原題 | 桃姐 |
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制作年・国 | 2011年 中国 |
上映時間 | 1時間59分 |
監督 | アン・ホイ |
出演 | ディニー・イップ、アンディ・ラウ、チン・ハイルー、ワン・フーリー、チョン・プイ、アンソニー・ウォン、サモ・ハン他 |
公開日、上映劇場 | 2012年10月13日(土)~Bunkamuraル・シネマ、10月27日(土)~梅田ガーデンシネマ、12月~シネ・リーブル神戸、正月~京都シネマ |
~幸せをふりまいた人が、最後に受け取ったもの~
愛の定義は難しい。慈愛ならわかる気がする。それは見返りを求めない。無償なのだ。この美しい映画を観ながら、愛について考え、それを諦めて、慈愛について想いを巡らしていた。ヒロインである桃さんの、凛とした慈愛の深さについて。そして、そういう人の生が、どれほど周囲に幸せを与えるか、ということについて。
香港に住む桃さんは、60年もの間、ある家族のもとで働いてきたメイド。真面目で優秀な働き手だ。ある日、雇い主の息子ロジャーが帰宅すると、桃さんが倒れていた。脳卒中で体にマヒが残るだろうと言われた桃さんは、仕事を辞めると言い出し…。イイ人ばかりが出てくるし、特にロジャーの献身ぶりには驚くが、それは皆、桃さんの反射像。そこには、老いという問題も絡む。残り少ない時間をいとおしむように、彼女が世界を見つめる、その静けさ。桃さん役のディニー・イップに魅せられ、ノー・ギャラ出演のアンディ・ラウの志にも打たれる秀作だ。(宮田 彩未)
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