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★相棒 -劇場版U-

(C)2010「相棒-劇場版U-」パートナーズ
『相棒 -劇場版U-』

(2010年 日本 1時間58分)
監督:和泉聖治
脚本:輿水泰弘 戸田山雅司
出演:水谷豊、及川光博、六角精児、原田龍二、小西真奈美、小澤征悦、宇津井健、國村隼

2010年12月23日(木・祝)〜全国ロードショー
公式サイト⇒ http://www.aibou-movie.jp
 テレビドラマの映画化はどれほど凄い犯罪を描けるか、が決め手である。お茶の間の観客は毎日のように刑事ドラマや犯罪サスペンスを見ていてありきたりのちゃちな事件では驚かない。先日放送されたWOWOWの連ドラ「マークスの山」(高村薫原作)は実に格調高い警察ドラマだった。映画はテレビを凌駕できるのか? そんな危惧を「相棒 劇場版U」は見事に吹き飛ばしてくれた。テレビでは到底出来ない壮大な犯罪を描き得て1作目以上のスリリングな興奮をもたらしてくれた。
 2000年のドラマ初放送から今年10周年を迎えた人気ドラマの劇場映画第2弾。水谷豊は不動だが、相棒には水谷と長年コンビを組んできた寺脇康文に代わって及川光博。2008年の第1作は44・4億円の大ヒットになったが、東映では今回「50億円」をもくろんでいる。

 警視庁始まって以来の大事件が発端である。日本で一番安全なはずの警視庁内であろうことか人質籠城事件が起こる。人質は警視総監以下12人の幹部。水谷ら特命係の2人が謎に包まれた犯人の動機を探るうちに衝撃の事実が浮かび上がる。事件は単純な人質籠城事件ではなく、そこには警察官僚機構の底深い暗闘があった…。

 相棒の水谷豊のちょっとクサい芝居もここまで巨大な敵を相手にしたら懸命に突っ張る水谷の必死の思いが伝わってくるようで健気にさえ見える。

 元警察官の籠城犯(小澤征悦)は7年前の公安がらみの事件でやめざるを得なくなったのだが、どうしても突き止めたいことがあった。敵2人、味方も1人死んだこの事件で婚約者を亡くした婦人警官(小西真奈美)の協力を得て庁内に侵入した。目的は、味方の警察をもだまして凶悪な中国人スパイを放った当時の警察幹部は誰か? 長い間内偵を続けてきた小澤は最後の望みが断たれたことから強引に幹部たちの口を割らせようとしたのだった。だが、特殊部隊の強行突入で射殺されてしまい、7年前の事件の真相は闇に葬られる…。
 ここからの特命コンビ・水谷・及川の働きが目を見張らせるほど凄い。凡百のテレビドラマどころか、過去の警察もののレベルをも超える、といっても過言ではない。相手は警視総監をはじめ公安部、刑事部ら警視庁のトップ連中ばかり。これまでなら「上層部の命令」で数多くの下積み警察官が涙を飲んできたし、一介の警部がここまで捜査出来るのか、疑問も残るのだが、我らが特命刑事は見る者の期待を裏切らない。水谷たちの権力に立ち向かう姿勢は特命刑事=そうあってほしいという願望の具体化にほかならない。ことは警察庁が警視庁を牛耳ろうと画策する壮大な謀略へと発展するのだが、特命刑事の「相手が誰であれ、犯人を捕まえる」姿勢は一般大衆の心理に根ざした娯楽映画の王道に違いない。
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