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おとなのけんか
『おとなのけんか』 (CARNAGE)
〜子供のけんかに親が出て…、4重奏の不協和音が!〜

(2011年 フランス・ドイツ・ポーランド 1時間19分)
監督: ロマン・ポランスキー
出演: ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、
     クリストフ・ヴァルツ、ジョン・C・ライリー

2012年3月3日(土)〜大阪ステーションシティシネマ、シネ・リーブル神戸、2/18〜TOHOシネマズ シャンテ他順次公開
公式サイト⇒http://www.otonanokenka.jp/
 「子供のけんかに親が出る」。大人気ないことのたとえだが、それをとことん突き詰めると、この映画のようになるのだろう。けんかをした子供の両親が平和的に和解しようとするが、そのうち本音がポンポン飛び出し、夫婦げんかも始まるやらで、強烈な不協和音を生み出す。敵対関係がコロコロ変わるところがミソ。それをリアルタイムで“実況”するのだから、面白くないはずがない。でも心臓に悪い。上映時間が短くて助かった!
 テンポのいい演出もさることながら、2組の夫婦に扮した4人の演技に舌を巻く。ヒステリックに反論するフォスターの鬼婆みたいな形相はホラー映画も顔負け。平凡な夫ライリーが覗かせる冷徹な一面にゾッとさせられ、相手方ウィンスレットのとんでもない生理的反応には驚かされた。そして夫ヴァルツの群を抜くイヤらしさ。この人、存在自体が不快だった。モメた時のお酒は禁物。ええ勉強になりました。舞台劇の映画化。

(武部 好伸) ページトップへ

   
             
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