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  『苦い蜜〜消えたレコード〜』
  金子昇 合同記者会見

苦い蜜〜消えたレコード〜』 金子昇 合同記者会見


(C)2010「苦い蜜」製作委員会

『苦い蜜〜消えたレコード〜』 ゲスト:金子昇

(2010年 日本 1時間43分)
監督・脚本: 亀田幸則
出演: 金子昇 池上季実子 田中健 中西良太 高橋ひとみ
5/8(土)シネマート心斎橋 6月下旬 京都シネマ
公式サイト⇒http://www.nigaimitsu.com/

〜推理力には自信あり!探偵役を演じた金子昇にインタビュー〜

【STORY】
 ビートルズ・バー「リボルバー」に集う常連客たちは、作家としてミステリー大賞新人賞にノミネートされたマスターの受賞結果を今か今かと待ちわびていた。するとそこへ、三影と名乗る探偵が1年前に起きた盗難事件の真相を探ろうとやってくる。1年前の事件とは、「リボルバー」の開店パーティで起きたビートルズの名盤紛失事件のこと。当時、無くなったはずのアルバムを手にしていた青年・柚木が現行犯として取り押さえられ、その場は一件落着として処理された。しかし、バーを訪れた三影は力強く“柚木犯人説”を否定するのだった。そして、彼の口から驚くべき真実が語られる。

 ザ・ビートルズのコレクターなら誰もが知っているアルバム「Yesterday And Today」の“ブッチャー・カバー”の盗難事件を主軸に、人間の思惑と思いやりに隠された意外な真相を明らかにしていくミステリードラマ。バーに居合わせた14人の登場人物の人生が交錯し、次々と疑惑が解明されていく展開から目が離せない。監督・脚本は劇団「御成門」の演出家として知られる亀田幸則。探偵役をテレビや舞台で幅広く活躍する金子昇が務める。
 本作は、ほぼ全編を室内で撮影した密室劇であり、常連客と探偵の会話を主体として物語が紡がれていく。背景や人物にそれほど動きがない分、ひとつひとつのセリフにも緊張感と説得力が必要となってくる。そういった事情に配慮してか、監督は長回しを多用して撮影に挑んだ。しかし、時にワンカット10分を越えたこともあるそうで「セリフ覚えが大変だった」と金子は言う。「長回しは気持ちが途切れないという意味ではすごく良いのだけど、テイクの度に画のつながりが分からなくなるのが大変でした。例えば、さっきはあの場面で右上を見ていたとか、下を向いていたとか、正直10分ぶんも覚えられない(笑)それにわりとライブ感覚での撮影だったので、稽古のない舞台のような感じでしたね。ある役者さんが長いセリフを言った後に、次、僕の番だっていう時は本当に緊張しました。」
『百獣戦隊ガオレンジャー』でのヒーローや、テレビドラマ『ママはニューハーフ』でのニューハーフ役など、様々な役柄をこなす金子だが、意外にも探偵役は本作が初めて。監督からは「完全に進行役に徹してくれと言われました。探偵として謎解きをするんだけど、何も知らない状態でバーに乗り込んで行って、初めて話を聞くというポジションで居てくれと。なので、いつも台本をもらうとクセのある役にしようかとか色々考えてから行くんですけど、今回は何も考えず現場に入りました。」

「撮影は仙台のスタジオでほとんど缶詰め状態で行われたのですが、セットにはステージがあって楽器も置いてあるので、森本タローさんと田中健さんは休憩中にいつもギターをひいていましたね。撮影時が、ちょうど忌野清志郎さんが亡くなった時で、葉月パルさんが清志郎さんのものまねで歌ってくれたりしました。」と撮影の裏エピソードを披露。

そして最後に「この映画には登場人物が14人いて、1つの物事に14パターンの見方があります。みんなが違う意見をもっているのは当たり前で、どれが間違いか正解か分からないのが一番“正解”だよねという考えに僕は共感できました。単純に謎解きを見るだけでも充分に楽しめる映画ですが、世代別で価値観や尺度が違うのが会話劇を楽しんで欲しいと思います」とメッセージを語ってくれた。

(中西 奈津子)ページトップへ

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