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★『nude』 合同記者会見
『nude』 ゲスト:渡辺奈緒子、小沼雄一、みひろ

2010年 日本 1時間46分)
原作 みひろ
監督 小沼雄一
出演 渡辺奈緒子 佐津川愛美 永山たかし みひろ 山本浩司 光石研

2010年 9月18日より、シネマート新宿ほか全国ロードショー
10/16〜シネマート心斎橋、11/6〜元町映画館

公式サイト⇒ http://www.alcine-terran.com/nude/
【舞台挨拶のお知らせ】
■日時:2010年10月17日(日) 10:00の回上映前
■実施劇場:シネマート心斎橋(アメリカ村BIGSTEP 4F)
■ゲスト:みひろ(原作、出演)
■料金:2000円(全席指定)
■一般発売:
〜AVから実力派女優へ転進した“みひろ”の「これが私の生きる道」〜
 2010年6月に惜しまれながらAV女優を引退した、みひろの自伝小説を『童貞放浪記』の小沼雄一監督が映画化。女優になるという夢を抱いて新潟から上京したごく普通の少女・ひろみが、夢への一歩としてAVデビューを選択するまでの軌跡を綴る。ヌードを仕事にすることで生じた親友や恋人とのすれ違い、未来に対する期待と不安。さまざまな試練が波のように押し寄せるなかで、逞しく感情の折り合いをつけ、確実に自分の人生を刻んでいくみひろの葛藤がさわやかな感動を呼ぶ。AVが作品のキーワードになっているが、ぜひ女性の方々に見てもらいたい。夢と現実の狭間で自問自答を繰り返しながらも「進む道は一方しかない」というみひろの強い意志が、自立する女性の共感を集め、悩める者の背中を押してくれるだろう。
 そんな『nude』から、原作者のみひろ、主演を務めた渡辺奈緒子、小沼監督がキャンペーンのため揃って来阪。インタビューに応えてくれた。劇中でみひろに扮する渡辺は、AVシーンもあり、まさに体当たりで役に挑む。『リアル鬼ごっこ2』で見せたアクティブなイメージとは一転して、自分の行く末に悩む女性をセリフに頼らない繊細な表情で演じきった。完成品を見たとき思わず「私こんな芝居していたんだ」と自分でも驚いたと言う渡辺は、本作を「初めて心がゆれた作品」と話す。「ひろみは最終的な決断としてAV女優を選ぶのですが、私は普通の女の子が自分の気持ちと向き合いながら歩いていく物語だと思っています。AVの撮影は、実はあんまり覚えていないんです…。1日目は特に。2日目はちょっと慣れてきて、アングルを変えつつ絡みを撮ったのですが、結局、R指定がつくということで大幅な削除になってしまいました。あれはどこへ行ったんでしょう(笑)」
ポロっと本音をもらした渡辺に「あんなに頑張ったのにね」と笑ってごまかす監督。ただ今回は「女性の立場になるべく近づいて撮りたいと思った」と精神的な側面を重視したことを強調する。「男性は欲情の対象としてAVを見るのが普通なんですが、女性って女優さんを見るとき、若いのにこういう職業を選んで大変だなと同じ立場でみてしまうと思うんです。裏から見るか、表から見るかで大分違いが出るので、今回は彼女が何を感じているかを大切にしました。」その感情をより浮き彫りにするため劇中では、シーツやカーテンに水色を用いてピンクを排除したという。「ピンクとはある種、男から見た女性の象徴的な色。そういう目では見たくなかった。あくまでも女性側の視点で描きたかったんです。現場で指導してもらった実際のAV監督には、シーツに水色はまずいですよと言われました。本当のAVでシーツに水色を使ったらクライアントからクレームがくるらしいです。要するに扇情的な色じゃないので、見た人が興奮できないと。それを聞いてまさに狙い通りになっているなと思いましたね。」
原作者であり映画のモデルでもあるみひろは、小説を書いている時「映画になったらいいよね」と夢物語を語っていたという。“女優”というスタートラインに立つまで様々な苦労を重ねた分、自伝の映画化は喜びもひとしおだったようで「オープニングを見たときは、本当に映画になったんだと感激しました。やめないで続けてきてよかった!(笑)」

ヌードグラビアやVシネマで活躍していたひろみが、AV業界に足を踏み入れたきっかけは、ある大物プロデューサーから「君は中途半端だね」と言われたことに起因している。裸になって濡れ場も演じるのに、なぜAVには出ないのか、このままでいいのかと。女からすれば「は?何言ってんの?」と思わせるこの言葉に、劇中のみひろも「演技と本番は全然ちがう」と憤慨する重要なシーンがある。しかし、その後、彼女は自身の意思で新たなフィールドへ足を踏み入れた。なぜ、絶対しないと誓っていたAVの世界に飛び込む決意をしたのか、改めてみひろ本人に聞いてみた。

「初めて他人に“中途半端”って言われた衝撃はとても大きかった。今まで良かれと思ってやってきたことをバッサリ否定されて、負けず嫌いな性格がメラメラと燃えてきたんです。じゃあ、私がAVやったらどこまでできるの?って。その時、彼氏もいたんですけど、どこまで出来るのか試したくなった。人生一回きりだし、最後の賭けとして全力でおもいっきりやろうと飛び込みました。最初は不安だったけど、AV撮影のスタッフもみんな普通の人で、この道のプロとしてやっているんだなと分かってからは、生半可な気持ちで挑んだら失礼だなと思うようになっていったんです。」

そうして、みひろがマネージャーと二人三脚で成長をとげていく過程に渡辺は大きく共感したそうだ。「私が今の事務所に入ったのが1年半前で、社長がマネージャーを兼任して私のために動いてくれている。その気持ちを感じて、私の仕事に対するモチベーションが変わってきました。仕事への欲が出てきて、自分のことが好きになれるようになってきた。去年、写真集を出させてもらって、それがこの映画につながったので、劇中のみひろさんとマネージャーの関係性にはとても共感しましたね。」

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