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| ★七瀬ふたたび |
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『七瀬ふたたび』 〜“もっとも七瀬らしい”芦名星が魅せる ストイックな超能力者〜 （２０１０年 日本 １時間４５分） 監督：小中和哉 原作：筒井康隆（新潮社刊『七瀬ふたたび』） 出演：芦名星、佐藤江梨子、田中圭、前田愛、ダンテ・カーヴァー、今井悠貴、平泉成、吉田栄作他 ２０１０年１０月９日〜テアトル梅田、MOVIX八尾、T・ジョイ京都、１０月２３日〜シネ･リーブル神戸他全国で公開 ・芦名星 記者会見は⇒コチラ ・公式サイト⇒ http://www.7se-themovie.jp/ |
| 筒井康隆の代表作、そして何度もテレビドラマ化され、主人公七瀬を様々な女優が演じてきた。初の映画化となった今回、七瀬を演じる芦名星を筒井氏は「もっとも七瀬らしい七瀬である。」と語ったという。超能力者たちが権力に向かって果敢に闘うハードボイルドなSFに、魅力的なヒロイン。映画ならではのダイナミックな心象描写も必見だ。 | |
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七瀬（芦名星）は、自分と同じく人の心を読むテレパスの少年ノリオ（今井悠貴）、念動力：テレキネシスの能力を持つ黒人青年ヘンリー（今井悠貴）と北海道の湖畔で暮らしていた。旅先で出会い友達になった瑠璃（前田愛）が自分と間違えられて殺され、超能力者狩りの手が自分の近くに来ていることを知った七瀬は、予知能力者了（田中圭）の忠告に従い、水族館に勤めるタイムトラベラーの藤子（佐藤江梨子）を訪ねるのだったが・・・ |
| 超能力を持ち、他人の心を読めるが故の傷つき、他人からの偏見、その能力を生かして何を救うこともできないジレンマに囚われた七瀬たちがいつも考えているのは「何のために生まれてきたのか。」という自らの存在意義なのだ。自分に対する葛藤を抱えながら、自分たちを抹殺しようとする社会や組織に闘いを挑む。タフな精神力が必要なヒロイン七瀬を芦名星は抑えた中にも芯が光る演技で七瀬の内面を豊かに表現している。 | |
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国家との闘い、同じテレパスでありながら、超能力者を抹殺する指揮官（吉田栄作）との闘い、そして自分自身との闘い。全般的に抑えたトーンの中で我々の未知の世界である超能力者同士の世界を描きながら、普遍的な家族愛や孤独感、そして違いを認めない社会の閉塞感が浮かび上がってくる。ただ、本作には超能力を持つがための悲劇に終わらせない、映画ならではのエンディングが用意されている。闘いの果てに七瀬が切り開いた未来を是非目撃してほしい。 |
（江口 由美）ページトップへ |
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