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| ★大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇 |
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 (C) 映画「大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇」製作委員会 |
『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』 〜覗いてみたい！？倦怠新婚カップルの地獄旅行〜 （2011年 日本 2時間1分） |
| 新婚でもう倦怠期？新婚旅行で地獄に行くの？思わず「マジで？」と思うような設定からはじまるちょっと不思議なエンターテイメントコメディー。ひと癖もふた癖もある地獄の旅へようこそ！ | |
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主役の大木夫婦を演じるのはコメディー初挑戦の竹之内豊と大河ドラマ「江」でも密かにコメディエンヌぶりを発揮している水川あさみ。イケメンオーラを排した「ふつうの男」の竹之内扮する信義と自然体の水川扮する咲の、けだるそうな新婚生活はなかなかリアルだ。そんな倦怠感いっぱいの新婚生活に起こる大事件が「炊飯ジャー紛失」なのだから、バカバカしくも微笑ましい大木家ワールドへの期待が高まる。 |
| 炊飯ジャーを探して、ひょんなことから“意外とつくりが雑”な地獄に行くことになった大木夫婦。ここからが本作の真骨頂、妙にアナログで、地獄の固定概念を打ち破るかのようなヘンなこと満載の地獄旅行のはじまりだ。ビーフシチュー温泉、天まで届きそうな怪しげな旅館など、見てビックリの地獄の風景はファンタジーの趣すらある。地獄の住人も個性的で、赤い人扮するでんでんは、『チャーリーとチョコレート工場』のウンパ・ルンパさながらに増殖して不気味度満開。一方、大木夫妻をナビゲートする旅館の接客係役の荒川良々の絶妙な演技が笑いを誘う。 | |
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新婚らしさがなかった二人の中に流れる空気や、とりとめもなく続く会話は最後まで変わらない。しかし、一緒に地獄の住人たちと出会い、命は奪われないまでもドキッとさせられる体験をする中で、お互いのことを再発見したり、夫婦としてこれから歩いていく道がほんの少し見えるのだ。クスリと笑える独特のコメディーセンスが貫かれた原作、前田司郎の世界観を見事に表現したハートウォーミングな作品、豪華な脇役の変人ぶりも見逃せない。 |
（江口 由美）ページトップへ |
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