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★『たまたま』舞台挨拶 |
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『たまたま』舞台挨拶
(2011年10月16日(日)梅田ガーデンシネマにて) ゲスト:蒼井優、小松真弓監督
(2011年 日本 53分)
監督:小松真弓
出演:蒼井優、森山開次
2011年10月15日〜渋谷シネクイント、梅田ガーデンシネマ、センチュリーシネマにて公開
公式サイト⇒
http://www.tamatama-project.com/ |
(C) 2011イトーカンパニー/ポニーキャニオン
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〜妖精のようなメッセンジャー・蒼井優〜
その不思議な映画は、蒼井優のインタビューから始まり、ロケ中の思い出を語り出し、いつの間にか湖に浮かぶ小舟のシーンにシフトする。アイルランドの曇天の下、白いニットワンピースを着た少女が何やら思いを抱きながら彷徨い歩く。そして、様々な人々に出会いながら、最後に本当に思いを伝えたい人物に巡り会うという物語。たまたま出会った人との触れ合いで、新たな思いが生まれる。つかみ所のない描写だが、これまた妖精のような森山開次のダンスシーンと、ラスト10分の「たまたま…」から始まる蒼井優のナレーションと詩情あふれる壮大な映像は素晴らしい。最後まで目を離さずに見てほしい。
公開2日目、梅田ガーデンシネマで開催された特別上映会で蒼井優と小松真弓監督の舞台挨拶が行われた。立ち見を含め男性客が目立つ超満員の会場。少し遅れて登場した二人だったが、にこやかに落ち着いた蒼井優に対し、終始主導的でハイテンションの小松監督は観客の笑いを誘っていた。
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――― アイルランドロケでの苦労話は?
蒼井:撮影1ヶ月前に下見に行った監督から暑いと聞いていたのですが、この時期にしては異常な寒さでした。衣裳がハイネックの白のワンピースだけだったもので、ホッカイロが貼れず本当に困りました。他の人はダウン2枚重ねにして着ていたりしたのですが……。
監督:すいません!でも、優ちゃんが居た時期だけだったんですよ、寒かったのは。
蒼井:そうなんです!私が帰った次の日はとても暖かくなったそうです。
監督:ああ〜、優ちゃんのせいだったんだ〜!ってね(笑) |
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――― 事前のロケハンでの苦労とか奇跡は?
監督:英語もできない私は無謀にも1人でアイルランドに乗り込み、とにかく、現地ガイドとひたすら走って見てまわりました。そして、その場で映画に出る人を見つけたり、祭りが行われる「アイリス」という村を見つけたのは、正に奇跡的でした。
――― 蒼井さんは音楽についてどう感じましたか?
監督:その前に、私と優の想いがYouたちに届いているのかMeは知りたい。つまり面白かったかどうか?今から優が聞きます。
蒼井:ええ〜!?ムチャぶり〜?
監督:可愛いでしょう?ナマ優は?
――― それでは拍手で答えて頂きましょう。
(満場の拍手)
蒼井:小松がムチャぶりをして本当に申し訳ありません。
(抽選で観客の1人にパネルプレゼントがあり、フォトセッションへ)
――― 監督、ちゃんと笑顔になってますか?
監督:そろそろ限界かな?
――― 最後にメッセージを。
監督:たまたま隣り合っている人と何か起こるかもしれませんよ〜気を付けて下さいね〜よく分からないテンションになっておりますが……飲んでないですよ!
蒼井:監督は寝てないんです!(とフォローする優ちゃん)
監督:とにかく、ツイッター、フェイスブック、いいことだけを広めて行きましょう。2回見るとまた違ってくるかも知れません。そういう意味で1000円。大阪っぽいでしょう(笑)。3回見ても素晴らしいかも?
蒼井:皆さん本当にお疲れ様でした。見て頂いてありがとうございます。私はいろんな出会いというものはたまたまでしかないと思っていますが、今の自分の環境を作り上げたものは、お互いの想いをちゃんと伝えるという作業をしてきたからだと思います。生活していて「なんだかな〜」なんて思える目の前のことの始まりを考えると、全てが愛おしく思えてきます。この映画で、いまの環境のスタートを考えるキッカケになればいいなと思います。よろしくお願いいたします。 |
家族との会話や友人・知人との連絡などは、あらゆるツールが発達した現代でも、ついないがしろにしがちだ。自分の想いが伝わることは喜びにつながり、絆を深めることにもなる。最後に思慮深い言葉で締めてくれた蒼井優のナイーブな感性こそ、この作品の魅力といえる。CM界の異才と評さる小松監督を敬愛する蒼井優が熱望して完成したという。53分とはいえ小松監督の長編映画第一作にあたり、今後更にその個性が発揮されることを期待したい。 |
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(C)
2011イトーカンパニー/ポニーキャニオン |
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