な世界観に浸らせてくれる。

 双子の惑星によって“二重引力”が存在する世界は、下の世界は貧困層が、上の世界は富裕層が暮らしていた。双方の交流は厳しく禁じられ、さらに下の世界のエネルギーを上の世界が搾取する社会構造となっていた。下の世界に暮らす少年アダムは、ある日立ち入り禁止区域にある“賢者の山”へ薬草を採りに行き山の頂上から上を見上げると、同じく上の世界の山の頂上にいる少女エデンを見つける。声を掛け合い仲良くなる二人。成長して恋心を募らせたアダム(ジム・スタージェス)は、エデン(キルスティン・ダンスト)を下の世界の山頂にロープで引寄せデートしていたら、警備隊に見つかってしまう。慌ててエデンを上の世界へ戻そうとするが、アダムは警備隊に撃たれロープを途中で離してしまう。上の世界へ落下していったエデン。

upsidedown-3.jpg その後10年経って、エデンが生きていることを知ったアダムは、エデンに会うために、二つの惑星を繋ぐ唯一の建物であるトランスワールド社に勤務する。ある薬草を使ったアンチエイジングクリームの開発者という触れ込みで入社したアダムは、危険を伴う中、仲間の協力もあってエデンに再会する。だが、彼女はあの落下事故以来記憶喪失になっていた。果たして、アダムはエデンの心を取り戻すことが出来るのだろうか?

upsidedown-4.jpg 双子の惑星による“二重引力”という奇想天外な世界で、禁断の恋を実らせようと必死で危険を冒すアダムのひたむきさに心打たれる。アダムを演じたジム・スタージェスは、『アクロス・ザ・ユニバース』で歌唱力と愛らしい輝く瞳で世界中を魅了した。その後も、『ラスベガスをぶっつぶせ』や『ウェイバック―脱出6500㎞―』『クラウド・アトラス』などで、様々な顔を見せてくれるハンサムなイギリス人だ。今回も、上の世界のエデンを愛する彼の優しさと純粋さが光っていた。そんなアダムの愛は、まさに天と地がひっくり返るような大変化を世界にもたらすことになる!?

(河田 真喜子)

公式サイト⇒ http://upside-down.jp/

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