★『私の優しくない先輩』 記者会見 |
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『私の優しくない先輩』
ゲスト: 山本寛監督、川島海荷、児玉絹世
(2010年 日本 1時間42分)
原作 日日日
監督 山本寛
出演 川島海荷 金田哲(はんにゃ) 入江甚儀 児玉絹世
7月17日(土)梅田ブルク7 なんばパークスシネマ T・ジョイ京都 神戸国際松竹
・公式サイト⇒
http://www.senpai.info/ |
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第1回恋愛小説コンテストでラブストーリー大賞を受賞した日日日(あきら)の原作を、『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』『かんなぎ』など数々のアニメーション演を手がけてきた山本寛が実写映画化。南愛治先輩に思いを寄せる夢見がちな耶麻子と、その恋を勝手に取り持とうとするウザくてキモい不破先輩を主人公に、初恋の甘酸っぱさと思春期の葛藤をファンタジックに描きだす。7月17日(土)の公開を前に、西表耶麻子を演じた川島海荷と、耶麻子の友人・筧喜久子に扮した児玉絹世が、山本監督と共に来阪。インタビュー会見に応じた。
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本作には10代半ばに経験する恋のドキドキとキラメキがたくさん詰まっている。好きな人が通り過ぎるとさわやかな風を感じたり、挨拶を交わしただけでその一日がバラ色に輝いたり…。耶麻子が大好きな愛治先輩に恋の理想を集約して「あなたがすべて」状態に陥ってしまうのも、ティーンならよくあること。本作の特徴は、そんな“幸せすぎて舞い上がってしまう”耶麻子の初々しい妄想をビジュアルで表現しているところにある。耶麻子が一喜一憂するたびに、大切な想いを仕舞う宝箱が登場したり、ワイヤーに吊られて宇宙に飛んだりするのだが、そのチープさがまだ幼い恋心と連動して“ゆるカワイイ”世界観を作り出している。山本監督は「安っぽい演出をすると、すべる時は盛大にすべるだろうなと(笑)でも、耶麻子が妄想する度に色んな飛び道具で表現していくわけですが、その破天荒で大胆不敵な展開は本作品の最大の魅力だと思っています。そういった妄想の積み重ねをすることで、リアルな現実にぶち当たる後半が活きてくると分かっていたので、シナリオを信じて、むしろ過激にやりました。」 |
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ちなみに、本作は主人公のモノローグ形式で物語が進む。耶麻子を演じた川島海荷は、喜怒哀楽すべての演技に対応せねばならず、表情をコロコロ変えることに苦労したと言う。「コメディは初めてだったので、いつもの演技と何が違うのか考えながら、表情や動きの大きさに気をつけて演じていました。自分では表情に出しているつもりでも、予想以上に出ていなかったりしたので、鏡の前で練習しましたね。あと、金田さんの表情を見て自分も頑張らなきゃと刺激をうけました。」そして、耶麻子と自分の共通点については「好きな男の子にはアタックできないところ」とハニカム。「いつも見ているだけで、一歩が踏み出せない。ちょっと喋っただけで、ドキドキしちゃいます。」 |
タイトルにちなみ、キャストの2人に監督からの“やさしくない演出”はあったか聞くと川島は「監督は優しいようで優しくない」とズバリ。「監督はちょっとイジめるというか…、「できなきゃ困んだよ!」とか厳しいことも言われて、プライドをズタズタにされました(笑)」と告白。慌てた監督は「それは、クライマックスのお祭りのシーンなんですけど、わざと仕掛けたんです。計算です。おかげで、非常に集中力の高い演技をしてくれました」とフォロー。しかし、熱血指導された川島とは反対にいじめられっ子の筧喜久子役に扮した児玉は「撮影に入る前は監督と筧喜久子はどんな役でという話はしていたんですが、撮影に入ってからは全く何も言われず不安でした。」と放置されていたことを発表。「途中で心配になって筧喜久子に見えていますか?と訪ねたんですが「そのままでいいよ」のひと言だけで…。本当にそれでいいのか、言っても仕方ないから言わないのか、どっちだろうと。適当なのかと思ってビックリしました(笑)」 |
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劇中には、耶麻子がヘソ出しで踊るミュージカルシーンや、先輩とたこ焼きに挑戦する場面など、ザ・青春!的な楽しい場面がたくさん出てくるが、川島のお気に入り場面は「耶麻子が帰り道に堤防に登るシーンです。夕日も本当にキレイで演じていて気持ちよかった。その場面は周りのすべてが3センチ浮いている設定で、その不思議な空間が好きです」とコメント。一方、児玉は「最初は暗い筧喜久子が、勘違いだけど耶麻子に好かれていると思って段々明るくなってくる所が好き。耶麻子に恋の相談をしたあと、ちょっとだけ垢抜けて、髪の毛のゴムがリボン結びになっていたりするさりげない変化も見てほしいです。」 |
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さらに、見どころはエンドロールにまで及ぶ。本編の最後に川島が広末涼子の大ヒットシングル『MajiでKoiする5秒前』を完全カヴァーし、歌い踊る姿がノーカットワンシーンで登場する。これが広末に負けず劣らずめっちゃカワイイと評判だ。監督は「僕たち30代のおっさんが思春期の感覚を思い出すその象徴が『MajiでKoiする5秒前』だと思う。でも、川島さんも児玉さんもこの曲を知らなかった。だから“懐メロ”ではなく、もう一度新しい感覚をもってこの歌が受け入れられる時期が来たのかなと。今の思春期を過ごしているも中高生には、再び名曲として生まれ変わるんじゃないかなと思います」ちなみに、川島はこの歌の人気をお母さんに教えてもらったと言う。「すごい人気で皆が歌っていたんだよと聞いてプレッシャーを感じました。でも、広末さんに負けないように頑張りました。」 |
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