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【訃報】
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映画音楽界の巨匠モーリス・ジャール氏が3月29日、ロサンゼルスで亡くなられました。ガンを患っておられたそうで、84歳でした。
心からモーリス・ジャール氏のご冥福をお祈りしたいと思います。
←2008年11月17日、大阪ウェスティンホテルで行われた
記者会見にて |
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新作上映会場でも多彩なゲストによるティーチインが行われた(2008年) |
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モードの花道 |
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リングの果てに |
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ティラミス |
ハンドルネームはベンX |
氷の仮面舞踏会 |
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新作上映会場でも多彩なゲストによるティーチインが行われた(2007年) |
パトリス・ボワトー氏(左)とシュテファニー・グラーザーさん(中)
ベティナ・オベルニ監督(右) |
『あたたかな場所』 の
マルコ=S・プッチオーニ監督(左)
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『ポルケ・テ・ヴァス』の
アルベロ・ベヒネス監督
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『マルタのやさしい刺繍』のシュテファニー・グラーザーさん(中)
ベティナ・オベルニ監督(左) |
『タクシデルミア』の ジョルジュ・パールフィ監督(左)とジョーフィア・ルットカイ脚本家(右) |
『フローズンタイム』の
ショーン・エリス監督
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パトリス・ボワトー氏からのメッセージ(2008年11月) |
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Dear
friends,
この度、第15回大阪ヨーロッパ映画祭のゲストとして、映画界における2人のフランス人「スター」が来日することとなりました。モーリス・ジャールとブノワ・マジメルという、言葉では言い表せないほど、類いまれな才能をもつ2人に出会える貴重な機会です。
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11月21日(金)には、映画界の歴史において最も偉大な作曲家の1人モーリス・ジャールを迎え、パスカル・クエノ監督(同様に来阪)が彼に捧げた素晴らしいドキュメンタリーと、デビッド・リーン監督の代表作「アラビアのロレンス」(ニュープリントで復活、音がデジタル化されました)を上映いたします。
9回のアカデミー賞ノミネートに輝くモーリス・ジャールは、世界中の名高い監督たちの依頼をうけてきましたが、その中でも最高峰に位置するのがデビッド・リーン監督です。「アラビアのロレンス」、「ドクトル・ジバゴ」、「インドへの道」の監督として有名ですが、この3作品すべてにおいてモーリス・ジャール氏アカデミー賞を受賞しています。
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ブノワ・マジメルも(ミヒャエル・ハネケ監督作「ピアニスト」でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞、また「クリムゾン・リバー2」でジャン・レノと共演)、アルジェリア戦争を描いたフローラン=エミリオ・シリ監督作「いのちの戦場」が上映される11月23日(日)、舞台に登壇いたします。
尚、いずれも上映後には、ディスカッションとサイン会を予定しております。 |
11 月21日(金)、既に予定が入っていても、一生に一度それを後回しにして、モーリス・ジャール氏とその傑作に会いに来てください。本当に最初で最後の大変貴重な機会です!
また、日曜日の貴重な朝寝坊のひと時を何かにあてるとすれば、すぐに23日をお選び下さい。ブノワ・マジメルがあなたをリサイタルホールでお待ちしております。
もし徹夜をお望みであれば、11月28日(金)から29日(土)の夜にかけて開催の「世界のCMフェスティバル」へお越し下さい。昨年の3100名の観客の皆様も、新たな体験を求め、きっとためらわずにお越し下さるはずですので、是非ご一緒下さい。
★「モーリス・ジャールの軌跡」 11月21日(金)11時〜
★「アラビアのロレンス」 11月21日(金)15時〜
★「いのちの戦場」 11月23日(日)10時30分〜
★「世界のCMフェスティバル」 11月28日(金)22時30分〜(21時30分開場)
それでは、会場でお待ちしております。
【 More information】
★Maurice Jarre
http://ja.wikipedia.org/wiki/
http://www.oeff.jp/1763-Bandes-Originales-Maurice-Jarre.html
http://www.oeff.jp/1813-Bandes-Originales-Maurice-Jarre.html
http://www.oeff.jp/1692-Maurice-Jarre.html
★Benoit Magimel
http://benoit-magimel.hp.infoseek.co.jp/
http://www.oeff.jp/1818-L-ennemi-intime.html
http://www.oeff.jp/1822-Benoit-Magimel.html
★La nuit des publivores a Osaka
http://www.oeff.jp/1731-article1731.html |
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モーリス・ジャール氏の記者会見 (2008年11月17日) |
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第35回アカデミー賞7部門受賞
デヴィッド・リーン監督生誕100年記念
『アラビアのロレンス』
完全版・ニュープリントバージョン
コロンビア映画創立85周年
2008年11月21日(金):大阪リサイタルホールにてプレミア上映
12月下旬劇場公開〜テアトルタイムズスクエア
公式ホームページ
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映画音楽誕生100周年にあたる今年、大阪ヨーロッパ映画祭では映画音楽界の巨匠・モーリス・ジャール氏を名誉委員長にお迎えして、代表作でもある『アラビアのロレンス』や『モーリス・ジャールの軌跡』というドキュメンタリー映画が上映される。映画祭を前に来日したモーリス・ジャール氏だったが、東京でのアクシデントで腰を痛めてしまい、絶対安静の状態にもかかわらず、大阪での記者会見に応じてくれた。 |
悲壮な顔で状況を説明しようとするパトリス・ボワトー氏の後ろからひょっこりと現れ、「ボンジュール!」と明るい笑顔を見せてくれたモーリス・ジャール氏。そんな巨匠の陽気な姿に、会場は笑いと共に拍手に包まれた。
モーリス・ジャール氏は、1924年フランスのリヨン生まれの作曲家。デヴィッド・リーン監督の『アラビアのロレンス』『ドクトル・ジバゴ』『ライアンの娘』『インドへの道』や、『史上最大の作戦』『シベールの日曜日』『ブリキの太鼓』『刑事ジョン・ブック』『危険な情事』『太陽の雫』など、映画史に残る数多くの名作の音楽を手掛け、多くの映画監督の信頼を集めてきた。
【ご挨拶】
こんな格好ですが、みなさんとこうしてお会いできて本当に嬉しい!大阪ヨーロッパ映画祭は、カンヌやヴェネチアほど有名ではありませんが、国際的にも信頼されている映画祭であります。ヨーロッパと日本を結ぶ大変重要な映画祭です。ヨーロッパのいろんな地域の文化を紹介して、相互理解を深めるという役割を担っていると考えます。また、若い人材育成のためのプログラムであることにも感心しております。もっともっとこの映画祭が継続され、大きくなっていくように願っております。みなさんも応援して下さいね。さあ、質問してくださいよ!
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『アラビアのロレンス』 を作曲された年には、他にも2本の映画を出掛け手おられますが、大変だったのでは?
『アラビアのロレンス』 は6週間で仕上げたのですが、完成した時には死んでました(笑)。タイトな予算で苦しんでいたプロデューサーが、私が死んでは困ると、1ヶ月の休暇をプレゼントしてくれたぐらいです。 |
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撮影現場へは行かれたのですか?
この映画のオファーが来たときには、既に撮影は終了してましたので、現場へは行ってません。その代わり、リーン監督が40時間のフィルムを見せてくれたのですが、見るだけでも大変。彼は、それを4時間にまとめて、私はその内の2時間分に曲を付けました。
―――― 作曲のインスピレーションは?
フィルムを見て、すぐに曲を思い付きました。頭とハートにピーンとひらめいて、リズム&パーカッションと。ちょっと変わっていたので、始めは演奏者も戸惑いましたが、すぐにアラビアの世界に引き込まれていく、ようだと言われました。
―――― 仕上がりを見たときの印象は?
最初のスクリーニングの時には、自分の曲を批評家のように客観的に見なければなりませんが、また、受け入られるかどうか非常にナーバスにもなりました。
100人のオーケストラで演奏したのを、3台のマイクで収録したのですが、今聴いても素晴らしいと思います。当時の音を復元したテクノロジーも素晴らしい!ファンタスティック!
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いろんなジャンルの映画、使う楽器も多種に及んでいますが、作品を選んでいるのですか?
以前は、お金がかかる前妻のために仕事を選ぶ余裕はなかったのですが、30年前、今の美しい妻と再婚してからは、美しい曲作りをしています。
『アラビアのロレンス』は、リーン監督が私を選んでくれたのです。とてもラッキーでした。40年経っても、まるで先週作った映画のように感じます。 |
女性も過剰なアクションもエイリアンも出てきません。ファンタジックな作品でもありませんが、ハートに触れる素晴らしい映画です。今も若い人達に楽しんでもらえるのも、この映画の価値が高いからだと思います。上映の機会を作って下さった大阪ヨーロッパ映画祭に心から感謝いたします。
―――― パーカッションの専門家で、オンドマルトーノという楽器も使っておられましたね?
はい、私は音楽学校ではパーカッションを勉強しておりました。でも、オーケストラとのミックスも面白いな、と思うようになったのです。オンドマルトーノは1924年にフランス人が作った楽器です。『アラビアのロレンス』でも、ロレンスが砂漠で迷ったシーンで使われています。
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映画音楽とは?映画にどんな影響を及ぼすのでしょうか?
音楽をどう使うかは監督次第です。優れた監督だと必要な処に曲を付けるよう、具体的に指示してくれます。その点、リーン監督は的確な指示を出してくれましたよ。ロレンスがひとり砂漠でアカバ侵攻について考えるシーンでは、なぜ攻撃するのか?その方法は?と、ロレンスが何を考えているのかを音楽で表現したのです。 |
他の技術的手段では表現できないものを音楽で表現する、それが映画音楽です。
―――― 最近のCG映画で曲を付けたいと思うものはありますか?
作品によって興味深いものもあります。テーマにもよりますね。
―――― どんな監督のために作曲したいですか?
ふたりいます。一人は、フェデリコ・フェリーニです。彼にはニノ・ロータがいましたから、一緒に仕事をしたことがなくて、とても残念に思っています。
もう一人は黒澤明監督です。彼とはもう少しで実現するところでした。というのも、彼の作品を手掛けていた非常に優秀な作曲家が亡くなったので、一緒にやらないか、と誘われたのです。日本でのコンサートでは、黒澤明監督へのオマージュを作曲して披露しました。監督はコンサートには来られなかったのですが、後で聴いてもらってお褒めのお言葉を頂きました。
ニーチェも言っています。「音楽のない人生なんて、死んだも同然だ。」と。私も同感です。早朝から仕事をするようなことはありませんが、音楽を聴くのは大好きです。モーツァルトやベートーベン、マーラーなど、よく聴いていますよ。これからも、美しい音楽に溢れた人生を楽しみたいと思っています。
時折、大きなジェスチャーを交えたり、楽器の音を真似てみたり、まるで天真爛漫な子供のようにはしゃいでいたモーリス・ジャール氏。御歳84だが、まだまだ心も音楽も純粋な美しさで輝いているようにみえた。体調は悪いらしいが、11月21日(金)のリサイタルホールでの上映会には、必ず顔を見せてくれるような気がする。それほど、観客との出会いを大事に思っているように感じたからだ。
巨匠と讃えられる数少ない映画人のおひとりです。是非、この機会に会いに行って下さいね。 |
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★ 大阪ヨーロッパ映画祭15周年記念開催ガラ・パーティ
“モーリス・ジャールとの夕べ” (2008年11月18日) |
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例年なら新作上映会の前夜に開催されるパーティだが、今年は他のゲストの来阪を待たずに4日も前に行われた。それは平松大阪市長のスケジュールに合わせたものだったらしい。にもかかわらず、肝心の平松市長は欠席。モーリス・ジャール氏も怪我を押して車椅子で出席され、また、駐日欧州委員会代表も出席された貴重なパーティだった。 |
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大阪ヨーロッパ映画祭は、「文化都市大阪」を世界に発信する絶好の機会と言えよう。それを支援する大阪市の行政には敬意をはらいたい。その意味でも、映画への造詣も深いと言われる平松市長には出席して頂きたかった。
また、モーリス・ジャール氏に敬意を表して、ドクトル・ジバゴの「ラーラのテーマ」を琴で演奏された。 |
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名誉委員長のモーリス・ジャール氏を心から尊敬し、体調を気遣うパトリス・ボワトー氏。また、モーリス・ジャール氏も、ボワトー氏の献身に感謝し、スピーチの度に彼の活動に声援を送っていた。そんなお二人の優しい人柄がつくづくと感じられ、改めて、この映画祭は、このような誠実な人々によって成り立っていることを実感した。 |
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出席者と気さくに写真撮影に応じてくれたモーリス・ジャール氏。恥ずかしながら、筆者も夫とジャール氏をはさんでハイポーズ! (ジャール氏には申し訳ないが、ピンボケで良かった〜!) |
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『モーリス・ジャールの軌跡』舞台挨拶 (2008年11月21日) |
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『モーリス・ジャールの軌跡』
ゲスト:モーリス・ジャール、パスカル・クエノ監督
〜映像をはるかなる空間・三次元にまで拡げて魅了する、
映画音楽の巨匠〜
(2008年 フランス 1時間20分)
監督: パスカル・クエノ
出演:モーリス・ジャール、オマー・シャリフ、ジャン・ロシュフォール、フォルカー・シュレンドルフ、ピーター・ウェアー
『大阪ヨーロッパ映画祭』にて日本初公開
映画音楽の巨匠・モーリス・ジャールのこれまでの活動の軌跡を、著名な映画人のインタビューを交えてたどったドキュメンタリー映画。懐かしい映画の一場面や、当時の珍しい映像は、数々の名曲を生み出した彼の人生を彩り豊かに見せてくれる。 |
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【パスカル・クエノ監督】
――― モーリス・ジャールのドキュメンタリーを撮るきっかけは?
沢山の監督と一緒に仕事をしてきて、ストーリーと音楽の深い関係について考えてきました。そんな時、パリでモーリス・ジャール氏とお会いして、私の考えをお話したところ、とても興味を持って下さって、この企画が進んでいったのです。 |
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カメラがまわってない部分で、何か語りたいことはありますか?
ジャール氏の奥様には、多くの時間をご一緒させて頂いて、彼を理解するのを助けて頂きました。そのお陰でこの脚本が書けたのです。また、長い間お宅にお邪魔して取材させて頂きました。心から感謝しております。
――― 日本でのDVD発売予定は?
今、世界公開に向けて再編集中ですので、来年には日本でも発売されると思いますが。 【モーリス・ジャール】
――― 美しい音楽を作るには?
作曲のインスピレーションはいろんなところで湧いてきます。頭とハートとノートがあれば誰でも作曲できます。自分に合ったいい教育を受けて、感性を磨き、言葉を音符に置き換えて、想いのたけを音楽にして語るのです。人生の様々な時と場所からインスピレーションは生まれます。
『アラビアのロレンス』は、あの美しい映像からインスピレーションが生まれました。デヴィッド・リーン監督と一緒に仕事ができて、本当にラッキーでした。もう1本一緒に仕事をする予定だったのですが、その前に監督が亡くなられて、本当に残念です。このドキュメント映画が作られて、リーン監督も喜んで下さっていると思います。
このクエノ監督は、ずっと私の後を付いて取材していましたが、決して私の邪魔はしませんでした。この場を借りて、クエノ監督に感謝したいと思います。ありがとう。
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―――
『アラビアのロレンス』の曲について・・・?
実は、最初から私が作曲を担当していた訳ではないのです。全体の10%だけを作曲するように言われてました。ところが、他の人が作った行進曲みたいなメインテーマの披露の時に、デビッド・リーン監督が気に入らなくて、私に「何か曲を用意しているのかね」と言わて、後にテーマ曲となった旋律を少しピアノで弾いてみたところ、「これだ!」と。それで私に全部任された次第です。
――― アラビアの世界に引き込んでくれるような曲ですが・・・?
オファーがあった時には撮影は終了していたのですが、編集はまだで、40時間にも及ぶフィルムを見せられました。でも、その美しさに感動して、メロディは自然と浮かんできました。後は、お料理と同じく、少しずつ味付けをしていきました。 |
強さを出すためにバイオリンを減らしてパーカッションを入れたり、時には電子楽器も入れたりしました。ガシムが砂漠で死にかけるシーンで、電子楽器を遣っています。オーケストラでは表現できない音が出せますので、ここではパーフェクトな音だと思います。
今回の上映では、ニュープリントで、しかも音もデジタルとなり、1962年のレコーディングですが、2週間前のように新鮮に聞こえます。
――― オリジナルサウンドトラック盤に掲載されている指揮者名が違いますが・・・?
私が作曲して、ロンドンフィルハーモニーと演奏してきたのですが、イギリス政府から助成金をもらうためには、スタッフにイギリス人が多くいなければならなくて、イギリス人の指揮者を使ったのです。でも、曲の醍醐味を出すためのテクニックを実践できなかったので、実際には私が指揮をしているのです。後に、こんなプロフェッショナブルでないことを業界の人が知って驚いていました。
今回、アクシデントでこんな格好で皆さんの前に立ちましたが、次にお会いするときには、シャンと立って指揮をしたいと思います。そして、この『大阪ヨーロッパ映画祭』は、未来永遠に続いて欲しいと願っています。ヨーロッパと日本を繋ぐ重要な架け橋となっている、大切なイベントだからです。来年もお会いしたいと思います。皆さん、本当にありがとう!
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『アラビアのロレンス』で一躍世界的音楽家として有名になったモーリス・ジャール氏。その後も、デビッド・リーン監督をはじめ有名監督の名作を、スケール感のある豊かなメロディで印象付けてきた。常に新しい音を用いて、新しい映画に挑戦していった。映画音楽というジャンルに大きな金字塔として、これからも輝き続けるであろう。 |
痛めた腰の具合も、専用のコルセットが出来上がってから調子が良くなり、舞台挨拶の翌日帰国の途につく際、「まだ帰りたくないよ〜!もっと大阪にいたいよ〜!」とダダをこねられたらしい!?
せっかく日本にやって来たのに、怪我のためにあまり楽しめなかったようだ。だが、マスコミが大きく扱ってくれたり、会場では沢山のファンに熱烈に歓迎してもらったりと、余程嬉しかったのであろう。空港では「帰りたくない」と泣いておられたらしい。奥様になだめられて搭乗されたとか・・・。
いつもにこやかに、紳士的で、優しく、お話するのが大好きで、美しい女性が大好きで、お茶目で、本当に気さくで素敵な方だった。また、私達に元気な姿を見せてほしい、と心から願う。
また、こんな貴重な機会をつくってくれた、 『大阪ヨーロッパ映画祭』に心から感謝したい。 |
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ブノア・マジメル来日中止のお詫び |
11月18日(火)、ブノア・マジメルから「身内に不幸が起きてしまった」と急な連絡が入りました。招致元の大阪ヨーロッパ映画祭とともに最終的な確認を重ねましたが、残念ながらこのタイミングでの来日が叶わなくなってまいりました。
本人も 驚き残念がっており、登壇予定だった映画祭、お客様に対して、配給元としても深くお詫び申し上げます。映画祭上映に際しては、登壇以外の可能性について本人からいくつか申し出を受けており、映画祭が検討してくれている状況です。
状況が落ち着くのを待って、来日キャンペーンのスケジュールは再度調整していくことになりました。関西でも、来年春のテアトル梅田、京都シネマでの公開に向けてあらためて宣伝体制を整えてまいりますので、引き続きどうかよろしくお願い申し上げます。
(配給元 株式会社ツイン) |
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