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『プロメテウス』

 
       

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作品データ
原題 Prometheus
制作年・国 2012年 アメリカ 
上映時間 2時間04分
監督 リドリー・スコット
出演 ノオミ・ラパス、マイケル・ファスベンダー、シャーリーズ・セロン、ガイ・ピアース
公開日、上映劇場 2012年8月24日(金)~全国ロードショー


~最強怪物“エイリアン”騒然たる序章~

  最強の怪物エイリアンも近年ではずいぶん多様化して、宿敵プレデターと対決もしているが、リドリー・スコット監督が生み出したエイリアンは宇宙怪物の初代王者に違いない。第1作の登場は79年。その2年前にブームを巻き起こした『スターウォーズ』(‘77年)の胸踊る冒険ファンタジーと違って『エイリアン』は宇宙の底知れない恐怖を映し出した。未知の宇宙にはとんでもなく恐ろしい生き物がいる…怪物の圧倒的な強さ、恐怖に慄然としたものだ。 あれから33年、『プロメテウス』はリドリー・スコットが人類の起源に迫った作品。そこにエイリアンの存在が深く関わっていた…。

 古代遺跡の壁画にサイン(人類へのメッセージ)を発見した科学者エリザベス(ノオミ・ラパス)は「地球外の知的生命体がいる」と確信。それが「人類を創造した“エンジニア”ではないか」と胸躍らせる。5年後の2093年、巨大企業ウェイランド社が建造した宇宙船「プロメテウス」がエリザベスらを乗せて遥か彼方の惑星探査の旅に出る。3年近い時間をかけてたどり着いた星には、想像を絶する光景が待っていた…。

prome-2.jpg  監督官ヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)一行が洞窟探索で見つけた場所は『エイリアン』第1作の“墓場”そっくり。そこで見つけた“遺体”が目当ての「エンジニア」ではないか?  砂嵐の予告に一行は急いで引き揚げるが…。エイリアン登場の予兆に満ちた画面にぐいぐい引き込まれる。化石化した頭骨や多数の古い遺体、無数に並ぶ不気味な円柱。思えばエイリアン第1号はこの円柱から人間に乗り移り、お腹の中から飛び出す伝説的登場となった。ホログラフみたいなゴーストまで登場する、そこは人間にとって魔窟だった。

 別行動を取ったはずの2人の隊員が、2匹のヘビ状生物に襲われる。人間の腕に巻き付き、締め付け、ナイフで切ると体液を噴き出す。一人はヘルメット内にまで入られて、口から体内に侵入される。形状は異なるが、現象はエイリアンそのものだ。エリザベスが隊員と愛を交わした10時間後に“妊娠10ヶ月”と判明、自ら手術台に乗り、マシンによる帝王切開手術を行い(凄っ!)、アームが取り出した血みどろ“赤ちゃん”の不気味なこと。エイリアンは人間を「宿主」として生まれることを思い出した。

prome-3.jpg  主要な隊員は2人で、「エイリアン」のシガニー・ウィーバーを思わせるエリザベスと、もう一人は船内に映された『アラビアのロレンス』の映像とともにさりげなく登場するのが男性隊員デヴィッド(マイケル・ファスベンダー)。先頃引退を表明した「ロレンス」のピーター・オトゥールを真似た金髪碧眼、人間そっくりの動きが出来るアンドロイド。人間以上の働きの頼れる存在。「エイリアン」の人造人間が最初、正体不明の不気味男だったのとは大違い。アンドロイドも進化した。  リドリー・スコットは『プロメテウス』を人類最強の敵『エイリアン』の誕生編=序章として決着を付けたのかも知れない。(安永 五郎)

公式サイト⇒ http://www.foxmovies.jp/prometheus/

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