原題 | ABRAHAM LINCOLN:VAMPIRE HUNTER |
---|---|
制作年・国 | 2012年 アメリカ |
上映時間 | 1時間45分 |
監督 | ティムール・ベクマンベトフ |
出演 | ベンジャミン・ウォーカー、ドミニク・クーパー、アンソニー・マッキー、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、マートン・ソーカス他 |
公開日、上映劇場 | 2012年11月1日(木)~全国東宝系ロードショー |
~アメコミヒーロー顔負けの “闘うリンカーン”~
「人民の人民による人民のための政治」という一説で有名な、南北戦争時代の大統領、エイブラハム・リンカーン。そんな歴史上の偉大なヒーローにもう一つの知られざる顔があるとしたら・・・ 『アリス・イン・ワンダーランド』、『ダークシャドウ』のティム・バートン監督が製作を担当、『ウォンテッド』のティムール・ベクマンベトフ監督と強力タグを組み、リンカーンの人物像を大胆にアレンジ、想像力溢れるアクション快作を作り出した。アメコミヒーロー顔負けの “闘うリンカーン”から目が離せない!
幼い頃殺された母親の仇を討つために、若きリンカーン(ベンジャミン・ウォーカー)は、地元の名士、ジャック(マートン・ソーカス)と対決するが、銃弾でも倒れないジャックに逆襲されてしまう。リンカーンを助けたヘンリー(ドミニク・クーパー)はジャックが裏で巨大な勢力を握っているヴァンパイアであると告げ、リンカーンにヴァンパイアハンターになることを提案する。ヘンリーの下、斧を武器に訓練を重ねたリンカーンは、昼間は店で働きながら、夜はハンターとしてヴァンパイア狩りを行う二重生活を始めるのだった。
狂暴で震えあがるぐらい怖いヴァンパイアを相手に、銀のコーティングを施した特製の斧で華麗なアクションをみせる若きリンカーン。歴史劇ならではの馬上の戦闘シーンなどを交え、カンフーのようなダイナミックな動きで不死身のヴァンパイアと果敢に闘う姿は、新たなダークヒーローの誕生すら思わせる。恋もする等身大のリンカーンがとても新鮮だ。
時が経ち、アメリカの裏社会にはびこるヴァンパイアたちを排除するため、政治家になる決意をしたリンカーン。史実にはない知られざる秘密を抱え、大統領としての顔、愛する妻との家庭の姿を見せる裏で、決戦の時が迫る。威風堂々としたリンカーンが、仲間たちと共に暴走列車で炎に包まれながら手に汗握るサバイバルアクションをみせるクライマックスは、3D映像ならではの迫力も加わり、ウエスタン映画を思わせる懐かしさとスリルに満ちた名シーンだ。若きリンカーンから大統領のリンカーンまで違和感なく演じ切るベンジャミン・ウォーカーが、破天荒ともいえるストーリーに説得力を与えている。
過酷なヴァンパイアとの戦いに焦点を絞り、明快なストーリー展開で観る者を飽きさせないティムール・ベクマンベトフの手腕が光る作品。誰もが知る英雄リンカーンや南北戦争の歴史に大胆な解釈を与えたオリジナリティーや、流行りのヴァンパイアものとは一味違うハンター目線のアクションが効いている。(江口由美)
公式サイトはコチラ
(c)2012 Twentieth Century Fox