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★BECK

(C)ハロルド作石/講談社
(C) 2010「BECK」製作委員会 / 9月4日(土)全国ロードショー
『BECK』
〜大ヒットコミック『BECK』が
           水嶋ヒロ主演で待望の映画化〜

(2010年 日本 2時間24分)
監督:堤幸彦   
原作:ハロルド作石「BECK」(講談社コミックス所載)
出演:水嶋ヒロ 佐藤健 桐谷健太 忽那汐里 中村蒼 向井理

2010年9月4日(土)〜梅田ピカデリー、梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、ほか全国ロードショー
・大阪キャンペーンレポート⇒ こちら
・公式サイト⇒
  http://www.beck-movie.jp/
 発行部数1500万部を越えるハロルド作石の大ヒット漫画「BECK」を『20世紀少年』シリーズの堤幸彦が実写映画化。全34巻発行されている単行本の1巻から10巻までを144分にまとめ上げる。原作ファンは映画が公開されるまで、その出来映えに不安を抱くだろうが、完成品は予想以上に力作で、しっかり“BECK”の世界観が表現されていた。
 物語は、奇跡の出会いを通して集まった竜介(水嶋ヒロ)、コユキ(佐藤健)、千葉(桐谷健太)、サク(中村蒼)、平(向井理)の5人がバンドを結成し、音楽で夢を切り開いていく青春ストーリー。一筋縄ではいかない音楽の世界で、陰謀や挫折にあがき苦しみながら最高のステージへと登り詰めていく“BECK”の情熱をエモーショナルに描き出す。




 「16歳にしてもう先は見えてしまった」というコユキのプロローグで映画は始まるのだが、その語りで一瞬にして青春時代の景色が目の前に広がった。BECKメンバーの中でも高校生のコユキは、もっとも多くの観客が感情移入しやすいキャラクターとなっている。鬱屈した日常に訪れた運命的な出会いから、仲間と目標をみつけ、トラブルにもまれ、弱さを残しながら段々と強くなっていく。そんなコユキの成長にさわやかな感動を覚えた。

 製作側は、コミックでは想像するしかない音楽の表現に一番頭を悩ませたそうだ。BECKはもちろん、ダイブリや他バンドが演奏する音源までこだわり抜いて作られた。もうこれは実際、耳にしてもらう他ないのだが、音楽もライブシーンもBECKの“リアル”がそこにあるように感じられて興奮する。個人的には千葉演じる桐谷健太の派手なマイクパフォーマンスが特に印象に残った。フジロックの本物のステージを借りて撮影しただけあり、ライブは迫力満点でアツい!何か夢中になれるものがあるっていいものだ。がむしゃらにギターをかき鳴らすっていいものだ。できれば、ライブシーンは冷房の効いた映画館ではなく、夏空の下で見たかったなぁと思いつつ、「音楽で世界は変えられる」そんなBECKスピリッツをしかと受け取った。
(中西 奈津子)ページトップへ
   
             
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