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★桜田門外ノ変
『桜田門外ノ変』
〜佐藤監督が描く幕末版『男たちの大和』伝だ〜
(2010年 日本 2時間17分)
監督:佐藤純彌
出演:大沢たかお、柄本明、北大路欣也、西村雅彦、伊武雅刀、生瀬勝久、本田博太郎、榎木孝明、長谷川京子、中村ゆり、加藤清四郎

2010年10月16日(土)〜梅田ブルク7ほか全国ロードショー
公式サイト⇒ http://www.sakuradamon.com
(C)2010『桜田門外ノ変』製作委員会
 NHKの大河ドラマ「龍馬伝」と同じ時代を描く、幕末もの時代劇の1本だ。暗殺テロ事件「桜田門外ノ変」は、これまでは幕末時代劇のなかの、1エピソードとして描かれることはあった。しかし、これほど全編にわたって詳細に描かれたのは、おそらく日本映画史上初めてではないだろうか。
 しかも、事件は「忠臣蔵」のように、クライマックスで描かれるのではない。冒頭から30分くらいまでに、映し終えてしまうのだ。では、残り2時間弱は一体、何が描かれるのか。過去の回想と、事件に関わった人間たちの逃亡劇である。確かに、「忠臣蔵」のように描く方法は取れたかもしれない。その手法だと、クライマックスのテロに向けて、ドラマティック効果は高かったはずだ。それなのに、本作の佐藤純彌監督は、前作の『男たちの大和/YAMATO』(2005年)のように正攻法ではいかなかった。なぜか。
 佐藤監督といえば、アクション作品でも、男たちの友情や哀愁を描くことを得意にしている。しかも、逃亡劇の果てに、遂には全員逮捕されて討ち首にあうのだ。この「桜田烈士」と呼ばれた、水戸藩士たちの悲哀イズムをこそ、監督は描きたかったのだろう。つまり、作品性は『男たちの大和』と同じテイストなのだ。例えば、みんなが刑場へと1人ずつ消えゆくシーンを、長回し撮影で撮って、静かに哀愁感深く描き込んでいる。
 そんな男たちの群像劇の中心にいるのは、もちろん、事件の指揮を執った主人公役の大沢たかおである。逃亡中に、協力してくれるはずだった西郷隆盛率いる薩摩藩に裏切られ、事前に協力を約束してくれていた鳥取藩に行けば、剣術士との決闘が待っていた。この決闘シーンは、1分くらいの長回し撮影でロングショットで撮り、1対1対決の醍醐味を凝縮している。その後は水戸藩にひそかに帰藩し、支援者にかくまわれていたが、最後の1人になるまで隠れ続けるのだ。妻役の長谷川京子と、息子役の加藤清四郎との別れなども、泣ける仕上がり。
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