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 『アデル 
  −ファラオと復活の秘薬−』
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★アデル −ファラオと復活の秘薬−

(C) 2010 EUROPACORP - APIPOULAI PROD - TF1 FILMS PRODUCTION
Photos : Magali BRAGARD
『アデル −ファラオと復活の秘薬−』
〜リュック・ベッソン版『インディ・ジョーンズ』〜

(2010年 フランス 1時間47分)
監督・脚本:リュック・ベッソン
出演:ルイーズ・ブルゴワン、マチュー・アマルリック、ジル・ルルーシュ、ジャン=ポール・ルーヴ、フィリップ・ナオン

2010年7月3日(土)〜全国ロードショー
公式サイト⇒ http://adele.asmik-ace.co.jp/
 みなさんのフランス映画のイメージはオシャレ? あるいは美しき芸術モード? でも、アクション映画やらミステリー・サスペンス映画なども、いろいろ日本公開されている。例えば、サスペンス系では、犯罪映画の「フィルム・ノワール」なんてジャンルはフランス映画がルーツだし、本作のアレレ? コレがフランス映画なのかな? みたいな、ハリウッド映画チックな作品が登場したりする。フランス流のハリウッド映画的、エンターテインメントの追究なのだー。

 その第一人者とくれば、リュック・ベッソン監督だ。ハリソン・フォード主演の「インディ・ジョーンズ」シリーズ(1981年・1984年・1989年・2008年製作・アメリカ映画)の女性版か、あるいは、アンジェリーナ・ジョリーが活躍する『トゥーム・レイダー』シリーズ(2001年・2003年・アメリカ)とかのフレイバーが、本作には確かにある。でも、その描き込み方はビミョーに違う。
 このルイーズ・ブルゴワン演じるアデルは、冒険家とは違って小説家だ。小説を書くためにいろいろと調べたり、冒険の旅に出たりする。あのノーベル賞作家の、ヘミングウェイみたいな作家という設定。でも、今回の初任務は小説のためではなく、個人的ある事情によるもの。エジプトへミイラ取りに出かけるのだが、ミイラは古代の名医で、その人を復活させて、アデルのせいで植物人間になった妹を治してもらおうとする。ミイラを復活!?あり得ない、とんでもない話だ。
 『インディ・ジョーンズ魔宮の伝説』(1984年)並みの、男まさりのアクションで、アデルはミイラをゲットする。しかし、ミイラを生き返らせてくれるパリの博士が、とんでもないジュラ紀の怪鳥を蘇えらせた罪で、投獄されてしまった。そこで、アデルは早口でまくし立てたり、弁護士やらに変相したりして、何とか博士を出所させようと、いろいろ画策する。このあたりのコメディエンヌぶりは、アクション活劇演技ぶりとは正反対のノリ。アデルが怪鳥をあやしてその背に乗り、博士を救おうと向かう月下のシーンなど、スピルバーグ監督の『E.T.』(1982年)の、空飛ぶチャリンコ・シーンを、思い出させてくれたりして楽しい。
 いろいろアクロバットは繰り出されるけど、物語は本作では完結しない。事件の翌年の1912年、アデルは「タイタニック」号に乗って船出するところでエンドを迎える。「タイタニック」についてはみなさん、ご存知でしょう。シリーズ第2弾では、一体何が起こるのか。生きるか、死ぬか、それが大問題ですよ。ということで、お楽しみはこれからだ。
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