「NATO」と一致するもの

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【日時】4月10日(水) イベント/18:30~ ※上映前

【場所】グランドシネマサンシャイン 池袋 シアター3
   (豊島区東池袋一丁目30番3号 グランドスケープ池袋) 

【登壇者】戸田奈津子氏(字幕翻訳者・「午前十時の映画祭」作品選定委員)



<また見たい名作><ずっと気になっていた名作><知らなかった名作>を劇場の大スクリーンで鑑賞できる「午前十時の映画祭14」(主催:川喜多記念映画文化財団、映画演劇文化協会)が4月5日(金)より開催中です。14回目を迎える今年のオープニングは、昨年シリーズ最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が話題となったインディ・ジョーンズの3作品。新たな上映作品19本(外国映画15本、日本映画4本)、再上映作品8本の全27本を全国65劇場で約1年にわたって順次上映していきます。


Gozen10jinoEigasai-魔宮の伝説-550.jpgこの度、「午前十時の映画祭14」がグランドシネマサンシャイン 池袋で開催されることを記念して、4月10日(水)に戸田奈津子さんトークイベント付き『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』特別先行上映を実施いたしました。本作の字幕翻訳を務め、また「午前十時の映画祭14」作品選定委員でもある戸田奈津子さんに、公開当時のエピソードやハリソン・フォード、スティーヴン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカスとの交流秘話、そして「午前十時の映画祭14」にかける思いなどを語っていただきました。
 


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字幕翻訳の第一人者として知られる戸田奈津子さんは、これまで約1500本もの外国映画の字幕を手がけ、トム・クルーズ、ロバート・デ・ニーロなどをはじめとする数々のハリウッドスターからご指名で来日時の通訳者としても活躍されてきました。ハリソン・フォードとは1978年の『スター・ウォーズ』来日キャンペーンでの通訳での出会いからの付き合いで、当時は全くの無名だったといいます。1991年にはロサンゼルスのハリソン・フォードのご自宅に招かれるなど、公私ともにお付き合いがある戸田奈津子さんならではの貴重なお話が次々と飛び出しました。


Gozen10jinoEigasai-戸田さんハリソンさん-240.jpgグランドシネマサンシャイン 池袋にて開催中の「午前十時の映画祭14」の上映作品となる『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』は、ジョージ・ルーカス原案、スティーヴン・スピルバーグ監督、ハリソン・フォード主演のアクション・アドベンチャー『インディ・ジョーンズ』シリーズの第2弾作品。「(1984年の作品なので)数えれば40年前なんですよ。(第1弾の)『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』はわたしが字幕屋として成り立つ前の作品なので先輩が担当したんで、わたしがこのシリーズを手掛けたのはこの作品からですが、まさかこのあと5作目までやるなんて夢にも思いませんでした。ここまで愛されるシリーズを担当させていただいて、冥利に尽きると思っています」としみじみ。


字幕翻訳だけでなく、ルーカス、スピルバーグ、ハリソンが映画のプロモーションで来日した際には、幾度となく通訳も担当してきたということもあり、彼らとは親しい付き合いをしてきた。「この3人は本当に仲がよくて。3人が東京で落ち合う機会があって。わたしもその場に居合わせたんですが、“friend”よりも親しい友だちに使う“pal”という言葉の「ハロー、パル!」と言いながら3人でハグをしているのを見て。やはりあれだけの映画を撮ってきたので仲も良くなるんでしょうね。その中でも一番長くお付き合いしたのがハリソンです」と切り出した戸田は、ハリソン・フォードの人柄について「彼はとても苦労した人で20代の時は無名なアクターだった。それがルーカスに見出され、『スター・ウォーズ』に出ることになって。それで日本に宣伝に来たのですが、まだ日本では公開されてないから誰も知らないわけ。Tシャツにジーパンというラフな格好で目立たない。公開された後はすごいことになりましたが。わたしもいろいろな俳優にお会いしてますけど、無名なところからビッグになった過程を見ることができたトップはハリソンです。ただ彼はスター扱いされるのを嫌がって。自分自身ではアクターとは言わずに、ストーリーテラーだというのが彼の口癖。本当に謙虚な役者だと思いました」。


Gozen10jinoEigasai-toda-240-2.jpgさらにスティーヴン・スピルバーグについても「彼は今でこそ白髪になっているけど、彼はハートが子どもなんです。彼のオフィスには書類なんてなくて、ゲームマシーンやピアノが置いてあって。そして犬が走り回っている。そこに子役の子どもたちがいて、『スティーヴン、あそぼ!』と言ってくるのね。あれほどの人なのに、彼は一緒になって子どもたちと遊んでるの。こういう気持ちを持っているから『E.T.』みたいな映画がつくれるんだなと思いました。彼の頭の中は映画のことでいっぱいで。スポーツとか政治の話をしているのは聞いた事がない。だからこそお客さんの心をつかむ映画ができるんでしょうね。いつ会っても気持ちのいい方です」とその人柄を解説。


そしてジョージ・ルーカスについても「(戸田の字幕翻訳家デビュー作となった『地獄の黙示録』に指名してくれたということもあり)コッポラ監督はわたしにとっても大恩人ですが、彼がパーティに招待してくれて、そこにルーカスが来るというので、どんな方なのかしらと思っていたのですが、なかなか来ない。そろそろ宴もたけなわというところで、コソコソと来たのがルーカス。彼はちょっとだけ話して帰ってしまいました、本当にシャイで。いつも目を伏せていて、相手の目を見ないくらいシャイな人。でも何度も日本に来ていて、付き合いが深くなると、口を開くようになり、面白いジョークを言ってくれるようになる。『スター・ウォーズ』を見ても分かるけど、アイデアは本当にすごいでしょ。そんな彼がスティーヴンと協力してつくりあげたのがこのシリーズというわけです」と説明した。


Gozen10jinoEigasai-toda-240.jpgそしてそんな3人について「この3人はそれぞれ人柄も違うし、暮らしも違う。でも映画が好きというのは共通しています。やはりハリウッドで生き残る人は本当に映画が好きでないといけないし、やはり人間的魅力がないと駄目だと思います」と指摘した戸田。さらに「わたしも映画好きというところがスタートラインですから。それをまっとうできたということはうれしいですし、今日みたいに40年経った映画を皆さんが観に来てくださることはとてもうれしいこと」としみじみと付け加えた。


そして最後にグランドシネマサンシャイン 池袋でもいよいよ始まった「午前十時の映画祭14」について、「わたしはずっと選考委員をしていますけど、本当に昔の映画はいい映画が多いんですよ。その中から選りすぐった作品を上映していますので、どの作品を観ても損はありません。本当に観て良かったと思う作品ばかり。それは断言できます。今後もぜひとも見続けていただきたいと思います」と観客に呼びかけた。


全スクリーンが4K対応のグランドシネマサンシャイン 池袋で「午前十時の映画祭14」は絶賛開催中!


(オフィシャル・レポートより)

 

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この度、2024 年 2 月9日 ( 金 ) より、新宿ピカデリー他にて全国公開される、エストニア・イギリス合作映画『Firebird ファイアバード』の本予告編が完成。

公開直前の 2 月 6 日にはエストニア出身のペーテル・レバネ監督と主演のトム・プライヤーと、ウクライナ・キーウ出身の主演俳優オレグ・ザゴロドニーの来日も決定いたしました。特にオレグ・ザゴロドニー氏の来日は、ウクライナが戦禍にある現在、海外渡航が非常に困難な中での訪日となります。


本作はロシアの無名の俳優セルゲイ・フェティソフが書き遺した回想録『ロマンについての物語』を、ペット・ショップ・ボーイズの “Together” や Mody の “Wait for Me”、BBC ワールド制作のライブドキュメンタリー『Robbie Williams:Fans Journey to Tallinn』の監督・プロデューサーとして知られている、エストニア出身のペーテル・レバネが映画化。『ブロークバック・マウンテン』や『アナザー・カントリー』を彷彿とさせる “秘められた愛” が、繊細かつ壮大なスケールで描かれています。


主演には東西欧州の新星イケメン俳優が競演。『博士と彼女のセオリー』『キングスマン』の “英国出身のアップカミングスター” トム・プライヤーと、“ウクライナの正統派二枚目俳優” オレグ・ザゴロドニーが、冷戦時代ソビエト占領下のエストニアを舞台に、当時決して許されるものではなかった愛の物語をリアルに演じています。


FB などの SNS を媒介にして、国籍性別を問わず世界の映画業界人たちが隠れた名作として拡散したことでも話題となった本作です。

 


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『ファイアバード Firebird』

ペーテル・レバネ監督・脚色作品 
共同脚色 : トム・プライヤー / セルゲイ・フェティソフ 
原作 : セルゲイ・フェティソフ 
出演 : トム・プライヤー / オレグ・ザゴロドニー / ダイアナ・ポザルスカヤ
[ 2021 年 | エストニア・イギリス合作 | 英語・ロシア語 | 107 分 | 1.85:1 | 5.1ch | DCP & Blu-ray ]
配給・宣伝 : リアリーライクフィルムズ 
宣伝デザイン : HYPHEN 
予告編監督 : 株式会社ココロドル 日本語字幕翻訳 : 大沢晴美 
関西地区営業・宣伝 : キノ・キネマ 
北海道地区営業・宣伝協力 : palmyra moon

公式サイト:https://www.reallylikefilms.com/firebird

2024年2月9日(金)~新宿ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、MOVIX京都、kino cinema 神戸国際、MOVIXあまがさき 他全国ロードショー

 

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日時:1月18日(木)18:00~18:30(30分)※本編上映前の舞台挨拶

会場:テアトル新宿 (東京都新宿区新宿3丁目14−20 新宿テアトルビル B1)

登壇者:前田敦子(32)、カルーセル麻紀(81)、哀川翔(62)、坂東龍汰(26)、三島有紀子監督 ※敬称略
 



『繕い裁つ⼈』『幼な⼦われらに⽣まれ』『Red』など多くの作品を⼿掛け、国内外で⾼い評価を受ける三島有紀⼦監督の⻑編10作⽬となる最新作『⼀⽉の声に歓びを刻め』が、2⽉9⽇(⾦)に劇場公開する。


ichigatukoe-pos.jpg本作は、監督⾃⾝が47 年間向き合い続けた「ある事件」をモチーフに⾃主映画からスタートしたオリジナル企画。「性暴⼒と⼼の傷」をテーマに、⼼の中に⽣まれる罪の意識を静かに、深く⾒つめる映画である。


⼋丈島の雄⼤な海と⼤地、⼤阪・堂島のエネルギッシュな街と⼈々、北海道・洞爺湖の幻想的な雪の世界を背景に、3 つの罪と⽅⾈をテーマに、⼈間たちの“⽣”を圧倒的な映像美で描いていく。


船でやってきた者を前⽥敦⼦、船を待つ者を哀川翔、そして船で向かう者をカルーセル⿇紀が演じ、さらに、坂東⿓汰⽚岡礼⼦宇野祥平原⽥⿓⼆とよた真帆らが脇を固める。


いよいよ来月に公開となる『⼀⽉の声に歓びを刻め』。1月18日に完成披露上映会イベントが開催。俳優陣が全員顔を揃えるのはこの日が初でありながら、和やかな雰囲気で舞台挨拶は進行。前田敦子は「キャストの皆さんと今日初めてお会いすることが出来て凄く嬉しくて。楽屋でキャッキャしていました」と笑顔。それに対しカルーセル麻紀は、81歳にして13センチのヒールを履いて美しい脚線美を披露しつつ「入り口でこけたら偉いことになる」と自虐を飛ばした。哀川翔と坂東龍汰、三島監督とともに、始終和気あいあいとイベントは進行した。
 


【以下、レポート全文】

三島有紀⼦監督自身に起こった経験にインスパイアされた映画『⼀⽉の声に歓びを刻め』(2月9日公開)。その完成披露上映会が1月18日にテアトル新宿で行われ、前⽥敦⼦、カルーセル⿇紀、哀川翔、坂東⿓汰、そして三島有紀⼦監督が参加した。


自主制作スタイルで本作を製作した三島監督。「私を含めてたった二人で映画を作ろうと決めて、お金も集まってない、配給も公開も決まってない中でキャスト・スタッフの皆さんが一緒にこの映画を作ろうと言ってくださった。それが本当に嬉しくて、このように完成披露上映会を迎えることが出来て感慨深いです」とソールドアウトの会場を見まわして感激の言葉を紡いでいた。


ichigatukoe-bu-maeda-240-2.jpg3つの島を舞台に物語が構成される本作は、別々の話が一つの物語へと繋がっていくため、撮影自体も別々に敢行された。それゆえに俳優陣が全員顔を揃えるのはこの日が初。大阪編でれいこを演じた前田は「キャストの皆さんと今日初めてお会いすることが出来て凄く嬉しくて。楽屋でキャッキャしていました」と笑顔。洞爺湖編でマキを演じたカルーセルは、13センチのヒールを履いて登壇し「入り口でこけたら偉いことになる」と自虐を飛ばしつつ「今日はあっちゃんに会えて嬉しくて、楽屋であっちゃんとお喋りが弾みました」と語った。


三島監督からのオファーを一ヵ月悩んだ末に引き受けたという前田。「メッセージ性のある役をオファーしていただいたものの、こんなに真剣に悩んだのは初めて。でも三島監督は懐の深い方だったので待ってくださってくれて、私はその胸に飛び込ませてもらいました」と感謝。これに三島監督は「一ヵ月悩んで答えを出してくれたことに誠実さを感じました。役と真剣に向き合ってくださって、やりますと言ってくれた時は思わず台本を抱きしめました」と念願叶ったようだった。


一方、カルーセルは昨年1月に行われた洞爺湖ロケについて「空港に着いたらマイナス20度で大雪。スタッフが迎えに来られず、タクシーでホテルに行こうと思ったら高速道路も通れず、途中で降りて3時間半かけてホテルまで辿り着きました。撮影は早朝からなので焼酎を飲んでパックして寝たけれど全然寝れない。しかも化粧をして撮影現場に行ったら猛吹雪で何も撮ることが出来なかった」とヘビーすぎる状況回想。映画『八甲田山』を引き合いに出して「あの映画はマイナス16度の撮影らしいけれど、こっちはマイナス20度よ。座ったらおしりがやけどするくらい寒かった。わたし81歳ですよ!?」と過酷さを訴えていた。


ichigatukoe-メイン2_カルーセル麻紀.jpgそんな中、実家が洞爺湖町にある坂東が「僕の実家が近いので、映画の中には見慣れた景色が広がっていた」などと感想を述べると、すかさずカルーセルは「地獄でした」とバッサリ。「地元を地獄だなんて言われるとは…」と絶句する横でカルーセルは「でも楽しかった。殺されると思ったけれど」と饒舌で舞台挨拶を大いに盛り上げていた。


三島監督はカルーセルについて「テストまでは寒さで震えているのに、本番になると体の震えが止まる。カルーセルさんが雪原を歩くシーンがありますが、それを撮った時はスタッフ一同感動。命懸けで挑んでくださっている大女優の姿に感激しました」と感謝しきり。


ichigatukoe-メイン3_哀川翔.jpg八丈島編で誠を演じた哀川は「八丈島は行き慣れた場所なので、知り合いの島民もいて良くしてもらった。長いセリフもあったけれど、心情的にもスッといけた。画作りが監督の中で明確だったので俳優としてやりやすかった」と回想。大阪編でれいこ(前田)と出会うレンタル彼氏トト・モレッティ役の坂東は「撮影は2日間と短いものでしたが、濃い撮影で無駄のない時間を過ごしました。前田さんとも三島監督とも密に話し合いが出来たうえで撮影出来たのは嬉しかった」と手応えを得ていた。


ichigatukoe-サブ_前田敦子+坂東龍汰_203.jpgカルーセルのサービス精神によって終始明るい雰囲気となった舞台挨拶も、終了の時間に。最後に三島監督は「劇中には何人かのれいこが出てきます。それは特定の人とは限らず、もしかしたら皆さんの中にもいるかもしれない。そんな気持ちで映画を観ていただき、それぞれのれいこを見つけてほしいです」とアピール。前田も「⿇紀さんから始まり、哀川さんと私と繋がって。色々なものを受け取ってもらえる作品であり、三島監督の映画愛が詰まった気持ちのいい作品です。美しい世界が広がっているので、五感を使って最後まで堪能してください」と充実した表情で呼び掛けていた。
 


<STORY>

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北海道・洞爺湖。お正月を迎え、一人暮らしのマキの家に家族が集まった。マキが丁寧に作った御節料理を囲んだ一家団欒のひとときに、どこはかとなく喪失の気が漂う。マキはかつて次女のれいこを亡くしていたのだった。一方、長女の美砂子は女性として生きるようになったマキに複雑な感情を抱えている。家族が帰り静まり返ると、マキの忘れ難い過去の記憶が蘇りはじめる……。


東京・八丈島。大昔に罪人が流されたという島に暮らす牛飼いの誠。妊娠した娘の海が、5年ぶりに帰省した。誠はかつて交通事故で妻を亡くしていた。海の結婚さえ知らずにいた誠は、何も話そうとしない海に心中穏やかでない。海のいない部屋に入った誠は、そこで手紙に同封された離婚届を発見してしまう。


大阪・堂島。れいこはほんの数日前まで電話で話していた元恋人の葬儀に駆け付けるため、故郷を訪れた。茫然自失のまま歩いていると、橋から飛び降り自殺しようとする女性と出くわす。そのとき、「トト・モレッティ」というレンタル彼氏をしている男がれいこに声をかけた。過去のトラウマから誰にも触れることができなかったれいこは、そんな自分を変えるため、その男と一晩過ごすことを決意する。やがてそれぞれの声なき声が呼応し交錯していくーー。
 


出演:前田敦子、カルーセル麻紀、哀川翔  坂東龍汰、片岡礼子、宇野祥平
    原田龍二、松本妃代、長田詩音、とよた真帆
脚本・監督:三島有紀子
配給:東京テアトル
© bouquet garni films
公式ウェブサイト:ichikoe.com 
公式X:@ichikoe_movie
公式Instagram:@ichikoe_movie

2024年2月9日(金)~テアトル新宿ほか全国公開


(オフィシャル・レポートより)

 
 

 

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韓国年間最長 No.1 記録を樹立、2023 年韓国国内映画賞で【25 冠】と最多受賞を記録した、史実に残された最大の謎に迫る<全感覚麻痺>サスペンス・スリラー『梟ーフクロウー』が、2 月 9 日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショーいたします。


この度、本作のメガホンをとったアン・テジン監督のオフィシャルインタビューが解禁となります。併せて、本作を一足先にご覧いただいたインフルエンサーやライター、芸人など著名人の方よりいただいた絶賛コメントも到着いたしました。


朝鮮王朝時代の記録物<仁祖実録>(1645 年)に残された‟怪奇の死“にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した『梟―フクロウ―』は、観客の無限の想像力を刺激し、2022 年の韓国年間最長 No.1 記録を樹立。韓国エンターテイメント界の最高峰を決める百想芸術大賞で作品賞・新人監督賞・男性最優秀演技賞の 3 冠を受賞。11 月に開催された第 59 回大鐘賞映画祭でも新人監督賞、脚本賞、編集賞の 3 部門を受賞し、公開後も注目を集め続けている。


‟盲目の目撃者“が謎めいた死の真相を暴くために常闇を奔走する予測不可能な物語は、圧倒的な没入感と、緊張感をもたらし、息もできないほどの狂気が支配する 118 分は、観る者すべての五感を麻痺させる―。
 


【アン・テジン監督オフィシャルインタビュー】

「実際(ファクト)の歴史と架空(フィクション)の2つの側面を持つ物語を作り上げようとしました」


fukurou-240Director photo_An Tae-jin.jpg1,000万人以上もの観客を動員した映画『王の男』で助監督を務めたアン・テジンは、それ以来、キャリアを通して様々な作品で確かな経験を積み、本作で長編監督デビューを果たした。


アン監督は本作で「初めから現代的なスリラーを作ろうと意図していました」といい、「本作は、実際(ファクト)の歴史と架空(フィクション)のキャラクターを結び付けた物語である一方、スリラーの要素もあります。私は、それら2つの側面を持つ物語を作り上げようとしました」と明かした。


「この映画は目撃者と秘密を巡るスリラーなので、その秘密が解き明かされるシーンがあります。私はその秘密を目撃するシーンを書くことを心から楽しみましたし、それを撮影するのも楽しかった」と語り、“予測できない物語”が必見ポイントだという。撮影セットについては「宮廷を巨大な牢獄のように閉ざされた印象に見せたかったんです。そのような場所から逃げるという主人公の奮闘が、よりスリル感をもたらすと思ったからです」とこだわりを明かした。


朝鮮王朝時代の記録物<仁祖実録>に残された‟怪奇の死“にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した本作。「映画の鑑賞後に調べると、『これも歴史的な事実なの?』と思ってしまうような非常に多くのディテールが映画を通して見られます」とこれから映画を観る観客へとアピールした。


また、本作で『王の男』以来 17 年ぶりに再びタッグを組んだ俳優のユ・へジン演じる仁祖王の役については「ユ・へジンにしか演じられない王があると彼を説得したのですが、完成した映画を観ることで、私の選択は間違っていなかったと証明されるでしょう」と自信を覗かせた。
 


映画評論家の松崎健夫さん、韓国系インフルエンサーなど総勢 18 名から絶賛コメントが到着いたしました。

「これほど奇想天外で息詰まる物語など予想だにしなかった!」「韓国映画の“最先端”を味わえる快作」「没入感をもたらすこの映画に、完全に唸った!!」など、韓国だけでなく日本でも“極上のスリル”に納得の声が続出!見た人にしか味わえない<全感覚麻痺>を体感してほしい!


▽以下、絶賛コメント(五十音順・敬称略)

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タイトルの意味を理解した瞬間、歪に捩れながら一気に加速する物語。
ポスタービジュアルにも使われているシーンでは、思わず声を上げてびくりと震えてしまった。暗く閉ざされた世界が生み出す極上のサスペンスを堪能してほしい。

―葦見川和哉(映画・映画音楽ライター)

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目に見えない真実を目撃した時、おもしろさは一気に加速する!!
盲目の鍼師というキャラ!史実に残された謎!四転五転する物語!寿命が縮む程の緊張感!全てがツボに刺さった!!この映画間違いなく、今年 No.1 候補!

―あんこ( 映画超好き芸人)

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盲目の鍼師は針で大山を穿てるか。歴史の行間を想像するにしても、これほど奇想天外で息詰まる物語など予想だにしなかった!そこに真実味を宿す精緻な衣装と美術、鋭く闇夜を捉える撮影の見事さに思わず唸る。

―ISO(ライター)

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暗闇でこそ見えてくる物がある。隠しても明かされる事がある。しかし、それを知ることは覚悟がいるのだ。『梟』は我々に歴史の、そして世の闇を暴く術を教えてくれる。まるで夜を支配するフクロウのように。

―氏家譲寿(ナマニク)(文筆業/映画評論家)

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練りに練られた脚本、細部まで作り込まれたセット美術、研ぎ澄まされた音響効果。
韓国で大ヒットしたのも納得の「テレビではなく映画館で観るべき作品」だった。

―宇野維正(映画ジャーナリスト)

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物凄い映画と出会ってしまったと思わずにはいられない 118 分。
1 秒足りとも無駄な時間がなく、巧みな演出によって気付いた時には自分自身が登場人物の 1 人に。「目を閉じて下を向きたくなる瞬間こそ、目を見開いて生きよ」という強いメッセージが心にぶっ刺さる。

韓国ドラマ好きのだらだら子(韓国作品ライター)

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映画を観て〝鳥肌が立つ〟とは、まさにこの作品のことだ。息つく間もないスリル満点の展開。気づけば最後まで没頭し、観る人の感情を刺激する映画だった。本国で大ヒットを記録したのも納得。果たして、盲目の主人公が見えてしまった〝真実〟とは…。

―KEI (韓国系インフルエンサー)

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サスペンス映画と盲目の主人公という設定は相性抜群だが、ここにきてこんな変わり種に出会えるとは!しかも、単純に見えないというよりは…(ここは映画見た人にじゃないと言えません!)という設定が斬新!かつ、映画の大事なテーマにも繋がっているという上手さ。
巨悪に対峙する彼が追い込まれた時、状況としては最悪ですが、映画としては最高です。

―ジャガモンド斉藤(映画紹介人/お笑いコンビ)

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観るだけで血流が改善していく快感。設定と設計、人物造形に映像表現……
視界に映る、どこもかしこも上手い。快作のツボを熟知した、鍼灸サスペンス。暗闇の物語=映画を感じる才が開眼する。

―SYO(物書き)

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朝鮮王朝時代の”怪死事件”にエンタメ的最適解を与えた娯楽作、悠久の歴史に触れつつも映画的カタルシスも忘れない離れ業、韓国映画の”最先端”を味わえる快作。暗闇しか見つめられない者が見出す”光の形”とは…

―末廣末蔵(ジャンル映画大好きツイッタラー)

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また面白い韓国映画に出会ってしまった。
歴史映画のダイナミズムを体感し、リュ・ジュンヨル×ユ・ヘジンの演技合戦に目を見張り、最後の最後までどうか映画館で"ハラハラドキドキ"してください。夜こそ見えても黙るが利口な時代に君ならどうする?
次の時代を見るべきだと言う王子が殺害され君ならどうする?これは一線級のサスペンスでありながら生き様の映画だ。史実を基に大胆な解釈にして、人間の見ることのできない闇を炙り出す、映画やからできた奇跡。あっぱれなり!

-ダイノジ・大谷(芸人)

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この映画を見て、昨今の韓国のポリティカノワールを見たような感覚を持った。よく考えたら、『梟ーフクロウー』も、時代は違えど、史実を元に、政治の腐敗とそれに立ち向かう人物を描いているのだから、その感覚は当然なのだ。

―西森路代(ライター)

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息詰まるほどスリリングで、盲目の設定を活かした物語の牽引力が凄まじい。重厚だけどユーモアもあり、肩の力を程よく抜いてくれる。完璧なバランスの本作を手掛けた監督は、何とこれが長編デビュー作!改めて韓国映画界の層の厚さを思い知らされた。

―人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)

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瞬き惜しくなる。宮中でのスリリングなサスペンス、ドロドロした人間関係は昼ドラ的な求心力が!ああ、ヒリヒリする。リュ・ジョンヨルの変幻自在の芝居は近年稀にみる吸引力で、物語の世界に思いっきり引きずられる。朝鮮王朝時代の危険な闇夜にタイムスリップしたみたいな没入感をもたらすこの映画に、完全に唸った!!

―東紗友美(映画ソムリエ)

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敵も味方も信用できないスリルと、推理が二転三転するサスペンス!見て見ぬ振りこそが生きる術の世界で、見えない者が「見た」真実を梟のごとく鋭く突く!

―ビニールタッキー(映画宣伝ウォッチャー)

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恐ろしくも片時も目が離せない、ダーク・エンタテインメントの傑作だ。歴史ミステリーと聞くだけで二の足を踏んでしまうジャンル映画ファンもいるかもしれない。
しかし、雰囲気は完全にホラーであり、こだわり抜いた極上の密室スリラーは病みつきになること間違いなし。

―福谷修(WEB 映画マガジン「cowai」編集長)

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盲目の天才鍼師と共に事件を目撃した観客は極上のスリルに放り込まれる。予測不能な展開に固唾を飲んでいると、渦巻く人間の業に正しく鍼を打つ爽快感。韓国映画賞 25 冠も納得の面白さ!!圧倒的クオリティでした!!

―ホラー映画取締役

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この映画は夜間が中心。それゆえ、わたしたちは仄暗い向こう側にある“何か”を注視するようになる。さらに、登場人物が総じて何らかの事情を抱えていることで、“瞬きも許さない”重層的なサスペンスへと導かれてゆくのである。

―松崎健夫(映画評論家)


【STORY】
盲目の天才鍼医ギョンスは、病の弟を救うため、誰にも言えない秘密を抱えながら宮廷で働いている。しかし、ある夜、王の子の死を‟目撃“し、恐ろしくも悍ましい真実に直面する。見えない男は、常闇に何を見たのか―?追われる身となった彼は、制御不能な狂気が迫るなか、昼夜に隠された謎を暴くために闇常闇を駆ける―。絶望までのタイムリミットは、朝日が昇るまで―。

監督:アン・テジン
出演:リュ・ジュンヨル、ユ・ヘジン
2022 年/韓国/118 分/原題:올빼미/英題:THE NIGHT OWL/日本語字幕:根本理恵/G/
配給:ショウゲート
© 2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & C-JES ENTERTAINMENT & CINEMA DAM DAM. All Rights Reserved.
公式 HP: fukurou-movie.com
公式 X:@showgate_youga

2024年2月9日(金)~新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

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12月27日(木)より、京都市中京区の先斗町歌舞練場にて、全身で感じる“光のエンターテインメントショー”をキーワードにした完全オリジナルの新作公演「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」の初日を迎えました。

当日は芸舞妓さんOSK日本歌劇団石見神楽、3種の舞の舞台と、LEDの光がコラボレーションし、満席の歌舞練場は大きく盛り上がりました!熱気に包まれた公演の様子をお届けいたします。


◆ 「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」概要 ◆

・公演期間:
 2023年12月7日(木)~12月11日(月)

・場所:先斗町歌舞練場
(京都府京都市中京区先斗町通三条下ル橋下町130)

・出演:①芸舞妓(先斗町お茶屋営業組合)

 ②OSK日本歌劇団:千咲えみ、華月奏、椿りょう、
    純果こころ、柊湖春、南星杜有、奏叶はる

 ③万雷(石見神楽)

製作:松竹株式会社
企画:松竹株式会社 / MPLUSPLUS株式会社
後援:京都市 / 公益社団法人京都市観光協会 / 先斗町お茶屋営業組合
協力:株式会社OSK日本歌劇団
協賛:株式会社イープラス
チケット:販売中(全4種)

<一般チケット> 当日8,800円 前売り7,040円
<スペシャル体験チケット> 当日12,100円 前売り8,470円
<VIPチケット 先着限定オリジナルはっぴ付> 当日33,000円 前売り16,500円
<VIPチケット> 当日33,000円 前売り16,500円

公式サイト: https://www.shochiku.co.jp/pj/zipangu-kyoto/#
公式X(Twitter): https://twitter.com/zipangu_kyoto
公式Instagram: https://www.instagram.com/zipangu_kyoto/ (メモURK要確認)



本公演は、新作歌舞伎などを数多く手掛ける戸部和久が作・演出を、日本舞踊家の尾上菊之丞が演出・振付を担当。光の演出とイマーシブ体験が初めて日本の伝統文化に融合した、圧巻の舞台となりました。


zipangu-bu-maiko-500.jpg公演のはじまり、第一場を飾るのは、会場となる先斗町歌舞練場で日本の伝統を継承されている芸舞妓さんです。地方さんが奏でる三味線に合わせ、6人の芸舞妓さんたちが美しい舞を披露。その伝統的な美しさに酔いしれ、観客も一気にZIPANGUの世界に引き込まれました。


zipangu-bu-osk-500-1.jpg第二場では、力強く堂々とした曲調の「ZIPANGU」が流れ、ドローン幕の日本武尊のイラストをバックに、OSK日本歌劇団の娘役トップスターの千咲えみと、華月奏、椿りょうが登場。レベルの高い踊りと、幻想的な光が包む演出が相まって、観客たちも思わず息を吞む。

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今回のストーリーは、宮簀姫(みやずひめ)を中心に、日本武尊・源義経・織田信長といった三人の英雄が時を超えて草薙の剣を巡り繰り広げる壮大なストーリーです。千咲えみ演じる宮簀姫の思いが溢れる切なくも美しい独唱から物語は始まります。


その後、舞台の雰囲気は打って変わり、燃え盛る炎のシーン。燃えるドローン幕をバックに力強く舞うのは日本武尊役の椿りょう。2本のLEDフラッグを両脇に抱えての高速ターンには会場から拍手が沸き上がりました。椿さんの息を吹きかける動作に合わせ、舞台上だけでなく、会場中のLEDポールが赤から青に変わるパフォーマンスは圧巻です。


zipangu-bu-osk-240-2.jpg再び「ZIPANGU」の音楽が流れ花道から現れたのは、織田信長役の華月奏。宮簀姫と心を通わせ、草薙の剣を解き放つシーンは歌の掛け合いからも気持ちが高鳴ります。第二場ラストには7人のフルコーラスが会場を流れ、舞台は最高潮を迎えます。激しい光の照明とドローン幕には数々の年号が映し出されます。そしてその後ろに浮かび上がるのは、第三場で登場する巨大な大蛇の姿。どのような展開になっていくのか、OSK日本歌劇団の力強くも美しい演技と光の演出が融合した舞台に、観客は舞台の魅力に引き込まれました。


zipangu-bu-iwami-500-1.jpg第三場は、島根県西部の石見地方で古くから伝わる伝統芸能の石見神楽「万雷」のステージです。解 き放たれた草薙の剣によって、その魂が闇へと落ち、大蛇の姿に変貌した宮簀姫。天照大神より命を受けた倭姫が、男を装い日本武尊のうつし身となって、大蛇を退治 し、草薙の剣を取り戻す冒険譚。


zipangu-bu-iwami-240-1.jpg壮大な物語を、石見神楽らしい華やかな衣裳と独特のお面を身につけた神楽師たちや、会場に響く和楽器を用いた生演奏に、光の演出が加わることで、更に倭姫たちの神々しさが増し、神秘的な雰囲気に包まれました。


倭姫が4匹の大蛇を順番に倒していく、最大の見せ場を迎え、クライマックスでは会場全体を支配するかのような存在感の全長約17メートルの光る大蛇が登場し、観客を圧倒させました。体にはLED5,000個が巻き付いており、16色に点灯します。神楽師たちの力強いパフォーマンスと光り輝く大蛇の存在感が混ざり合い、観客はまるで神話の世界に迷い込んだかのような感覚を味わっていただきました。

 



また今回の公演は、伝統芸能にイマーシブの要素を加えた初めての公演です。よりイベントを楽しみたい方向けの「スペシャル体験チケット」は、神官や妖怪に扮したイマーシブ体験キャストがご案内する特別な京都の街歩き体験ができるものです。また、会場の最前列で舞台を楽しむことができます


zipangu-machiaruiki-500.jpg体験演出を手掛けるのは、イマーシブシアターを多数制作してきたノーミーツ主宰の広屋佑規。物語の世界とお客様をつなぎ、ZIPANGUの世界へと誘うキャストたちと、MPLUSPLUSが新開発した光るはっぴを身にまとい京都の町を練り歩く様子はまるで光る百鬼夜行のよう。光る集団が街歩きしている様子は体験している人々も、街中の通りすがりの人々も「ZIPANGU」の世界に引き込まれていました。


zipangu-machiaruiki-240-1.jpg会場に到着した後も、寂しがり屋な妖怪たちは観客にちょっかいを出しに客席に遊びに来ます。幕間では、イマーシブキャストの踊りに合わせ、第三場後、ショーのラストを飾るのは、会場全体で行う「舞上げ」パート。会場を包むまばゆい光の中、万物への感謝の気持ちを表す喜びの舞を踊ります。舞台にはこれまでの全出演者たちが登場し、クライマックスは熱気に包まれ最高潮。お祭りのような雰囲気で会場全体で踊りを通して喜びを分かち合う様は、まさにノンバーバル。日本発の唯一無二のエンターテイメントショーとなりました。


今回の光の演出を担うのは、MPLUSPLUS。テクノロジーを駆使し、光や音によるステージ演出を特徴とするクリエイティブ集団です。東京2020パラリンピック開会式をはじめ、国内外問わず数々のステージ演出で、パフォーマーやミュージシャンなど演者のためのツールとしてプロダクトやシステムを多数開発し、アート&テクノロジーを総合芸術として拓いています。アメリカズ・ゴット・タレントにも参加し、20,000組の応募者から55組に絞られたセミファイナルでパフォーマンスを披露しました。


zipangu-bu-iwami-500-2.jpg今回の映像は全て新作となり、伝統芸能と最新のテクノロジーを駆使した光の演出はこれまでの「伝統芸能」を全く新しいものに感じるのではないでしょうか。演者の動きと空間が連動した光の演出は、MPLUSPLUSだからこそできるもの。芸舞妓の舞踊、OSK日本歌劇団、石見神楽の格式ある優美さと本物の良さはそのままに、鮮やかな光に彩られた新しい舞の舞台はインバウンドの方々でも、国内在住の方でもお楽しみいただける内容となっています。国内外問わず、日本の伝統芸能が何を選択して観劇していいか分からない人が多いので、1時間半ほどのコンパクトなショーを目指し完成した「新しい伝統芸能」の形を目指します。
 


「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」の

・詳細はこちら⇒ https://www.shochiku.co.jp/pj/zipangu-kyoto/#

・体験レポートはこちら⇒ http://cineref.com/report/2023/12/zipangu-in.html


(オフィシャル・レポートより)

 

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歌舞伎・演劇や映像を中心に、日本文化を世界に発信し続ける総合エンタテインメント企業である松竹株式会社と、音・映像・光によるステージ演出で活躍するクリエイティブ集団MPLUSPLUSが初めてコラボレーションし、全身で感じる“光のエンターテインメントショー”をキーワードに、完全オリジナルの新作公演を実施いたします。


本公演では、MPLUSPLUSが新開発した光るはっぴを着用してイマーシブキャストと京都の夜の街を練り歩き(スペシャル体験チケット購入者のみ)、たどり着いた会場では、芸舞妓さんによる舞踊OSK日本歌劇団による歌劇石見神楽といった日本の文化である伝統的な「舞い」の舞台に、東京2020パラリンピック開会式、ポケモン「ピカチュウ大量発生チュウ!2019」のグランモール公園の総合演出など手掛けてきたMPLUSPLUが光の魔法をかけた、誰も見たことも体験したことも無い幻想的な世界をお楽しみいただけます!


当日は、艶やかな芸舞妓さんに見惚れ、史上最高に輝くOSK日本歌劇団による歌とダンスに酔いしれ、そして今回の舞台のために制作された、全長約17メートルの光る大蛇が初お目見えする大迫力の神楽に心を躍らせる…。

観て、聞いて、参加して、全身で感じる光のスペクタクルショーをぜひご堪能ください!
 


【公演概要】

公演期間: 2023年12月7日(木)~12月11日(月)

場所:先斗町歌舞練場
  (京都府京都市中京区先斗町通三条下ル橋下町130)


出演:①芸舞妓(先斗町お茶屋営業組合)

 ②OSK日本歌劇団:千咲えみ、華月奏、椿りょう、
    純果こころ、柊湖春、南星杜有、奏叶はる

 ③万雷(石見神楽)

製作:松竹株式会社

企画:松竹株式会社 / MPLUSPLUS株式会社

後援:京都市 / 公益社団法人京都市観光協会 / 先斗町お茶屋営業組合

協力:株式会社OSK日本歌劇団

協賛:株式会社イープラス


チケット:販売中(全4種)

<一般チケット> 当日8,800円 前売り7,040円

<スペシャル体験チケット> 当日12,100円 前売り8,470円

<VIPチケット 先着限定オリジナルはっぴ付> 当日33,000円 前売り16,500円

<VIPチケット> 当日33,000円 前売り16,500円

公式サイト https://www.shochiku.co.jp/pj/zipangu-kyoto/#

公式X(Twitter) https://twitter.com/zipangu_kyoto

公式Instagram https://www.instagram.com/zipangu_kyoto/ (メモURK要確認)


【内容】

本公演は、芸舞妓さんによる舞踊、OSK日本歌劇団による歌劇、石見神楽といった日本の文化である伝統的な「舞い」の舞台に、光によるステージ演出やイマーシブキャストによる体験要素が加わった、全身で感じる“光のエンターテインメントショー”です。

ステージ上だけでなく、舞台から客席まで会場全体に光が灯り、幻想的な空間をお楽しみいただけます。さらに、特別な街歩きや演出と連動して光るはっぴをご着用いただける「スペシャル体験チケット」と、舞妓さんがおもてなしをする「VIPチケット」など、特別なチケットもございます。(詳しい情報は公式HPをご覧ください。)

歴史を重んじながらも進化し続ける、伝統芸能と光のコラボレーションをお楽しみください。


(オフィシャル・リリースより)

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大変お世話になっております。幸せな人生を選ぶ決意の手紙を20万人以上がシェア。フランスから発信された感動の世界的ベストセラーが映画化! 『ぼくは君たちを憎まないことにした』が公開中。


本作は、家族3人で幸せに暮らしていたアントワーヌが、テロ発生から2週間の出来事を綴った世界的ベストセラー『ぼくは君たちを憎まないことにした』の映画化である。最愛の人を予想もしないタイミングで失った時、その事実をどう受け入れ、次の行動に出るのか。


bokunikumanai-550.jpg誰とも悲しみを共有できない苦しみと、これから続く育児への不安をはねのけるように、アントワーヌは手紙を書き始めた。妻の命を奪ったテロリストへの手紙は、息子と二人でも「今まで通りの生活を続ける」との決意表明であり、亡き妻への誓いのメッセージ。一晩で20万人以上がシェアし、新聞の一面を飾ったアントワーヌの「憎しみを贈らない」詩的な宣言は、動揺するパリの人々をクールダウンさせ、テロに屈しない団結力を芽生えさせていく。


たった一人の言葉が世の中の声を変えていく。ヒーロー視しない演出が人間の弱さと強さを浮き彫りに

 パリ中心部にあるコンサートホールのバタクラン。アメリカのバンド、イーグルス・オブ・ザ・デスメタルのライブ中に3人の男たちが1500人の観客に銃を乱射し、立てこもった。少し前には、パリ郊外のスタジアムで行われていたフランス対ドイツのサッカー親善試合や周辺のレストランで過激派組織「ISIL」の戦闘員が自爆テロを起こしていた。バタクランには、アントワーヌの妻、エレーヌと友人がいた。安否確認すらままならないカオスの中で、2日後に判明したのは、友人は生き延び、エレーヌは犠牲となった受け入れがたい事実だった。


bokunikumanai-500-2.jpgパリ同時多発テロから8年。憎しみの連鎖を断ち切る1つの答えがここにある!

ロシアのウクライナ侵攻やTVではパレスチナ、イスラエルのニュースが連日放送され、世界中で起こっている止められない“憎しみの連鎖”を目の当たりにし、気持ちがどうしても沈んでしまう昨今。本作も130人が犠牲となったパリ同時多発テロで、最愛の人を失った父と子を描く中で、主人公がテロリストに「憎しみを贈らない」と決意表明し、幸せに生きていくことを誓う。この決意に至るまではもちろん苦しみや悲しみにもがき苦しむ主人公たちの姿が描かれる。それでもアントワーヌと息子のメルヴィルは、それらを抱えて幸せに生きていくことでテロに負けないと心に決める。まさに本作は、憎しみの連鎖が蔓延る世界に生きる我々が観るべき強いメッセージを伝えてくれる。


11月13日でパリ同時多発テロから8年が経つ。憎しみや怒りを乗り越えていかないと終わらない“憎しみの連鎖”を断ち切るヒントを今作は教えてくれる。
 



天才子役のかわいい場面カット9枚も一挙解禁!


本作で映画評論家の町山智弘が「とんでもない天才が現れた」と大絶賛したのが、母親を失ったメルヴィルを演じたゾーエ・イオリオ。劇中のメルヴィルは1歳の男の子だが、ゾーエは女の子で撮影当時は3歳。監督はフランス、ドイツ、ベルギー、スイスでオーディションを行い、ゾーエを見つけたそうで、「初めて見た瞬間から、この子だ! と誰もが確信したのを覚えている。」と初対面で特別な子だと分かったという。「ゾーエは他の子たちとは違って、大人の俳優のようにシーンを理解して感情を表現したんだ。とても器用で賢くて、自分の考えを表現できる特別な3歳児だった」と振り返る。3歳児がそもそも演技をできることが驚きだが、ゾーエは母親の不在、失った哀しみ、父と過ごす幸せな時間など様々なシーンで類まれなる演技を披露し、観る者の心を揺さぶる。


解禁された場面カットも当時ゾーエが3歳ということを考えると、「とんでもない才能が現れた」という賛辞も決して大袈裟ではないことがわかるだろう


<STORY>

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2015 年 11 月 13 日金曜日の朝。ジャーナリストのアントワーヌ・レリスは息子のメルヴィルと一緒に、仕事に急ぐ妻のエレーヌを送り 出した。息子のために健康的な朝食を手作りして体調管理に気を配り、おしゃれでユーモアのセンスもある。最高の母であり、最 愛の妻が、突然、天国へ行ってしまった。そんな時でも息子はお腹を空かせ、砂で遊び、絵本の読み聞かせをねだる。誰とも悲し みを共有できない苦しみと、これから続くワンオペ育児への不安をはねのけるように、アントワーヌは手紙を書き始めた。妻の命を 奪ったテロリストへの手紙は、息子と二人でも「今まで通りの生活を続ける」との決意表明であり、亡き妻への誓いのメッセージ。一 晩で 20 万人以上がシェアし、新聞の一面を飾ったアントワーヌの「憎しみを贈らない」詩的な宣言は、動揺するパリの人々をクー ルダウンさせ、テロに屈しない団結力を芽生えさせていく。


監督・脚本:キリアン・リートホーフ『陽だまりハウスでマラソンを』
原作:「ぼくは君たちを憎まないことにした」
2022年/ドイツ・フランス・ベルギー/フランス語/102分/シネスコ/5.1ch/
原題: Vous n‘aurez pas ma haine/英題:YOU WILL NOT HAVE MY HATE 
日本語字幕:横井和子/提供:ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
©2022 Komplizen Film Haut et Court Frakas Productions TOBIS / Erfttal Film und Fernsehproduktion nikumanai.com

公式サイト:http://nikumanai.com

TOHOシネマズシャンテ、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、京都シネマ、TOHOシネマズ西宮OS、他全国公開中


(オフィシャル・リリースより)

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あはらまどかを演じた映画初出演の中学生、西村花音さん、まどかの友達の長岡花怜(カレン)と女子学生の姿をした怪物の二役を演じた、同じく映画初出演の片山瑞貴さん、まどかが、妖精のシナモンから神社に植えるよう託された、ひなたくんという名前の花の声を演じた川久保まりさんに、撮影についてのお話をうかがいました。インタビューには、脚本も担当した川村正英プロデューサーも同席してくれました。


上手に笑うことができない少女の心の成長をファンタジー色豊かに描き、全編神戸ロケで撮影された本作は、11月11日から1週間、神戸の元町映画館でプレミア公開されます。
 


【まどかを演じて】

───初めての映画出演はどうでしたか?

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西村:プロモーションビデオみたいなので少しだけ演技したことがありましたが、演技の経験がなくて、今回のオーディションで合格して、すごく嬉しかったです。いきなり主演というのはちょっと不安がありましたが、オーディションの時から、衣笠監督、スタッフの方々がリラックスしていいよと言ってくださり、緊張がほどけ、全力でできました。


───クライマックスのシーンの撮影は最初のほうにあったのですね。

西村:神社での怪物とのシーンの撮影が、撮影スタートしてから2日目で、泣くシーンもあり、どうやったらうまく表現できるか、自分の中ですごく考えて、結構悩んでいたシーンで、監督とたくさん相談しました。監督は、私の意見を尊重し、あなたの好きなように、思うようにやったらいいよと言ってくれて、緊張が解けました。結果として、泣こうと思って泣いたのではなく、勝手に涙が出てきましたので、まどかになれたのかなと思うと嬉しかったです。


【まどかの友達と怪物の二役を演じて】

───怪物はいつも笑いながら、まどかに近付いてきますが、このアイデアは片山さんなのですね?

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片山:脚本では、まどかに静かに近付く感じで、笑うシーンではなかったんです。でも、もっと臨場感を出すために私ができるのは、息遣いよりも笑い声だと思いました。その方がもっとまどかを脅かすことができるかなと思って、撮影初日に、監督に提案しました。監督は、最初から、自分の意見や、やりたいことをどんどん言ってくださいと言っておられたので、臆することなく、気軽に相談できました。息を押し殺した笑いもあれば、高らかに響く笑いもあり、いろいろ笑い方を変えてみたので、そのことも感じてもらえたら嬉しいです。


───怪物と、花怜と二つの役を演じて、どうでしたか?

片山:実は、オーディションの時には花玲役だけで、撮影の数週間前に、怪物役の打診がきたんです(笑)。監督に、怪物役を置いた構想とかについて聞きにいき、いろいろ考えて、「まどかの心の中にいる、人間に恐怖の感情を与える怪物」というのを意識して役作りに取り組みました。まどかの思っている怪物は、いわゆる普通の怪物ではなくて、自分の内面に訴えかけてくるような、人間の怪物に近い感じです。心理的に追い詰めて、静かに近付いていくのが効果的だと思いました。

花怜は、まどかの中の友達(イマジナリーフレンド)なので、怪物とは反対の存在です。そのギャップをどうやったらより大きく表現できるのか、それぞれの役を調節して、違った一面を出せるよう意識しました。

花怜役と怪物役を同じ時間帯に撮影することがあり、髪型も全部違うので、髪型が仕上がってからでないと、気持ちを切り替えできない感じで、悩みながら気持ちを作っていきました。


───怪物を演じるということで、ホラー映画を観たりしましたか?

片山:ホラー映画は全然無理で、3日くらい寝れなくなります(笑)。小さな頃から文学小説に触れる機会が多かったので、今回も、観るのは苦手なので、怪談とかの短篇小説を読みまくりました。笑ってみてはどうかという着想も小説から得たものです。


【ひなたくんの声を担当して】

───現場では、どんなふうに撮影されたのですか?

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川久保:カメラに写らないぎりぎりの場所に、台本を持ちながら立って、雰囲気と距離感を感じながら、自分が花になって、話しかけている気持ちで声を出していました。


───川久保さんにとっての、ひなたくんのイメージは?

川久保:小学生ぐらいの、少年っぽいイメージです。でも、花の一生はすごく短いので、短い人生をすごく真剣に、一生懸命生きています。元気なときには、少年の高い声に戻ったり、自分の中でパターンを幾つか持って、いつも考えながらやりました。

アニメとか映画の吹替えでは、目の前に画面があって、それに慣れているのですが、今回は、目の前に見えているのは女優さんたちです。物語を想像する、その想像力の中に自分を持っていきながらも、今、目の前に見えている現実に合わせながらセリフを言うのは、バランスとか難しく、すごく頑張りました。

 

【まどかとひなたくん】

───ひなたくんは、どんな存在でしたか?

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西村:ひなたくんの存在はとても大きかったです。ひなたくんと出会ってから、まどかの内面も変わっていきます。出会った当初は、こいつなんやねん、みたいな感じでしたが、段々、ひなたくんとの関係も変わっていって、ひなたくんもいろいろ抱えていることがわかり、「まどかの家に庭ある?」と尋ねた言葉が、まどかにとっては、ひなたくんの決意の言葉に聞こえ、この言葉はまどかにとっても、ひなたくんにとっても、つらかったと思います。ひなたくんと庭を見ながら、話をするシーンは、泣きそうなくらい心が痛んで、そのあとのシーンでは、本当に号泣してしまいました。そのシーンが一番緊張していたので、事前にいろいろ考えて、段取りのときは不安でしたが、泣いてしまって、いろんな考えがどこかにとんでいってしまい、本番はすっとまどかになれて、自分自身に怒ったり、自分のことのように演じられました。

 

【印象深いシーン】

───どんなシーンの撮影が、一番印象深いシーンになりましたか?

西村:クライマックスのシーンやひなたくんが亡くなるシーンはもちろんですが、校長先生との掛け合いのシーンが本当に楽しかったです。特に地震の撮影は、カメラの撮影の仕方が面白すぎて、校長先生と二人とも笑ってしまってNGを出しましたが、楽しかったです。校長先生を演じる西出明さんは、大先輩で緊張しましたが、フレンドリーで、たくさん話しかけてくれて、気持ちの切替えとかアドリブとか、演技について学ぶことも多く、緊張がほぐれました。最後のお母さんとの食事のシーンもすごく好きです。お母さんを演じる泉希衣子さんとは、一度共演したこともあったので、信頼感があって、落ち着いて楽しく演じられました。


aharamadoka-片山瑞貴-240-2.jpg片山:怪物役としては、神社でのまどかに近付くクライマックスのシーンが、私にとっては撮影1日目だったので、すごく記憶に残っていて、こんな感じだと演技の感覚をつかむきっかけになりました。花怜役としては、まどかに電話をする声だけのシーンがあって、川久保さんから学ぶことも多く、勉強になりました。


川久保:ずっと少年の声がしたくて声優になったのですが、今まで、吹替では、強い女性の声が多く、少年の声を試しても、そういう声なら結構いるみたいな感じでした。今回、監督や川村さんから、アニメじみた声は要らない、実写のみんなが動いている中での生きた声がほしいから、オーディションで私を選んだと言ってもらえて、自信を持てました。役としても、物語を重くさせずになごます雰囲気のキャラをセリフとして表現しようとしました。まどかに、ずっといてねと言われたシーンは恋人のような雰囲気になりながらも、心が繋がった、すごく好きなシーンです。
 

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【本作について】

西村:ファンタジー要素が入ってくるところ、ちょっとおもしろいシーンが入っているのが、個人的にめちゃ好きですが、どのシーンも監督といっぱい相談して、思い入れがあります。最後のほうは全部やりきれたという感じで、いい作品になったと思います。


片山:演じるというのは初めてだったので、違う人間になりきって目線を動かしてみるとか、物事を考えてみるという仕事に携わってみて、とても奥深いと思いましたし、もっと挑戦したいと思います。今回、リラックスして演技できたのは、キャストもスタッフもみんな、いい人ばかりで、監督を中心にあたたかい雰囲気で、勉強とかで追い詰められていた時でも、撮影現場に行くのは楽しみでした。


川村:脚本は書きましたが、実はセリフにはあまりこだわりはなく、セリフよりもアクションのほうが重要で、セリフは飛んだり、忘れてしまったりしてもかまわないという考えは、監督と共通しています。何を見て、何を思っているかがわかったら、セリフは要らない、絵はできる、視線とアクションがそろったらいいと思っています。


インタビューは以上です。
 



aharamadoka-500-3.jpg映画初出演で主演の西村さんは撮影当時14歳。衣笠監督いわく、オーディションの時には、普通、気に入られたいとか、何かやってやろうという欲が出てくるものだけれど、西村さんは、それがなく、きちんと自分で考えて、自分なりに一生懸命、ストレートに言ってることが伝わってきて、かつ、こちらが何を言いたいのかをきちんと受け止めてくれたそうです。そんな彼女に、撮影2日めで、いきなりクライマックスの撮影ということで、現場では心配の声も少しあったそうですが、監督は、西村さんのあの表情、あのシーンが撮れた時は、嬉しくなって思わず、俳優さんって楽しい仕事ですねと言って、この映画は、あとはこのクライマックスに向かって進んでいけばいいから、これでいけると確信されたそうです。


片山さんは、怪物役だけではなく、長岡花玲という、まどかの想像上の友達でもあり、現実のクラスメートでもあるという、難しい役を演じました。脚本上は、現実の花玲と、まどかが想像(妄想)している花玲とは、描き分けられていますが、映像になると見分けがつかず、監督いわく、観客が見ている映像がどちらかは、むしろ観客を惑わすしかないと思ったそうです。


映画初出演の若い二人が、ベテランの監督やスタッフ、共演者の、ざっくばらんであたたかい雰囲気に支えられ、演技に挑戦して、自分で考え、意見を言って、大いに学びながら、撮影を通じて、大きく成長されたことを、インタビューを通じて実感しました。これからの活躍が大いに期待される西村さんと片山さん、お二人の輝きをぜひ劇場でご覧ください。


(伊藤 久美子)


<作品情報>

『あはらまどかの静かな怒り』

(2023年 日本 88分)
監督:衣笠竜屯
脚本: 川村正英、衣笠竜屯 
出演:西村花音、片山瑞貴、川久保まり、西出明、栗田ゆうき、泉希衣子、夢香
製作・配給: 
神戸活動写真商会 港館
 (C)衣笠竜屯

公式サイト→https://aharamadoka.minatokan.com/

2023年11月11日(土)~17日(金)~元町映画館プレミア公開


 

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全編神戸ロケで撮影され、主役のあはらまどかを演じた映画初出演の中学生、西村花音さんが圧倒的な輝きを見せ、大人になることへの期待と不安を繊細に、ファンタジーを織り交ぜながら描いた『あはらまどかの静かな怒り』がいよいよ11月11日から神戸の元町映画館でプレミア公開されます。

「映画制作の教科書」シリーズの著者でもある衣笠竜屯監督と、監督と共同で脚本を執筆されたプロデューサーの川村正英さんに、映画への思いを存分に語っていただきましたので、ご紹介します。


【企画について】

───この映画の企画は、どんなところから始まったのですか?

川村:『シナモン初めての魔法』の続編を作ろうという話になった時、たまたまアッバス・キアロスタミ監督の『友だちのうちはどこ?』(1987年)を観ていて、監督が、今の日本の少年少女達が置かれている状況と酷似していて、これを日本でやりたいと言い出したんです。

監督:『友だちのうちはどこ?』は、大人達から、ちゃんと宿題しなさい、忘れちゃダメと言われて、子ども達は問答無用でやっていたのに、主人公の少年は、隣の席の友達のノートを間違えて家に持って帰ってしまう。友達は、今度宿題を忘れたら退学と先生から言われたばかりで、主人公は友達にノートを返すため、友達の家を探しにいく。結局見つからず、本当はいけないことだけれど、友達の宿題を代わりにやってしまう。ラスト、先生にわからないように、こっそり友達に、宿題やってあるからねと言ってノートを渡し、事なきを得ます。子ども達は仕付けなければいけないという大人達のモラルに反抗して、子ども達が優しさで戦う“大反抗物語“に見えました。

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    (衣笠竜屯監督)

【思春期の子ども達】

───それで、子どもの映画を作ろうという形になっていったのですか?

監督:人を好きになるってどういうことか、子どもが学んでいく話にしたかったんです。『シナモン初めての魔法』は、結婚して自分の家庭をつくるのに恐怖や迷いがあって、それを乗り越えていく話でした。シナモンのシリーズは自分の世界から一歩踏み出して社会に出て、成長していく話をやっています。

思春期の時に恋愛するのは、家庭から少しはみ出したところへ行かなくちゃいけなくて、両親にも秘密で、最初は怖いものです。私の中でも、小学校高学年ぐらいの時に、女の子を可愛いなと思うこと自体が、自分で怖かった時期があります。成長していいのかという怖さ、モラルから外れて秘め事を自分の中に持つ感覚です。どうやってこの思春期を乗り越えていくのかというのは、この映画で一番やりたかったことです。

 

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【まどかと母親】

───まどかは、母親から、喧嘩するな、人に嫌われるなと押し付けられているようですね?

監督:私が生まれてきた世代は反抗期があって、大人は間違ってる、きたないと思うことをエネルギーにして、親から離れて、自分の恋を見つけて、段々大人になっていけました。でも、今は、大人は優しくなっているから、そういうことができなくなっていて、成長することが大変だと思います。

だから、誰かを好きになったら、親の言うことは聞かなくていい、突き進んでいいと言ってあげたい。親に反抗するのも、実は親が悪いんではなくて、親が悪いと思い込んでいるだけというのも、少し言いたかったことです。まどかの母親も悪気があったわけではなく、毒親ではないですね。

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【謎の存在、ひなたくん】

───ひなたくんは、初めから花という感じだったんですか。どんなキャラクターとして作られたのですか。

監督:『友だちのうちはどこ?』の最後に出てくる、ノートに挟まれた花を喋らせようみたいな話になった覚えがあります。まどかの同級生の男の子、初めての異性みたいなイメージです。だから、声変わり前の男の子の声ということで、初めから女性に声をお願いしようと思っていました。

まどかはそれまで自分が同性にしか興味がないと思い込んでいて、友達になりたいというのと、異性に魅かれるというのとの違いがまだわかっていません。小学生の頃、一緒に遊んでいた同級生が、中学になって、急に異性になるという感じです。

ひなたくんは自分の子孫を残したいという思いで頭がいっぱいで、まどかには、最初理解できません。でも、実は、子どもを残すというのは、すごくいいことだと気付く。そのことに気付けるかどうかが、まどかにとって、モラルからはずれて、いい子でいられなくなるという最初のハードルでした。

映画の後半、まどかとひなたくんが二人で部屋にいるところは、まどかがプランターとかたくさん買い物してきて、一緒に暮らそう、新しい生活が始まるという、実は同棲です。

川村:1970年代、日本映画で同棲ものが流行りましたが、あの感覚です。

監督:子どもの頃、そういうのを観るとドキドキして面白かったんですよね。例えば「ケーキ屋ケンちゃん」というテレビドラマシリーズも、たまにちょっと恋愛ものがあって、ケンちゃんが恋するとかすごくドキドキして楽しかったことを覚えています。まどかが、怪物から逃げて家に戻って、そこからどうして立ち上がれたのか。自分のためには頑張れなくても、ひなたくんのためなら頑張れるんです。

 

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【神戸の街から異世界へ】

───住宅街で、まどかが一歩踏み出すと、カットが変わって、異世界でしたね?

川村:『千と千尋の神隠し』(2001年)でしたら、ドライブに行って、トンネルを抜けたら異世界があるという、現実と異世界に境界がありますが、シナモンの映画シリーズでは、地続きでいくというか、道を歩いていたら異世界があるという。

監督:神戸の特に山の手のほうは、道をちょっと曲がると、変なほうに行ってしまいそうな感じがします。街から山のほうに行ったら、変なところに出ちゃったという感じにしたかったんです。まどかの家は海沿いの平坦なところにあって、山の上のほうに上っていくと、変なところに迷い込むという設定にしました。

川村:坂道を歩いていると、突然シナモンが通り魔のように現れて変な世界に連れて行かれる女の子という発想について、よく思い返してみると、『侠女』とかキン・フー監督の武侠映画の影響だと思い当たりました。まじめに生きていた青年が山に修行に行って、ある日、怪物じみた存在と出会って、異世界にさらわれ、怪物同士の闘いに巻き込まれてしまう感覚だと自覚して、腑に落ちました。

監督:昔からファンタジー小説や児童文学によくある話で、『スター・ウォーズ』も田舎の少年が宇宙戦争のヒーローになってしまう。人里から離れて、変な異世界に迷い込む、まぎれこむという感じ、日常のボタンをちょっと掛け間違えて、おかしなことになるという展開です。

 

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(撮影風景①)

【脚本の工夫】

川村:まどか役で映画初主演の中学生の西村花音さんが演技をしやすくなるよう、脚本で心がけていたことがあります。

出待ちをさせないことです。物の影(カメラのフレームに入ってこないところ)に隠れて待っていて、カメラは舞台を撮り、そこに出てくるとか、あるいは、誰かが喋っているところに、カメラの外側から入ってくるという、いわゆる「出待ち」を俳優にさせることがありますが、この出待ちを絶対させませんでした。

これはヒントがありまして、大島渚監督の『小さな冒険旅行』(1963年)は、幼稚園児ぐらいの男の子が初めてのお使いで町に出るという映画で、大島監督ご本人か映画評論家が言われたか記憶が定かでないですが、子役に出待ちをさせていないから、ちゃんと子どもが演技できている、子どもに出待ちをさせると変に準備してしまって段取り芝居になってしまうと。

監督が用意、スタートと合図をする前から、すでにカメラは西村さんにぴったりフォーカスをあて、そこからいきなりスタートの声がかかる、こういうのは演じる側にとっては苦しいことで、まどかの気持ちがわかるねと西村さんと話していました。
 

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 (撮影風景②)

【テーマをどう伝えるか】

───はじめホラーがあって、ファタンジーもあって、全体としては冒険映画のような気がしました。

川村:クッキーの妖精(シナモン)とか、花(ひなたくん)が喋ったり、ファンタジーの方向にいっているので、監督の熱いメッセージ、社会的なプロテストがどれだけ観客に届くか気になるところではあります。

監督:ストレートに本当のことを言ってしまうと、大人は汚いという、きつい映画になってしまい、それでは、本当に届けたい子ども達には届きませんので、ファンタジーを張りつけています。

『友だちのうちはどこ?』はうまいことやったなあと思います。イスラム教圏でも、ファンタジー映画とか児童映画としてつくる分なら、こんなことができるのだとびっくりしました。イスラム原理主義に対する批判で、杓子定規にコーランとかルールを守ることばかりだと、人間、腐ってしまうというのが言いたかったと思います。大人同士も本当は優しい人なのに、いがみあってしまう。設定はしているけれど、語らなくていいと思います。

 

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 (撮影風景③)
 

───感じてくれる人が感じてくれたらいいということですか?

監督:感じなくても、におうじゃないですか。『友だちのうちはどこ?』を初めて観た時も、私は何に感動してるのか、最後に泣きそうになったのはなぜか、全然わかりませんでした。でも、10年位してから観た時に、ああ、そういうことだと思ったんです。14、15歳の一番感受性が強い時に観た映画は心にいつまでも残っていますが、その時には、なぜ感動したのかはわからない。

本作もそんな感じです。14、15歳の子達には、心が動いたとき、どうして心が動いたかはわからなくていいと思います。わからないほうが効きますよ。映画だって、わかったらすぐ忘れてしまいます。どうして感動したのかわからないほうが、一生ずっと残ります。ずっと考えて、10年、20年経ってやっとわかる。


川村:今の日本には妙な同調圧力があると思います。特に、最近の若者は、目立つことや、人の目を極端に恐れていて、自分は他人からどう見られているか、常に気にして生きているように見えました。個性を排除して、いわゆる量産型な枠の中に収まりきろうとする傾向が見られると監督と話していました。

監督:ネットとかで皆の意見がたくさん聞こえるようになり、子どもの時からそこにさらされていると、 皆によく思われなきゃいけないという意識が強すぎて、今の若い人は喧嘩しません。若い人と話していると、いい人になろうというのではなく、悪い人になりたくないという思いが強すぎて、自分がどう生きたいのかよくわからなくなっているように感じます。恋をしようともあまり思っていない印象を受けます。

川村:若者を励ます映画をつくろうという志でつくった映画ですが、三十代、四十代の、社会に出て苦労している人の心にささる映画ではないかと思います。

監督:十代の問題を抱えたまま大人になった人が多いと思いますので、それはそれでいいのではないかと思います。

 

(インタビューは以上です。)



シナモンという妖精や、妖精学校の校長先生が登場するファンタジーや、女子中学生の姿をした怪物が出てくるホラーも織り交ぜられ、混とんとした世界は、まさに思春期ともいえます。一人の少女が、ひなたくんやシナモン、校長先生との出会いを通して、怪物とどう向き合っていくのか。冒険でもあり、成長の物語です。観客のみなさんも、かつて十代の頃、同じような心の体験があったことを思い出して、あのとき自分が乗り越えてきたものは、何だったんだろうと考えてもらえるような作品です。心のどこかに響くこと間違いありません。ぜひ劇場でご覧ください。


(伊藤 久美子)


<作品情報>

『あはらまどかの静かな怒り』

(2023年 日本 88分)
監督:衣笠竜屯
脚本: 川村正英、衣笠竜屯 
出演:西村花音、片山瑞貴、川久保まり、西出明、栗田ゆうき、泉希衣子、夢香
製作・配給: 
神戸活動写真商会 港館
 (C)衣笠竜屯

公式サイト→https://aharamadoka.minatokan.com/

2023年11月11日(土)~17日(金)~元町映画館プレミア公開


 

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