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★『アジョシ』来日記者会見 (2011.8.30 パーク・ハイアットホテルにて)

左からイ・ジョンボム監督、ウォンビン、キム・セロン

(C) CJ ENTERTAINMENT INC & UNITED PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED
『アジョシ』来日記者会見
(The Man from Nowhere )
ゲスト:ウォンビン、キム・セロン、イ・ジョンボム監督
(2011.8.30 パーク・ハイアットホテルにて)

(2010年、韓国、1時間59分)
監督:イ・ジョンボム
出演:ウォンビン、キム・セロン、キム・ヒウォン、ソン・ヨンチャン
    キム・テフン、タナヨン・グウォングトラクル

2011年9月17日〜丸の内TOEI 2ほか全国ロードショー
・作品紹介⇒ こちら
・公式サイト⇒
  http://www.ajussi2011.jp/

甘いマスクだけではない、悲哀を滲ませた男の強さと優しさで魅了する、進化したウォンビンに大注目!

 昨年韓国でNO.1ヒットを飛ばした映画『アジョシ』。韓国のアカデミー賞と呼ばれる大鐘賞で見事主演男優賞に輝いたウォンビン。 『母なる証明』では過保護な程に母親に守られていたウォンビンが、今回は同じ孤独な境遇にいる少女を命懸けで守る。
 麻薬に絡む事件に巻き込まれた少女を守るために、かつて特殊部隊要員だったテシクが残酷非情な犯罪組織に牙を剥く。 そのハードで華麗なアクションはウォンビンのクールさを際立たせ、今までにない進化したウォンビンに出会えることだろう。天才子役キム・セロン(『冬の小鳥』)とイ・ジョンボム監督(『熱血男子』)と共にプロモーションのため来日し、記者会見に臨んだ。
( 集まったマスコミの数は300以上、かなり女性が目立った)

 (以下、ウォンビン=W、キム・セロン=K、イ・ジョンボム監督=I と表記)

【最初の挨拶】
W:皆様こんにちは、ウォンビンです。久しぶりに日本にやってきました。お忙しい中ご来場下さいまして本当にありがとうございます。
K:こんにちは、初めまして。私はソミを演じましたキム・セロンです。この映画を楽しんで下さい。(と、流暢な日本語でご挨拶!)
――― 見事な日本語ですね〜難しくなかったですか?
K:はい、少し。
I:今回2回目の来日となります。韓国では1年半前に公開しているのですが、またそのことが思い出されて大変緊張しております。皆さんには是非『アジョシ』を楽しんで頂きたいと思います。


――― ウォンビンさんにとって今までになくアクションの多い作品ですが、脚本のどんな所を気に入ったのですか?
W:まず、『アジョシ(おじさん)』というタイトルが気になりました。脚本も最初から最後まで、とても興味深く読めました。多くの方がアクションに注目されると思いますが、私はキャラクターに惹かれました。テシクが心に痛みを抱えていたり、隣の家の少女ソミとの心の触れ合いなど、内面性がシナリオに巧く表現されていました。テシクというキャラクターが表現しようとしている新しい愛とは何か、そんな事が気になり、また新たな演技を期待して引き受けました。


――― セロンちゃんから見たウォンビンさんの印象は変わりましたか?
K:ウォンビン・アジョシの事はTVでも見たことがなく、実はあまり知らなかったのです。でも、とても優しく気を遣って下さって、有名なだけでなくとてもいい方だなあと思いました。


――― 監督は、ウォンビンさんとセロンちゃんのどんなところが魅力だと感じましたか?
I:
本作は両面性を持った映画です。暴力シーンが沢山出てくる男性的なものと、その暴力を観客に説得力をもって伝えるためには、子供に対する愛情だとか、二人が心を通わせるという優しいシーンがきちんと描かれていなければなりません。ウォンビンは、その両面を表現できる俳優です。まだ小さいですが素晴らしい女優でもあるキム・セロンとコラボして、二人の長所がうまく融合していい作品になったと思っています。

――― ウォンビンさんは、テシクという役をどんな気持ちをイメージして演じたのですか?特に、バリカンを使うシーンでは?
W:
まず、そのシーンでは、テシクの以前の職業である特殊要員にもどる決意を示すように演じました。素晴らしアクションシーンも沢山出てきますし、少女を守るという大切な役割以上に、暗いシーンの中にも観客に何か希望のメッセージを伝えたいと思って演じました。ある意味心に痛みを抱えるテシクと同じ境遇にいるソミという少女との心の触れ合いを通じて、切ない想いが伝わればいいなと思いました。

――― 演技面で苦労した点は?また、アクションで準備したことは?
W:
今回は、アクション監督がテシクという役をとても理解してくれていましたから、苦労したというよりとても楽しみながら撮影しました。しかも、今までに経験したことのないジャンルでしたし、あまり試みられなかったアクションが沢山登場しましたので、とても興味深い撮影でした。ただ、演技と平行してアクションのトレーニングをしたのが少し大変だっでしょうか。アクションには傷やアザは付きものだと覚悟していましたけどね。

――― 監督は『母なる証明』を見てウォンビンさんを選んだということですが、その映画のどこを見て選んだのですか?
I:
『母なる証明』を見て、今までとは全く違うウォンビンを見ました。除隊後、男として成長した姿をこの映画で感じました。ウォンビンという俳優から変身の可能性を感じたキッカケになりました。今の彼なら『アジョシ』のテシクを見事に演じきれるだろうと確信したのです。

――― セロンちゃんは、日本から出演オファーがあったらどうしますか?目標としている女優さんはいますか?
K:
目標にしている女優さんを1人選ぶことはできません。どなたからも学ぶことは多く、とても尊敬できる方ばかりです。日本からのオファーについては、まだわかりません。
――― どんな女優になりたいですか?
K:
私は深みのある女優になりたいです。顔が綺麗だということを見せるのではなく、見ている方が本物の演技だなと実感してもらえるような。演技上壊れた部分があれば、自分自身を捨ててまでもその姿を表現したいと思います。
――― 本当に大女優になれると思いますよ(笑)

――― お二人とも人見知りするタイプだと思いますが、現場でのコミニケーションは?
W:
現場で顔を合わせることがそう多くなかったですね。彼女は感受性が強く、見る人に本当の真心を伝えられる眼を持った女優だと思いました。一緒に演技をしていて、お互いの息は合っているなと。現場で面倒をあまりみてあげられなかったので、こうしたプロモーションで面倒みてあげたいなと思ってますが、中々うまくいかないですね。今回は共演できてとても良かったです。
K:寒い時には毛布を持ってきたり、お腹が空いている時には食べ物を持ってきたりとよく面倒を見て下さったので、とても楽しく撮影できました。

――― 〈アジョシ=おじさん〉というタイトルに込めた思いは?
I:
〈アジョシ=おじさん〉というと、結婚してお腹が出てあまり前向きなイメージではありませんが、ウォンビンが演じることでそのイメージが変わるのではないかと思いました。隣のおじさんが血縁でもない少女を救う事ができるというテーマが本作には凝縮されていると感じたので、このタイトルを付けました。

――― 〈アジョシ〉と呼ばれてどんな気持ちでしたか?
W:
まだおじさんにはなりたくないと思ってましたが、本作のシナリオを読んで、「愛の深さ」という事を考えるようになりました。愛といっても男女の愛だけでなく、大人と子供との間の愛、お互い寄り添うようにして助け合い理解するという愛もあるという事を知りました。

――― ウォンビンさんの事を〈おじさん〉と呼ぶのに抵抗はなかった?
K:
確かにウォンビンさんはお兄さんです。でも、撮影の時は役名で呼びますので、そのまま〈おじさん〉と呼びました。

 純粋無垢な青年を演じた『母なる証明』から一転して、『アジョシ』では哀しみを秘めたクールで重々しい役を演じたウォンビン(32歳)。会見での応答にも慎重に言葉を選び、華麗なアクションが多用されているが、心情面を重視して演じたことを強調。一方、キム・セロン(11歳)は、どんな役でも全身全霊で演じる覚悟を語り女優魂を見せた。暗い役が続いたが、実像は聡明で可愛らしい女の子のようだ。白のレースに赤のリボンがあしらわれたワンピース姿はまるで小公女セーラを彷彿。ウォンビン同様、次回作ではどんなキャラクターで我々を魅了してくれるのか? 楽しみでならない。
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★『アジョシ』舞台挨拶 (2011.8.30 新宿バルト9にて)
 記者会見に引き続き行われた新宿バルト9での舞台挨拶。2館で開催された試写会で、会場を埋め尽くしたファンの大歓声に迎えられステージに姿を現したウォンビン、キム・セロン、イ・ジョンボム監督の3人。マスコミも通常の倍以上が詰めかけ、終始シャッター音が切れることはなかった。客席に降りての記念写真にも応じてくれたものの、少々緊張気味だったのか、表情が硬いようだ。ウォンビンのシャイな表情と、キム・セロンの透明感のある美しい表情が印象的だった。
 (以下、ウォンビン=W、キム・セロン=K、イ・ジョンボム監督=I と表記)

――― 沢山のファンを前にした感想は?
W:
こんばんは〜お会いできて嬉しいです。もっと頻繁に来日して皆様にお会いしたいのですが、中々そうもできず申し訳ありません。でも、来日の度にこうして会場を埋めて下さって本当にありがたく思っております。ありがとうございます!
K:こんばんは〜キム・セロンです。日本に初めて来られて嬉しいです。一生懸命頑張って撮影しましたので、皆様どうぞ楽しんで下さい。今日は来て下さって本当にありがとうございます。
I:韓国で公開された時もウォンビンの大勢のファンに応援して頂きましたが、日本でもこうして大勢の方に駆け付けて頂いて、本当に嬉しいです。お目にかかれて光栄です。『アジョシ』を温かい気持ちで見て楽しんで頂ければ嬉しいです。


――― 日本のファンの皆様もお会いできるのをとても楽しみにしてましたよね〜(拍手)ところで、ウォンビンさんにとって、本作はどんな映画だったでしょうか?
W:
う〜ん、難しい質問ですね〜私にとってはとてもありがたい作品です。切ない心の触れ合いが描かれています。みんなで心を込めて作った作品です。沢山の方に気に入ってもらえるようないい作品に巡り合えて、とても嬉しく思っております。

――― キム・セロンさんから見たウォンビンさんと監督は?
K:
ウォンビンさんはとても優しくて、いろいろ気を遣って下さる方です。監督は茶目っ気があって、とても面白い方です。

――― キム・セロンさんは自分の出演シーンで一番好きなシーンは?
K:
路地裏のシーンが好きです。

――― 韓国でも大ヒットしましたが、監督から見て二人をどんな俳優だと思いましたか?
I:
キム・セロンはまだ幼いですが、成熟した感情を表現できる女優だと思います。一方ウォンビンの方は、非常に男らしい魅力と少女と心を通わす事ができるとても優しい心を兼ね備えています。男の魅力、ルックス、ハートを持ち合わせた俳優ですので、二人の素晴らしいハーモニーによって完成された作品だと思っております。

【会場のファンからの質問】
Q: ウォンビンさんの味方であるファンを前にしたお気持ちは?
W:
胸がいっぱいです。
――― 皆さんはいかがですか〜? (拍手)
Q: ファンの方がソミのような立場になったら、命を懸けて守ってくれますか?

W:全てを懸けて守ってあげたい!――という気持ちです(笑)。でも、その前にボクが死んでしまうんじゃないかと――。
――― そしたら、皆さんが命を懸けて守ってあげますよね〜!(拍手)
W:
ありがとうございます(笑)

Q:MP3が二人をつなぐ役割を果たしてますが、撮影中も実際に曲が入っていたのですか? どんな曲だったのですか?
W:
実際には入ってなかったので、聴いているフリをしていました。ボク自信も気になったので、監督に訊ねたんですが……。
I:日本に来てこの質問を受けてとても感慨深いです。日本のミュージシャンであるフリーテンポの「スカイハイ」という曲が入っているという想定でした。あれ?日本のミュージシャンではなかったですか?なぜかというと、本作のエンディングをイメージするのに決定的役割を果たすという、インスパイアされた曲だったからです。

Q:いつも聴いている曲はどんな曲ですか?
W:
静かな曲が多いですね。
K:私は明るい曲が好きです。

――― 最後に、ウォンビンさんから日本の皆様へのメッセージを。
W:
『アジョシ』が皆さんにとって新しいタイプの映画になれば嬉しいです。見終わったら、面白い映画だと周りの方に言って下さいね。今日は本当にありがとうございました。
(初めは、緊張からかいつもに増してクールだったウォンビンも、 日本の暖かくも熱い出迎えに、最後はリラックスしていたようです)
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