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★十三人の刺客

(C)2010「十三人の刺客」
製作委員会』
『十三人の刺客』
〜『七人の侍』は13人になって大激戦へ突入だー〜

(2010年 日本 2時間20分)
監督:三池崇史
出演:役所広司、山田孝之、伊勢谷友介、沢村一樹、吉田新太、高岡蒼甫、伊原剛志、松方弘樹、内野聖陽、岸部一徳、平幹二朗、松本幸四郎、稲垣吾郎、市村正親

2010年9月25日(土)〜東宝系全国ロードショー
【PG12指定(小学生には助言・指導が必要)】
公式サイト⇒ http://www.13assassins.jp
 オールスター俳優が勢揃いして、時代劇で大活劇を繰り広げるタイプの映画だ。こういう映画は、かつて日本映画の黄金時代1950年代に、多く見られたスタイルである。その当時は、洋画よりも邦画の方が圧倒的に売れていたらしい。現在は、邦画が洋画のシェアを上回る時代が再び到来している。そんな流れに乗って、黄金時代当時の雰囲気をバージョン・アップしたような、時代劇が次々に登場してきている。そんな1本がこの映画だ。
 本作は工藤栄一監督が1963年に撮り上げて公開された『十三人の刺客』のリメイク版。地上波テレビの進出で、1960年代に映画は斜陽化を迎える羽目になったんだけど、その逆風を押し返すべく構想された作品だけに、ギラギラしたような男たちの熱気に酔いしれる作品となった。いわゆる、勧善懲悪のドラマで、正義と悪がくっきりと分かれているだけに、ノリやすい。
 SMAPの稲垣吾郎ちゃんの初の悪役ぶりは、ものの見事にハマッている。SMAPファンの方には、悲喜こもごもなのかどうかは分からないけれど、本当にワルってところを演じている。弱者をいじめる支配者のイメージを、ぶっきら棒に平然と演じ抜いた。ワルがワルであればあるほど、正義側も相手に不足はないというもので、チーム・リーダーの役所広司は「武者震いがする」と言う。200人以上に守られた吾郎ちゃん軍を抹殺せんがため、12人が集まり、暗殺ミッションに向かうのだが、途中で1人加わり13人となる。それで、参勤交代で必ず通るだろうと想定した宿場村を、吾郎ちゃん軍をやっつけるために買い占めるのだ。
 そして、200人以上対たった13人の凄まじき大決戦の始まり、始まり。50分にわたるこの大クライマックスの激戦は、これまでいろんな戦争映画を見てきた人は多いだろうが、とにかくスゴイのひと言。大爆破シーンを始め、泥だらけ・血だらけの必死の殺陣シーンが、次々に目まぐるしくやってくる。各人の壮絶な死にざま演技のインパクトも強烈だ。最後に、戦いの空しさを『戦場にかける橋』(1957年製作・アメリカ映画)みたいに、生き残った2人のうちの1人が動作で演じる、移動撮影シーンなどが胸にくる。
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