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『捜査官X』ピータ・チャン監督インタビュー

(C) 2011 We Pictures Ltd. Stellar Mega Films Co., Ltd. All Rights Reserved.
『捜査官X』 (武侠/WU XIA)
ゲスト:ピータ・チャン監督

(2011年 香港・中国 1時間55分)
監督:ピーター・チャン
出演:ドニー・イェン、金城武、タン・ウェイ、ジミー・ウォング

2012年4月21日(土)〜新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際会館、ほか全国ロードショー
公式サイト⇒ http://sousakan-x.com/
 第7回大阪アジアン映画祭のクロージング作品「捜査官X」が18日夜、中之島のABCホールで上映され、満員の盛況で映画祭を見事に締めくくった。これに先立ち、来日したピーター・チャン監督が記者会見した。
●中国伝統の武侠映画へのオマージュが感じられるチャン監督
(武侠)映画には小さいころから影響を受けてきた。中国で「武侠」というタイトルが物議を醸した。中国では6〜7割がこのジャンルだから「ちょっと違うんじゃないか、と言われた。
 (武侠映画は)若い頃は好きなジャンルだったが、最近はあっちこっち飛んだりするだけ。実際の武術はどんなものだったのか、私は(拳が)当たった時にどうなるか、考えてみた。違う取り上げ方をした。
『武』は文字通りアクションだが『侠』には犠牲的精神の意味がある。この映画では主人公は犯罪者だし、犠牲心はどこにあるのか、と言われた。白黒はっきりしない、すべてがグレーだから。中国ではマーケティングでミスしたかな、と。
アクションとして武術の美しい動きはあり、ファンにはスーパーヒーロー的な側面があったと思う。私は武術が美しく見えるよりも打撃が体にどういう影響を与えるかを描いた。
私はこれまで、一見商業的な映画を主に作ってきたが、すべて人間ドラマを作ってきた。「武侠」というタイトルでもその点は同じ。日本の「捜査官X」はいいタイトルだと思う。

● 共演の(ドニーの妻役)タン・ウェイが印象的だった
チャン監督 中国の美人女優の中で彼女はテンポがずれている人、奇妙な女優さんでね。常に不安感を抱えている。彼女が台所で働いているところにフラっとドニー・イェンが現れる。彼女は「どうしたらいい」と聞いてきたので「自分の好きなようにやってみたら」と言ったらうまくいった。(ドニーは)彼女の知らない人なのに、夫として暮らし知らないのに知ってるような不思議な演技、スリラーっぽい演技になった。
●最後に日本でもなじみの深いジミー・ウォングが登場して死闘を繰り広げるところは感慨深かったが。
チャン監督 ドニーも私も「片腕ドラゴン」を経験していた。セリフでは何度も(黒幕として)登場するが本人は最後だけ。映画出演は13年ぶりだったが「出てほしい」とお願いしたら快諾してもらった。

● 最後のドニーとの戦いでドニーが片腕なのは「片腕ドラゴン」ジミーへのオマージュか?
チャン監督 結果的にオマージュになった。ドニーとは毎日ブレインストーミングした。最後をどう盛り上げるか、ドニーは困っていた。その結果「ジミー・ウォングしかいない」と結論した。遊び心もある。楽しさを満喫出来た。
● 監督は金城武とは何度もやっているが、やりやすいのか?
チャン監督 彼は出演するに当たり(役柄について)何度も質問される。それによって役が深まっていく。いつも映画が仕上がった時に満足出来る役になっている。もっと彼の演技が評価されていいと思う。

【STORY】
 山奥で起こった殺人事件の調査に当たった天才捜査官シュウ(金城武)は殺されたのが凶悪犯2人だったことから疑問を抱き“村の英雄”になっていた男ジンシー(ドニー・イェン)を取り調べを始める。彼の“正当防衛”には不可解な謎があることに気付く。丸腰の職人がなぜ苦もなく無頼漢を倒せたのか、彼には深く謎めいた過去があった…。
(安永 五郎)ページトップへ
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