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幸せの教室

(C) 2011 Vendome International, LLC. All Rights Reserved.
『幸せの教室』 (Larry Crowne)
〜人生のリセット、決め手はやる気と素直さネ〜

(2011年 アメリカ 1時間38分)
製作・脚本・監督:トム・ハンクス
出演:トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、
    ブライアン・クランストン、パム・グリアほか

2012年5月11日(金)〜TOHOシネマズ六本木ヒルズ、TOHOシネマズ渋谷、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ梅田、梅田ブルク7、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、MOVIX京都、T・ジョイ京都、109シネマズHAT神戸ほか全国ロードショー
公式サイト⇒ http://disney-studio.jp/movies/shiawase/

 ある日、突然、リストラ宣告されたら? しかも、離婚して一人ぼっち、寄り添ってくれるのは、寄り添ってほしくない家のローンだけだとしたら? そんな逆境に陥った男が、心機一転、今までとは全く違う生活を手に入れてしまうって出来過ぎじゃないの、と思われるだろうけど、観た後に、何かしら元気と温かさをギフトされたようで、ちょっと嬉しくなったハッピー・ストーリー。
 大型スーパーで明るくまじめに働き、優秀な販売員として評価されていたラリーだったが、大卒でないからこれ以上の昇進はないとの理由で、あっさり解雇されてしまう。海軍時代にコックをしていたけれど、学歴なし特技なしの彼にとって、就活の道はけわしい。隣人から短期大学の受講を勧められ、オジサン大学生になった彼の前に現れた女性講師メルセデスは、別の意味で大きな問題を抱えていて…。
 トム・ハンクスが主演・監督・脚本・製作の4役。彼のコミカルでハートウォーミングな持ち味が前面に出ている。一方、人生を投げたような講師役のジュリア・ロバーツというのも、なかなかハマっていて、二人の掛け合いがユーモラスだ。
 こんなふうに、人生はいつ何どきコロッと変わるかわからないのだが、童話『青い鳥』をふと思い出した。幸せは、よそにあるのでなく、自分の中で育むもの。主人公のラリーが、わが身を悲しむだけで、何も行動を起こさず、ひとの意見や提案に全く耳を貸さなかったら、彼の人生はより深みにはまっていたことだろうと考える。年齢など気にせず、若者に交じって嬉々として授業を受け、新しく学ぶことに驚きや関心を寄せ、自分を変えるために、とにかくこの今、この一瞬を大切にする彼って凄い!まるで、生活を立て直すためのヒント映画と言ってもいいぐらい。ラスト近くの、ラリーのスピーチは実に素晴らしく、胸がきゅんと鳴り、彼の存在によって影響を与えられたメルセデスの輝くばかりの笑顔と重なった。

(宮田 彩未) ページトップへ

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