『GANTZ(ガンツ)』にガツンとやられる!そんなSF大作が新年早々全国を席巻することになりそうだ。オリジナリティー溢れるアニメの“ガンツ”ワールドと人気、実力共にトップクラスの松山ケンイチ、二宮和也競演と話題性も十分。「誰もが楽しめる」サバイバルエンターテイメント大作にドキドキ、ワクワクさせられること間違いない。
就職活動中の大学生、玄野(二宮和也)は、地下鉄のホームで幼なじみの加藤(松山ケンイチ)が線路上で酔っ払いを助けている場面に出くわす。加藤を助けようとした玄野と二人して電車にひかれ、次の瞬間見なれないマンションの一室にいた。謎の黒い球体“ガンツ”に命じられるまま、ターゲットの敵と闘う運命に加藤は反抗するが、玄野は次第に闘いで自分が変わっていくのを感じ始める。
独特のディテールを持つ“ガンツ”や、異星人と闘い、その結果ポイントを上げるか死かを選別されるゲーム感覚にも似た物語進行は、原作を知らなくてもすぐに“ガンツ”ワールドに入り込んでいける。ガンツが命じる対戦相手のネギ星人や田中星人、果てはおこりんぼう星人(千手観音の手、全てに剣が!)まで、見た目のユニークさとは裏腹にとんでもない必殺技を持つ侮れない敵ばかり。一度は死んだ人間が再びこの世に戻れるかどうかの決死の闘いは、100点を取るまで相手を変えて延々と続いていく。闘い続けることに順応していく玄野と、皆で戻りたいがためにやむなく闘う加藤の対比は、人間の闘争本能を試しているかのようだ。
決死の闘いとこの世の普通の暮らしを行き来するうちに、自分が本当に大切にしたい人が見えてくる。GWに公開される後編でクローズアップされることになるであろう実世界での人間関係の進展にも注目したい。「一体どうなる!」で終わる本作、エンドクレジット後の映像を見て、さらにその謎が深まることだろう。松山ケンイチ×二宮和也が演じるサバイバル戦士から片時たりとも目が離せない。