制作年・国 | 2012年 日本 |
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上映時間 | 2時間9分 |
原作 | 小山宙哉『宇宙兄弟』講談社週刊モーニング連載 |
監督 | 森義隆 |
出演 | 小栗旬、岡田将生、麻生久美子、浜田岳、新井浩文、井上芳雄、塩見三省、堤真一 |
公開日、上映劇場 | 2012年5月5日~全国東宝系ロードショー |
(C)2012「宇宙兄弟」製作委員会
~宇宙を夢見続けた兄弟の絆がアツい!~
ここのところ一連の『はやぶさ』シリーズで宇宙関連の映画が数多く制作されているが、宇宙飛行士が登場する邦画は久しぶりではないか。NASAの様子や、日本人初の月面歩行、月から眺める地球の風景を見ながら、自分も小さい頃宇宙の図鑑をずっと見ていたことを思い出していた。小山宙哉の人気連載アニメ『宇宙兄弟』が小栗旬、岡田将生を主役に迎えて実写化。兄弟で宇宙に熱中していた子ども時代と現在を交差させながら、変わらぬ宇宙への熱い想いと兄弟の絆をダイナミックに描く。
今をときめくイケメン競演、中でも『キツツキと雨』で自信のない新米映画監督を演じた小栗旬が、日本中から注目される最年少宇宙飛行士の弟と比較されながらも、次第に自分の壁を乗り越えていくムッタを自前のアフロヘアで好演。個性的な選抜試験最終メンバーたちや、試験官とのやりとりにムッタの人間性が滲み出る。一方、「一緒に宇宙に行く」と兄を信じ続ける弟ヒビトを演じる岡田将生の明るく真っ直ぐなキャラクターも従来の宇宙飛行士のイメージとは違って新鮮だ。月面での窮地を奇跡的に跳ね返す精神力と兄弟の絆に、宇宙飛行士は優秀な能力の持ち主だけではなく、その内面も兼ね備えていなくてはならないことを改めて思い知る。
NASAや、JAXA(宇宙航空研究開発機構)で実際に撮影を行っているだけあって、宇宙飛行士訓練やロケット発射に欠かすことのできない場所の映像を見るだけでもワクワクする。スペシャルゲストとしてアポロ11号の乗組員として月面を歩いたバズ・オルドリンも出演。ヒビトが乗り込んだシャトル発射を目前にしながら、「なぜロケットが飛ぶのか」とムッタに話しかける言葉は、そこだけドキュメンタリーのようなリアルさでズシリと響くのだ。
兄弟っていいな、宇宙はロマンだ、そしてやはり夢を捨ててはいけない。どこか懐かしく勇気をもらえる感動ストーリーが、宇宙への夢を一緒に追いかけている気分にさせてくれることだろう。(江口 由美)
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