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★トイ・ストーリー3

(C) DISNEY / PIXAR
『トイ・ストーリー3』 (Toy Story 3)

(2010年 アメリカ 1時間43分)
監督:リー・アンクリッチ
製作総指揮:ジョン・ラセター
声の出演:トム・ハンクス、ティム・アレン、ジョーン・キューザック

公式サイト⇒  http://www.disney.co.jp/toystory/

 子供のころに、ふと夜目覚めて「もし両親が死んでしまったらどうしよう」と思い始めてどうしようもなく不安になってしまったことはないだろうか?そんな気持ちを慰めてくれる、枕もとのお気に入りのぬいぐるみ。いつも子供たちのそばにいて、楽しく遊んでくれるおもちゃたち。彼らもまた、いつか来る子供たちとの別れにおびえているとしたら…?前作でも捨てられてしまった人形の悲しいお話が語られていたが、今回はウッディたちにもそんな危機が訪れる。
 あれから時は流れ、無邪気な悪ガキだったアンディもすっかり成長して、大学入学のために家を離れることになり、荷物の整理をすることになった。アンディはウッディを連れていき、他のおもちゃたちは屋根裏部屋で保管するつもりだったのだが、ちょっとした手違いでゴミ箱行きになってしまう。「やっぱりね」気落ちするおもちゃたち。しかし、もう一度子供たちと遊びたい一心で保育園行きの箱に忍び込む。そこは彼らにとって天国なのか地獄なのか…
 いつものメンバー、ウッディにバズたち、そこへ前回から仲間に加わったキャラクター  たちそれぞれの得意分野を生かしての大活躍は見どころがたっぷり。とくに、妙な設定ボタンを押されてラテンモードになってしまったバズと、ジェニーに一目ぼれするケンの勘違い色男ぶりには大爆笑間違いなしだ。とにかく、画面の隅々までぎっしり詰め込まれた作り手の愛とアイディアが、3Dでなくてもスクリーンのこちら側にあふれてくるようだ。
 人はいつまでも子供ではいられない。いつかは大人になって、子供だった自分自身や一番の仲良しだったおもちゃたちとも別れなければならない日が来る。そしてまだまだ子供だと思っていた子が、いつの間にか成長して自分のもとを巣立っていく。それを経験済みの大人の皆さんは、容赦なく涙のツボをぐいぐい押されますので、ご用心を。子供たちは、物を大切にする気持ちや、仲間と助け合って立ち向かう勇気を学ぶだろう。見終わった後、大人はしみじみ、子供は晴れ晴れと、何か温かいものを胸に劇場を後にできることは間違いない。
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