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★シークレット

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『シークレット』 (SECRET)
〜ミステリー・サスペンス・スリラー+アクション〜

(2010年 韓国 1時間50分)
監督:ユン・ジェグ
出演:チャ・スンウォン、ソン・ユナ、リュ・スンニョン、キム・イングォン、パク・ウォンサン

2010年9月18日(土)〜シネマート心斎橋、T・ジョイ京都などで順次ロードショー
公式サイト⇒ http://www.secret-movie.jp
 韓国からミステリー&サスペンス&スリラー映画がやってきた。このミステリーとサスペンスとスリラーは、微妙にジャンルが違っているのだが、本作はその3ジャンルが複雑に絡み合った快作だ。その違いをストーリー展開と共に見てみよう。
 ヤクザのボスの弟が殺される。その殺人現場で主人公の刑事は、自分の妻が事件に関わっていると見られる物的証拠を発見する。それを相棒の刑事から隠して、違う方向へ捜査が向かうように画策する。一方、ヤクザのボスは警察より早く犯人を探し出して、犯人にけじめを付けてもらおうとする。ヤクザ対刑事の捜査合戦が展開するなか、刑事は妻以外の真犯人の可能性を探ろうとするが、ヤクザのボスが刑事の妻を犯人だと特定してしまう。
 ミステリーとは、謎が存在する話である。本作では、真犯人は一体誰かという謎がある。どんでん返しも2パターンで披露される。その謎を追う作りとしては、刑事コンビのドラマから、夫妻の軋轢ドラマへ、そして刑事の単独捜査へと変転していく。次に、サスペンスとは、観客をハラハラドキドキさせる展開だ。本作では、刑事と妻が、ヤクザたちから追われるシーンなどに顕著である。その追逃走シーンでは、短いカットの連続編集と、速弾きのバイオリン・サウンドトラックを重ねてスリリングに見せる。
 さて、そんなスリリングがスリラーから派生したと思う人もいるかもしれないが、スリリングはスリルからの言葉でスリラーではない。スリラーとは、人を怖がらせるスパイスが、振りかけられているかどうか。その恐怖が謎とシンクロしているかどうか。つまり、意味的にはホラー寄りのジャンルだといえる。本作では、事件の行方を左右する、奇妙なピエロらが登場する。さらに、真犯人の正体が分かった時、驚きと同時に何ともいえない恐怖感を覚えるはずだ。3ジャンルに加え、アクション・シーンも特筆事項となっている。カー・アクション、殴り合い、銃撃戦、爆破シーンなど、クライマックスで存分に披露されるので、アクション映画ファンもお楽しみに。
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