topへ
記者会見(過去)
旧作映画紹介
シネルフレバックナンバー プレゼント
 
 ・ ミッドナイトイーグル
 ・ 4分間のピアニスト
 ・ この道は母へとつづく
 ・ 鳳凰 我が愛
 ・ 僕のピアノコンチェルト
 ・ ALWAYS続・三勝目の夕日
 ・ ウェイトレス
 ・ スターダスト
 ・ ヘアスプレー
            つづく・・
 
 
 
プレゼント
 
ご連絡・お問合せは・・・
【シネルフル】
HP管理者:

河田 充規
河田 真喜子
原田 灯子
藤崎 栄伸
篠原 あゆみ

〒542-0081
大阪市中央区南船場4-4-3
御堂筋アーバンライフビル9F
(CBカレッジ心斎橋校内)
cine1789@yahoo.co.jp


新作映画
 ミッドナイトイーグル
『ミッドナイト イーグル』
〜現実に起りえる国際謀略と戦争の矛盾を描いた
                    山岳冒険アクション〜

(2007年 日本 2時間11分)
監督:成島出  原作:高島哲夫
出演:大沢たかお、竹内結子、玉木宏、吉田栄作、藤竜也
11月23日〜梅田ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹他にて公開

記者会見記事→         公式ホームページ→
 吹雪に覆われた極寒の山岳地帯で主人公たちが土地勘と登山の知識だけをたよりに某国特殊部隊と自衛隊の戦いに挑んで行く。北アルプスに墜落した米軍ステルス戦闘機の搭載物をめぐっての男たちの死闘が描かれる。高島哲夫原作の国際謀略冒険小説の映画化作品。

  戦場カメラマンの西崎(大沢たかお)は、偶然、北アルプスに墜落する米軍のステルス戦闘機を目撃する。一方、西崎の死に別れた妻の妹で雑誌記者の慶子(竹内結子)は、軍事施設に侵入した某国工作員の行方を追っていた。西崎は後輩の新聞記者・落合(玉木宏)と共に入山、墜落現場を目指す。その頃、戦闘機に搭載された核兵器奪取のため某国特殊部隊が動き出した・・・
 民間人である西崎と落合は、冬山登山に関してきわめて高いスキルを持っており、某国特殊部隊の侵攻をかわし、自衛隊精鋭部隊員の命を救う。このあたりの設定が冒険小説ものの王道であり、物語を面白くさせる一番の見せ場だが、この映画では、ディテール描写が希薄なため盛り上がりに欠ける。他にも総理大臣をはじめ政府の高官たちが日本の危機を回避するため軍事作戦を決行するが、まるで緊迫感がなく、重厚な軍事サスペンスとしての魅力に乏しい。
 海外の諸作品と比べて日本映画は、「ポリティカル・サスペンス」というジャンルは、不得意な分野であり、まだまだこの程度のレベルだという印象を拭えない。ただし、西崎と慶子の男女の確執がサイド・ストーリーにあり、軍事・政治の世界を描きながら、主人公男女を主軸に進行して行く形態はなかなか斬新である。お互いに危機的状況を乗り越えて理解し合う男女の姿は静かな感動を呼ぶ。

  ラスト、ジャーナリストである主人公が商売道具のカメラを捨てて銃を取る姿に、彼の職業・思想と鮮やかに対比され、国を守ること、愛するものを救うことの過酷な現実が表現されており胸が熱くなった。
(後藤 一郎)ページトップへ
 4分間のピアニスト
『4分間のピアニスト』(four minutes)
〜ピアノが奏でるのは少女の悲痛な心の叫び〜


(2006年 ドイツ 1時間55分)

監督:クリス・クラウス
出演:ハンナー・ヘルツシュブルング、モニカ・ブライプトロイ

11月17日〜テアトル梅田、MOVIX京都、シネ・リーブル神戸
公式ホームページ→
 服役中の凶暴な少女は、薄幸の中で才能を封印してしまっていた。少女の中に「神様からの贈りもの」を見出したピアノ教師は、それを活かすため残りの人生をかける。2人は、コンペ出場を目指そうとするが…。

  魂をぶつけ合うようなレッスンは、少女だけでなく教師の心の傷も浮き彫りにして、少女に投げかける言葉のひとつひとつが心に響く。少女の、心を解放させるような演奏に、表現力の無限性と、それまでの固定観念を吹き飛ばすような爽快さを感じた。
(河田 真喜子)ページトップへ
 この道は母へとつづく
『この道は母へとつづく』
〜恐れを知らない心はどんなものよりも強く、尊い〜

(2005年 ロシア 1時間39分)
監督:アンドレイ・クラフチューク  
出演:コーリャ・スピリドノフ、マリヤ・クズネツォーワ、ダーリヤ・レスニコーワ、ユーリイ・イツコーフ、ニコライ・レウトフ

11月17日〜梅田ガーデンシネマ、京都シネマ、シネカノン神戸
公式ホームページ→
 厳しい状況の中で自らの信念貫くことは、容易ではない。近道や逃げ道が見つかれば大抵の場合、それに甘んじてしまうだろう。だが、本作の主人公・ワーニャ少年は困難も遠回りも厭わない。「本当の母親にひと目会いたい」という一心だけで、周りの制止も聞かず、せっかくの養子縁組話を破談にし、孤児院を脱走するのだ。
 実話を基にしたリアリティーと、6歳の少年の無垢な魂が辿り着く息を呑む結末に、観客は“母親捜し”というシンプルな物語が崇高な輝きを帯びる瞬間を目撃する。

 真の幸せとは掴もうとして掴めるものではない。何が幸せか分からない上で、心が赴く先にあるものこそが“そう”なのだと、この物語は気付かせてくれる。
(篠原 あゆみ)ページトップへ
 鳳凰 わが愛
『鳳凰 わが愛』
〜柔らかいタッチで美しく綴られていく…〜

(2007年 日本・中国 2時間01分)
監督:ジヌ・チェヌ
出演:中井貴一、 ミャオ・プゥ、 グォ・タォ、 スン・チンチン
    イー・カイレイ


11月3日〜梅田ガーデンシネマ、千日前国際劇場
11月10日〜京都シネマ

公式ホームページ→
 1914年から1948年まで30年以上にわたるドラマだ。1911年には満州族の清朝が倒れて共和制の中華民国が誕生する。1931年の柳条湖事件で日本軍が侵攻し,1934年には傀儡(かいらい)政権・満州国が生み出されるが,1945年日本が戦争に敗れて満州国も消滅する。ところが,翌年には国民党と共産党との間で内戦が始まり,1949年中華人民共和国が成立する。この大きな時代の流れに呑み込まれることなく生きた男女の物語が綴られていく。
 大河というイメージはなく,清らかな小川が流れるといった感じで,ただひたすら一組の男女を柔らかく美しく包み込みように描いていく。リュウは,恋人にちょっかいを出した男に重傷を負わせて懲役15年に処せられて服役する。ホンは,夫を殺害して死刑になるが,妊娠していたため死を免じられて服役している。当時は男女が同じ刑務所内の別の区画に収容され,共同作業もあったようだ。そのため,リュウとホンが出会うことになる。
 ホンが酉年,リュウが巳年の生まれで,鶏と蛇が交わって鳳凰となるということから,2人の愛の象徴として鳳凰の絵や彫刻が登場する。2人は,ほとんど言葉を交わすことさえないのに強く惹かれ合う。だが,なぜそれほど心が通じるのか,今ひとつ説得力に欠ける。何しろ,リュウは恋人に未練を残しており,ラスト近くでも刃物を持って恋人にちょっかいを出した男のもとに行くのだ。ホンに比べてリュウのキャラがあいまいな感じだ。

  ともあれ,最近は「単騎,千里を走る」の高倉健のように日本人俳優の中国映画への出演が増えたし,日中合作映画も目立ってきた。本作では,中井貴一が主演だけでなくプロデューサーをも務めている。中国では撮影所が独立採算で運営されるようになったそうで,今後はアジアでもヨーロッパのように国境を越えた映画製作が増えていくと予想される。その意味で,日本人俳優がプロデュースに参加したことの意義は大きいといえるだろう。
(河田 充規)ページトップへ

 ALWAYS 続・三丁目の夕日

『ALWAYS 続・三丁目の夕日』
〜高度成長期に入る前の昭和のほのぼの感をもう一度!〜

(2007年 日本 2時間26分)
監督・脚本・VFX:山崎貴
出演:吉岡秀隆、 堤真一、 小雪、 薬師丸ひろ子、 堀北真希

11月3日〜全国東宝系にてロードショー
公式ホームページ→
 2005年に公開された「ALWEYS 三丁目の夕日」では,建築中の東京タワーを背景に夕日町三丁目の人々の生活が活き活きと映し出されていた。そこには,昭和30年代初めに置き忘れたような,ほっこりした温かさに包まれた世界が,まるで手で触れられるような感覚で存在していた。その前作のスタッフが再結集し,同じキャストが戻ってきて,正真正銘の続編が生まれた。あの三丁目の空気感がスクリーン上にそのまま再現されている。
 オープニングは,形の上では松竹の寅さんシリーズを意識したような感じだが,フタを開けて中を見ると,そこから東宝の匂いがプンプンと漂ってきて,案外面白い。また,空間的に広がりを見せ,上に高速道路がなくて空の見える日本橋が重要な役割を果たしている。ラストでは日本橋から見る夕日が目に染みる。新幹線が開通する前の特急こだまも登場する。映画館では石原裕次郎の映画が上映され,当時の活況が伝わってきて,うれしい。
 もちろん,ストーリーは鈴木家の一人息子の一平と茶川家に預けられた淳之介の2人を柱に展開する。鈴木家では一平のはとこ・美加を預かることになるが,一平の美加に対する感情の変化が微笑ましい。また,六子と同郷の武雄が登場し,一騒動の原因を作り出す。日本橋で語られる一平の母親の戦争で引き裂かれた恋や,父親の戦友に対する思いも描かれ,前作より戦争の影が濃くなっている。だが,ほのぼのとした優しさは失われていない。

  一方,茶川家のエピソードは前作を知らないとやや分かりづらいと思うが,要するに茶川とヒロミと淳之介が 3人で暮らせる日が来るのかが焦点となる。茶川家には淳之介の実父が何度も淳之介の引渡しを求めてくる。茶川は,淳之介を取られないようにするため芥川賞を目指すが,果たして受賞できるのか。また,前作でヒロミは茶川に友人の子淳之介を預けて姿を消したが,茶川は思いを寄せるヒロミと再会できるのか。興味は尽きない。
(河田 充規)ページトップへ
 ウェイトレス〜おいしい人生のつくりかた
『ウェイトレス〜おいしい人生のつくりかた』
〜 人生の芳醇な味を、楽しく楽しく召し上がれ! 〜


(2007 アメリカ 1時間48分)
脚本・監督・ドーン:エイドリアン・シェリー 
出演:ケリー・ラッセル、ネイサン・フィリオン、シェリル・ハインズ

11月23日(金)〜 シネ・リーブル梅田にて京阪神独占公開
公式ホームページ→
 濃厚な甘さが口いっぱいに広がって、ほろ苦さと爽やかな酸味が交わり、頬が緩んでくる。たくさんのパイと登場人物の人生に思いを馳せると。

 田舎町のジョーズ・ダイナーでウェイトレスをしているジェンナ(K・ラッセル)は、パイ作りの名人。気持ちを込めたオリジナルパイでお客を虜にしている。店では、気心の知れた同僚とイキイキ働く彼女だが、家に帰れば嫉妬深いダメ亭主に束縛されたかごの鳥。家出をして、隣町のパイコンテストに出場することが夢だが、予定外の妊娠が判明。失意と戸惑いの中、なんと担当医・ポマター先生(N・フィリオン)と恋におち・・・。
 先の見えないトンネルの真っ只中であったとしても、自分の人生からおりることはできない。「今」を選び取ったのは自分以外の誰でもなく、「これから」だって既に始まっている。そんな人生の教訓を、登場人物のチャーミングさとユーモアたっぷりの台詞で存分にみせてくれる。

  エイドリアン・シェリー自らの経験が飾ることなく投影されている本作は、結婚・出産といった女性のデリケートな感覚に添ってくれる。“20分、ただ抱きしめられる”シーンは誰もが共感するのでは?今は亡き彼女に、心から「ごちそうさま」と伝えたい。
(原田 灯子)ページトップへ
 スターダスト

『スターダスト』
〜 “星”は光輝くか、星屑と消えるのか。〜

(2007年 アメリカ? 2時間8分)

監督・製作・脚色:マシュー・ヴォーン
出演:クレア・デインズ、チャーリー・コックス、ミシェル・ファイファー、ロバート・デ・ニーロ

10月27日〜TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、OSシネマズミント神戸 他全国拡大ロードショー公開
公式ホームページ→

 えっ!! アナタを待ち受けるのは、予想を上回る奇想天外なストーリー。

 「流れ星」が地上に落ちて人の姿になった。彼女の名前はイヴェイン(C・デインズ)。憧れの女性に愛の証として、その流れ星を取ってくる約束をしたトリスタン(C・コックス)は、決して越えてはならないと言われている村の壁を越え、魔法の国へ足を踏み入れる。魔女、海賊、亡霊の王子たち―さて、2人の行く末は・・・。

  ファンタジーの要素がこれでもかと詰まっているのに、壮大なスケールを保ったまま上手くまとまっている。心から楽しむことができるのは、若手・ベテランを問わず俳優陣がノビノビと個性的な役柄を生きているから。R・デ・ニーロの海賊は特に刺激的。
(原田 灯子)ページトップへ
 ヘアスプレー
『ヘアースプレー 』
〜 ♪新人女優も、あのJ・トラボルタも、
             とびっきりキュートなんです!♪ 〜


(2007年 アメリカ 1時間57分)
監督:アダム・シャンクマン 
出演:ジョン・トラヴォルタ、ミシェル・ファイファー、
    ニッキー・ブロンスキー

10月27日〜梅田ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際会館 他全国ロードショー

公式ホームページ→
 個人の好みを超えて、〈イイものはイイ!〉作品がある。それは、明日を迎える事が楽しみになるミュージカル映画。カルトクラッシック映画として誕生した「ヘアースプレー」は、ブロードウェイでミュージカル化され、この7月には日本の舞台でも上演された話題作だ。

 60年代のアメリカ、ボルチモア。まだ人種差別の残る町。トレーシー(ニッキー・ブロンスキー)は、ダンスとオシャレが大好きな高校生。ぽっちゃりさんだけど、そんなことは気にもせず楽しく毎日を過ごしている。彼女の夢は、人気TV番組のレギュラーになって憧れの彼・リンクと踊ること。嫌がらせだって問題だって起こるけど、とびきりの笑顔で向き合っていく。その姿は家族や友人、社会にまで影響を与え・・・。
 実は困難な状況が続くにも関わらず、画面から伝わってくるのは底抜けの明るさと清々しいエネルギー、まだ見ぬ明日への希望。その理由は、トレーシーの生き方にある。簡単ではないけれど、1人が変わることで何かが起きることだってある。

 花柄、チェック、ラメ・・・カラフルな衣装に、パンチのあるダンス、圧倒的な歌唱力で謳いあげられるハートフルな言葉で、アドレナリンは止まらないのだ♪
(原田 灯子)ページトップへ
 
topへ 記者会見(過去)
旧作映画紹介
シネルフレバックナンバー プレゼント
HOME /ご利用に当たって