『天使の分け前』
原題 | THE ANGEL’S SHARE |
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制作年・国 | 2012年 イギリス・フランス・ベルギー・イタリア |
上映時間 | 1時間41分 |
監督 | ケン・ローチ |
出演 | ポール・ブラニガン、シヴォーン・ライリー、ジョン・ヘンショー |
公開日、上映劇場 | 2013年4月13日(土)~銀座テアトルシネマ、シネ・リーブル梅田、シネ・リーブル神戸、4月20日(土)~京都シネマ ほか全国順次公開 |
~スコッチを飲んで幸せになろう!~
ウイスキーは熟成樽の中で毎年、2%ほど蒸発して失われる。そのことを「天使の分け前」という。何とシャレたネーミング。それをズバリ、題名につけているのだから、当然、ウイスキーが絡んだ物語である。それもスコッチのシングルモルトの逸品が次々と出てくるのだから、洋酒党にはたまらない。いや、お酒に興味のない人でも十分、楽しめる。
監督が社会派の名手とあって、なかなか職に就けないスコットランドの若者たちの厳しい現状をあぶり出す。その中で、袋小路に陥った青年ロビー(ブラニガン)がウイスキーに魅せられ、再生を図るというヒューマン・ドラマ。とんでもない仕掛けが用意されており、それが笑いと感動を生み、人生讃歌ともいえる爽やかなエンディングへと導く。ウイスキーとは「生命の水」のこと。観終わってから、なるほどとうならされた。と同時に、スコッチが無性に恋しくなり、自然と足がバーに向いていた。
(武部 好伸)
公式サイト⇒ http://tenshi-wakemae.jp/
© Sixteen Films, Why Not Productions, Wild Bunch, Les Films du Fleuve,Urania Pictures, France 2 Cinéma, British Film Institute MMXII