原題 | The Hunt |
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制作年・国 | 2012年 デンマーク |
上映時間 | 1時間55分 |
監督 | 監督・脚本:トマス・ヴィンターベア |
出演 | マッツ・ミケルセン、トマス・ボー・ラーセン、アニカ・ヴィタコプ |
公開日、上映劇場 | 2013年3月16日(土)~Bunkamuraル・シネマ、3月23日(土)~梅田ガーデンシネマ、シネ・リーブル神戸、順次~京都シネマ |
~子どもの天使性の裏に潜む悪魔性~
怖いお話である。だが、ありふれた日常の中でも十分に起こりうる展開に、ハラハラドキドキさせられ、大人も子どもも含めた人間の業について考えさせられた。既成概念や保身本能の強さについて。いかに簡単にスケープゴートに仕立て上げられるかということについて。
妻と別れ、最愛の息子と引き離され、失業もして、やっと幼稚園教師の職を得たルーカスだったが、幼稚園児のクララが、ルーカスからいたずらされたと園長に話したことで、とんでもない波紋が広がる。まるで身に覚えのないルーカスだったが、「子どもがそんな嘘を言うはずがない」という大人の思いこみによって、犯罪者扱いされるようになり…。
デンマークの名優マッツ・ミケルセンの、何と素晴らしいこと!窮地に陥っても毅然とした態度を取ろうとあがくルーカスの苦悩や哀しみを描いてみごとである。ラストシーン、観客の想像力に委ねられた“ある人影”は、追い打ちのようにこれまた恐ろしい。
(宮田 彩未)
公式サイト⇒ http://itsuwarinaki-movie.com/
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