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★人生万歳!

(C) 2009 GRAVIER PRODUCTIONS, INC.
『人生万歳!』 (Whatever Works)
〜コレがウディ・アレン的NY恋愛映画の在り方〜

(2009年製作 アメリカ 1時間31分)
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ラリー・デヴィッド、エヴァン・レイチェル・ウッド、パトリシア・クラークソン、エド・ベグリーJr.、ヘンリー・カヴィル

2010年12月11日(土)〜東京・恵比寿ガーデンシネマ、
2010年12月25日(土)〜梅田ガーデンシネマ、京都シネマ、シネ・リーブル神戸にて全国順次ロードショー
公式サイト⇒ http://www.jinsei-banzai.com
 ウディ・アレン監督の新作が登場。彼の作品とくれば、ニューヨークを舞台にした映画がまず思い出される。しかし、この間、イギリスを舞台にしたミステリー3部作とか、スペインを舞台にした恋愛映画とかを撮っていたけれど、通算40作目にして再びニューヨークに戻ってきた。
  本作ではアレン監督は出演していない。自分の分身としてだろう、ラリー・デヴィッドをキャスティングしている。老人が主役となれば、『ハリーとトント』(1974年)みたいな、孤独なシニア映画になるかと思いきや、これがあくまで『アニー・ホール』(1977年)の頃と変わらないアレン節だったので、胸が躍った。恋愛映画なのだ。しかも、やや負のイメージがある、老いらくの恋なんていう代物ではない。老人とはとても思えないくらい、いろんな意味でスゴイのである。特にアレン作品に顕著な、長ゼリフの機関銃のようなオン・パレード。喋り続ける老人キャラの演出ぶりは、強烈無比なインパクトを与える。しかも、ほとんどがネガティブな文句タラタラのセリフである。
 さらに、『アニー・ホール』でも使っていたが、冒頭から観客に3分以上も語りかけるのを始め、いろんな場面で適宜この手法を採っている。映画の登場人物が、いきなり観客に語りかけるという手法を開拓したのは、『素晴らしき日曜日』(1947年)でワンテイク使った黒澤明だ。だが、今回のアレン監督はかつてないくらい長く、観客へのトークを繰り広げている。映画の持つ感情移入性を、映画の方から差し伸べてくるコレは、ある意味では押し付けのように映るかもしれないが、使い方によっては効果を呼ぶ。そして、本作はそのギリギリのところを渡ってみせてくれた。
 主人公の老人が若い娘と結婚し、その家出娘を探しに来た母が、老人の友達2人と同棲し、主人公を嫌って別の若いイケメンを娘に紹介する。さらに娘の父まで現れて、とんでもない方向へ話は展開し…。かつてのアレン作品と変わらない、変型ラブ・ストーリーにしてラブコメぶりを、遺憾なく発揮した作品。つまり、『アニー・ホール』の主人公は老人になっても、変わらないということだ。
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