topへ
記者会見(過去)
旧作映画紹介
シネルフレバックナンバー プレゼント
  『わが心の歌舞伎座』
  作品紹介
新作映画
★わが心の歌舞伎座
歌舞伎座さよなら公演 記念ドキュメンタリー作品  『わが心の歌舞伎座』

(2010年 日本 2時間47分)
製作・配給:松竹 協力:社団法人日本俳優協会 株式会社歌舞伎座
監督:十河壯吉  ナレーター:倍賞千恵子
撮影:柏原聡   照明:藤井克則   音楽:土井淳

出演:市川團十郎、尾上菊五郎、片岡仁左衛門、坂田藤十郎、中村勘三郎、中村吉右衛門
中村芝翫、中村富十郎、中村梅玉、坂東玉三郎、松本幸四郎(五十音順)11人の語り手ほか、歌舞伎俳優総出演。


2011年1月15日(土)東劇ほか全国ロードショー
公式サイト⇒ http//www.shochiku.co.jp/kabukiza-movie/
*2013年春、新しい第五期歌舞伎座の誕生予定

 歌舞伎発祥の地は京都ですが、歌舞伎の伝統と古典芸能の発展・継承の中心的存在だったのは、東京は銀座にある歌舞伎座である。その歌舞伎役者にとってホームグラウンドともいえる歌舞伎座が、建て替えのため2010年4月30日に閉場した。昭和26年1月、焦土と化した東京の中心にあり、戦後復興のシンボルとし再建された第四期歌舞伎座。59年に渡って、日本人の心を鼓舞するような華麗な世界を提供し続けてきた。現在活躍する11人のベテラン役者が、歌舞伎座の思い出や歌舞伎に対する想いを語っていく。歌舞伎ファンは勿論、また歌舞伎を見たことがない方でも、代々受け継がれてきた伝統の重みと歌舞伎への深い想いに、きっと心を動かされることだろう。

 先日81歳で亡くなられた中村富十郎さんがまだ幼い長男に踊りを教えるシーンでは、もっともっと長生きして多くを伝えたかっただろうに、と胸があつくなった。また、中村勘三郎さんが幼い頃よく遊んでもらったという年老いた元会場スタッフを、歌舞伎座閉場前に連れてきて共に懐かしむシーンなど、歌舞伎座への愛情に溢れたエピソードでいっぱいだ。中でも、病気でもう舞台に立てなくなった市川猿之助さんの、人間業とは思えないような俊敏な動きの舞台には驚かされた。今となっては、大変貴重な映像となった。
 また、役者を支える多くの裏方の姿もしっかりと捉えている。大道具や小道具、床山、衣裳、囃子方、会場スタッフ、黒子等々、実に多くの人々に支えられて、あの豪華絢爛な舞台が作られていることに、改めて気付かされる。そして、2013年春、第五期歌舞伎座が誕生するまでの間こそ、歌舞伎本来の芸を磨き、役者としてより観客に信頼されるよう精進するべきだと語る尾上菊五郎の言葉が印象的。(謹慎中の誰かさんに聴かせたい言葉である)

  2時間47分があっという間に過ぎてしまう程、歌舞伎の面白さが凝縮されたドキュメンタリー作品。保存版にしたくなる映画だ。この機会に是非ご覧頂きたい。ちなみに、歌舞伎座再建中、大阪松竹座や京都南座で大歌舞伎が上演される機会が増えている。この機会に歌舞伎観劇デビューするのもいいかも。
                                            (河田 真喜子)
○解説
ようこそ、知られざる世界へ。
2009年、歌舞伎座の建替えによる休場が決まり、歌舞伎座さよなら公演が始まった。刻一刻と休場へと向かう中、数々の名舞台が生まれ続けた。その舞台に出演した名優たちが歌舞伎座への想いを語る。役への一念、受け継がれてきた名跡と芸、初舞台や思い出の舞台、先達の言葉、さらなる目標へと向かう志……。本作で初公開となる稽古風景や舞台の制作現場、楽屋の様子などと共に、歌舞伎の真髄に迫る。
そして最後の時、2010年4月30日がやってくる。集結した役者、観客、関係者ら全員の万感の思いと共に、歌舞伎座は幕を閉じる。新しい時代へと向かって―。

○登場演目(五十音順)
『一谷嫩軍記 熊谷陣屋』いちのたにふたばぐんき くまがいじんや
『妹背山婦女庭訓 三笠山御殿』いもせやまおんなていきん みかさやまごてん
『祝初春式三番叟』いわうはるしきさんばそう
『浮世柄比翼稲妻 鈴ヶ森』うきよづかひよくのいなづま すずがもり
『女殺油地獄』おんなごろしあぶらのじごく
『海神別荘』かいじんべっそう
『仮名手本忠臣蔵 三段目 四段目』かなでほんちゅうしんぐら さんだんめ よだんめ
『勧進帳』かんじんちょう
『祇園祭礼信仰記 金閣寺』ぎおんさいれいしんこうき きんかくじ
『黒塚』くろづか
『恋飛脚大和往来 封印切』こいびきゃくやまとおうらい ふういんきり
『暫』しばらく
『春興鏡獅子』しゅんきょうかがみじし
『新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎』しんさらやしきつきのあまがさ さかなやそうごろう
『心中天網島 河庄』しんじゅうてんのあみじま かわしょう
『菅原伝授手習鑑 寺子屋』すがわらでんじゅてならいかがみ てらこや
『菅原伝授手習鑑 道明寺』すがわらでんじゅてならいかがみ どうみょうじ
『助六由縁江戸桜』すけろくゆかりのえどざくら
『曽根崎心中』そねざきしんじゅう
『種蒔三番叟』たねまきさんばそう
『壇浦兜軍記 阿古屋』だんのうらかぶとぐんき あこや
『天守物語』てんしゅものがたり
『野田版 鼠小僧』のだばん ねずみこぞう
『慙紅葉汗顔見勢 伊達の十役』はじもみじあせのかおみせ だてのじゅうやく
『英執着獅子』はなぶさしゅうじゃくじし
『藤娘』ふじむすめ
『平家女護島 俊寛』へいけにょごのしま しゅんかん
『弁天娘女男白浪』べんてんむすめめおのしらなみ
『本朝廿四孝 十種香』ほんちょうにじゅうしこう じゅっしゅこう
『文珠菩薩花石橋 石橋』もんじゅぼさつはなのしゃっきょう しゃっきょう
『雪傾城』ゆきけいせい
『雪暮夜入谷畦道 直侍』ゆきのゆうべいりやのあぜみち なおざむらい
『義経千本桜 川連法眼館 蔵王堂花矢倉』よしつねせんぼんざくら かわつらほうげんやかた ざおうどうはなやぐら
『義経千本桜 大物浦』よしつねせんぼんざくら だいもつのうら
『頼朝の死』よりとものし

(リリースより)ページトップへ
   
             
HOME /ご利用に当たって