<監修>石坂 健治、市山 尚三、野崎 歓、松岡 環、門間 貴志
<編集>夏目 深雪、佐野 亨
<出版>作品社
東は韓国から、西はトルコまで、多種多様な文化の中劇的に変化を遂げているアジア映画を概論と作家論で考察する新刊『アジア映画の森――新世紀の映画地図』が出版された。
東京国際映画祭「アジアの風部門」プログラミング・ディレクターの石坂 健治氏、東京フィルメックスプログラム・ディレクター市山 尚三氏らが監修を務め、多彩な執筆陣がアジア映画の森へと誘う。
各国の概論(1900年代前半から今に至るまで)が語られた後、作家について多彩な執筆陣が考察。取り上げられている作家も、ベテランから2000年代に日本で紹介された気鋭の若手まで多彩で、アジアで今押さえておきたい作家を知りたい人にはまさに必読書。
合間に挟まれるコラムで、作家間のつながりや影響、日本と絡めた映画考察なども盛り込まれ、まさに寄り道をしながら、西に向かう旅人気分になれることだろう。
アジアの最新映画事情が網羅され、かつアジア映画を様々なテーマから掘り下げた画期的な一冊。大阪アジアン映画祭にかかわる自分自身にもバイブル的存在となりそうだ。(江口 由美)