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★国家代表!?

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『国家代表!?』
〜韓国の国旗を背負った、スキー・ジャンプ映画〜

(2009年 韓国 2時間26分)
監督・脚本:キム・ヨンファ
出演:ハ・ジョンウ、ソン・ドンイル、キム・ジソク、キム・ドンウク、チェ・ジェファン、イ・ジェウン

2010年10月23日(土)〜シネマスクエアとうきゅう、丸の内TOEI、シネ・リーブル梅田、シネマート心斎橋ほか全国ロードショー
公式サイト⇒ http://www.kokka-daihyo.com

 2009年に韓国で国民的大ヒットを記録した、冬季五輪スポーツ映画だ。さて、その種目はスキーのジャンプ。これまで冬のオリンピック種目映画では、ボブスレーの「クール・ランニング」(1993年)だとか、カーリングの「シムソンズ」(2005年)とか、フィギュア・スケートものとかがあったけど、おそらくスキーのジャンプ競技なんて、映画史上初だろう。いずれにしても、オリンピックに限らず、団体スポーツ・ムービーの流れの中から出てきた作品だ。
 実話だという。ただ、実話として見てみると、少々オーバーなところがある。あくまで実話をベースに、ドラマ的大仰さを付加して作られたという感じだ。この手法が採られたのは、実話通りに描くと、ある意味で退屈になりかねない。ドラマ的計算やバランス感をよく考えた上での作品となっている。
 日の丸を背負ってなどとよく言われるが、韓国の旗を背負いオリンピックの誘致を目指して、4人のレギュラー、プラス補欠1人、もちろんコーチの計7人が選抜される。つまり、本作には国民的ヒットになるべくしてなった、国民的映画視点があるのだ。但し、韓国では1997年当時全く過去に実績がない、スキー・ジャンプの団体だ。彼らの特訓の日々がタイトに映されていく。コミカルチックなクイック・モーション入りのシーン、映画監督志望のコーチの娘が、選手の1人の母親探しをドキュメンタリー的に撮っていく、いわゆるお遊び的シーンなどを挟みつつ、物語は進行する。
 しかし、結局、誘致が失敗に終わった時、彼らは一体どうなるのか。このあたりの描写は、きちんとリアリティーをもって描かれている。だからこそ、クライマックスの大感動があるのだ。長野オリンピックに自費で参加した7人。ご存知の通り長野の団体では、日本が金メダルに輝いている。それでいながら、この韓国チームのドラマティックな描き方には、驚きと共に本物の感動があった。泣けるのである。
 韓流ドラマを含めて、ラブ・ストーリーだけが韓国映画の泣きではない。各選手の豪快なジャンプのビビッドなスケール感、それを見る父・祖母・母と選手たちとの絆、仲間たちの連帯感など、圧倒的な感動の波がやってくる。ぜひ、ご体感あれ!
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