「ARB」と一致するもの

 

2001年に始まり、毎年春の恒例イベントとして今年で24回目の開催となる

「イタリア映画祭2024」の開催が決定いたしました。あわせて上映作品のラインナップを発表いたします。

 

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今年も例年どおり、東京会場は有楽町朝日ホール大阪会場はABCホールの2拠点での開催となる。東京では日本未公開新作13本と旧作1本の計14本、大阪では新作7本が上映予定。アカデミー賞®国際長編映画賞ノミネート作品やヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品作、『オッペンハイマー』などハリウッド超大作を押さえてイタリア国内で大ヒットとなった超話題作など、最新のイタリア映画界を盛り上げるバラエティーに富んだ作品が取り揃えられている。


注目の作品は、『ゴモラ』(08)、『ドッグマン』(18)のマッテオ・ガッローネの最新作『僕はキャプテン』。ふたりのセネガル人青年が貧困から逃れるためにヨーロッパを目指して砂漠や地中海を超えて旅をする壮大な物語で、昨年の第80回ヴェネチア国際映画際で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞、さらにアカデミー賞®国際長編映画賞ノミネートも果たした注目作。さらに、戦後イタリアの家父長制度や女性の権利をテーマに描き、国内で2023年No.1の初週興行成績を叩きだし、歴代のイタリア映画興行収入トップ10に入った超話題作『まだ明日がある』や、第2次世界大戦時に英雄として称えられた潜水艦艦長の実話を基にした人間ドラマで、第80回ヴェネチア国際映画祭でオープニングを飾った『潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断』など、どれも見逃せない作品ばかり。


さらに戦後イタリア映画を牽引し、数々の傑作を放ってきた巨匠監督パオロ・タヴィアーニが2月29日に92歳で逝去したことを追悼し、兄ヴォットリオ・タヴィアーニと共に監督を務めた『父 パードレ・パドローネ』(1977)の上映も決定。第30回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した永遠の名作がデジタルリマスターで蘇る。


今回の上映作品14本中5本が女性監督作品、また4本は俳優監督の作品となっており、イタリア映画界が新しい才能で活気づいている様子が見て取れるラインナップとなっている。巨匠から若手まで、多種多様な14作品が一堂に会し、最新のイタリア映画の今を映画で垣間見ることのできる貴重な機会となっている。
 


東京会場

会期: 5月1日(水)~5月6日(月・祝)

会場:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階)

主催:朝日新聞社、イタリア文化会館、チネチッタ/特別後援:イタリア共和国大統領/後援:イタリア大使館 

 

※チケットは4月6日(土)12:00からあさチケ(https://l-tike.com/st1/asahi-id-top-29)にて発売。

(システムの都合上、座席を選択して購入ができるのは、4月7日(日) 0:00からになります。)

<前売券(オンライン)>1回券:一般1,500円/学生1,200円

<当日券(オンライン)>1回券:一般1,900円/学生1,600円

<当日券(会場販売)>1回券:一般2,200円/学生1,900円

 

大阪会場

会期5月18日(土)5月19日(日)

会場:ABCホール(大阪府大阪市福島区福島1-1-30)

※チケットは4月13日(土)12:00からあさチケ(https://l-tike.com/st1/asahi-id-top-29)にて発売。

主催:朝日新聞社、イタリア文化会館-大阪、チネチッタ 特別後援:イタリア共和国大統領/後援:イタリア大使館、イタリア領事館

(システムの都合上、座席を選択して購入ができるのは、4月14日(日) 0:00からになります。)

<前売券>1回券:一般1,400円/学生1,100円

<当日券>1回券:一般1,800円/学生1,500円

 

イタリア映画祭2024 公式サイト https://www.asahi.com/italia/2024/ 
           公式twitter:@italianfilmfes


上映作品ラインナップ▼

A.『人生の最初の日』2023)121分

監督:パオロ・ジェノヴェーゼ

出演:トニ・セルヴィッロ、ヴァレリオ・マスタンドレア、マルゲリータ・ブイ

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世界20カ国以上でリメイクされた『おとなの事情』をはじめ、ストーリーテリングの巧みさには定評があるジェノヴェーゼ監督の新作は、人生に絶望した人々が再生できるかを問いかけるドラマで、セルヴィッロ、マスタンドレア、ブイら超豪華キャストが集結。1人の男と2人の女、そして1人の少年。年齢も経験も異なる4人がどん底に突き落とされたまさにその時、自分たちがいない世界はどうなるかを知ることができる1週間の時間を与えてくれる謎めいた男に出会う。
 


B.『アモーレの最後の夜』(2023)124分

監督:アンドレア・ディ・ステファノ
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、リンダ・カリーディ

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俳優としても活躍するディ・ステファノの監督3作目は、イタリア映画界を代表する俳優の一人であるファヴィーノを主演に迎えたクライムサスペンスで、ベルリン国際映画祭特別部門でプレミア上映された。35年間のキャリアの中で、銃を撃ったことは一度もなく、実直な警察官のフランコ・アモーレは、定年退職を翌日に控えていた。祝福するために妻や同僚、友人、親戚などが集うパーティーが開かれる。めでたい夜になるはずが、彼の人生において最も長く、困難な夜が訪れることになる。
 


C.『美しい夏』(2023)110分

監督:ラウラ・ルケッティ
出演:イーレ・ヤラ・ヴィアネッロ、デヴァ・カッセル

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イタリア文学界を代表するストレーガ賞を受賞したチェーザレ・パヴェーゼの小説をラウラ・ルケッティ監督が映画化した長編2作目で、第2次世界大戦が始まる直前の2人の女性をめぐる青春物語。1938年、田舎からトリノに引っ越してきて洋裁店で働くジーニアは、年上でモデルのアメリアと運命的な出会いを果たす。官能的なアメリアに導かれてめくるめく芸術家の世界に分け入るジーニアは、新しい自分を見いだしていく。ロカルノ国際映画祭のピアッツァ・グランデ部門でプレミア上映。
 


D. 『僕はキャプテン』(2023)121分

監督:マッテオ・ガッローネ
出演:セイドゥ・サール、 ムスタファ・ファル

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巨匠ガッローネ(『ゴモラ』)が放つ渾身の一作は、セネガルの青年2人がアフリカを縦断し、ヨーロッパを目指す壮大な旅の物語。セイドゥとムッサは、豊かな生活を求めて親族に知られることなく、ダカールを離れる。しかし、彼らを待ち受けていたのは想像を超える数々の困難だった。いわば現代版オデュッセイアの本作は、ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)やマルチェッロ・マストロヤンニ賞(若手俳優賞)などを受賞、アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた。
 


 

E. 『ルボ』Lubo (2023)180分

監督:ジョルジョ・ディリッティ
出演:フランツ・ロゴフスキ、クリストフ・セルメ、ヴァレンティーナ・ベッレ

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ディリッティ(『やがて来たる者へ』)の長編5作目は、第2次世界大戦下のスイスで移動型生活集団のイェニッシュを襲った悲劇をベースに創作された大作。1939年、大道芸人のルボはドイツ軍の侵攻を防ぐため、スイス軍に招集される。その直後、優生学の原理に基づく国家の再教育プログラムの一環として3人の子供は連れ去られ、それを止めようとした妻は殺されてしまう。主演は、国際的な活躍がめざましいドイツのフランツ・ロゴフスキ。ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品。
 


F. 『そう言ったでしょ』(2023)100分

監督:ジネヴラ・エルカン
出演:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、ヴァレリア・ゴリーノ、アルバ・ロルヴァケル

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豪華キャストを迎えたエルカンの長編2作目は、異常気象で冬に50度に達するローマを舞台に、様々な問題を抱える人々を描くディストピア的群像劇。わずかなファンにしがみつく元ポルノスターと彼女に夫を寝取られた妻。元ヘロイン中毒の神父とアメリカから亡き母の遺灰を持ってやって来るその妹。アルコール中毒と闘いながら幼い息子の親権を取り戻そうと必死な女性とその元恋人。世界が終末に向かっていくような中で、人々は避けてきた個々の問題に向き合わざるをえなくなる。
 


G. 『あなたのために生まれてきた』(2023)113分

監督:ファビオ・モッロ
出演:ピエルルイージ・ジガンテ、テレーザ・サポナンジェロ

 

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実話を基に同性愛者が親権を得るために闘う姿を描くモッロの監督5作目は、現在における家族の形を問いかける心温まるドラマ。カトリック教徒で情熱的なルカは、障害者施設でボランティアをしているゲイのナポリ人。子供を迎えいれて、パートナーと共に親になることを望むルカだが、ゲイの独身者やカップルには養子縁組は認められていなかった。生まれて間もなく病院に置き去りにされたダウン症児アルバの親になるために、ルカは奮闘する。

 


H. 『まだ明日がある』(2023)113分

監督:パオラ・コルテッレージ
出演:パオラ・コルテッレージ、 ヴァレリオ・マスタンドレア

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人気コメディエンヌのコルテッレージが監督業に初挑戦。取りあげたテーマは、家庭内虐待と女性の権利で、戦後のローマで夫からの虐待に苦しむ主婦を本人が演じている。デリアは、イヴァーノの妻で3児の母。イヴァーノは、時には辛辣な言葉で、時には暴力で一家の大黒柱が誰なのかを皆に思い知らせていた。娘の幸せだけを願っていたデリアに謎めいた手紙が届き、彼女の人生が変わる。本国ではハリウッドの大作を押しのけて、2023年の興行収入ランキングのトップに立つ大ヒットを記録した。
 


I 『ヴォラーレ』 (2023)100分

監督:マルゲリータ・ブイ
出演:マルゲリータ・ブイ、アンナ・ボナユート

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イタリアの大女優マルゲリータ・ブイが監督デビュー。主演も兼ねて、自身の公私を色濃く反映したコメディーを作り上げた。韓国行きの飛行機にさえ乗れれば、国際的な成功も夢ではないスター俳優のアンナビーだが、致命的な弱点があった。それは、飛行機恐怖症。娘も海外留学を決意。そこで、航空会社が運営する恐怖症を克服するための特別レッスンに申し込む。レッスンで出会ったのは、問題は共有するけれども、経歴も年齢も様々な人々。はたして彼女は恐怖を克服できるのだろうか?
 


J.『信頼』(2024)136分

監督:ダニエーレ・ルケッティ
出演:エリオ・ジェルマーノ、ピラル・フォリアーティ、ヴィットリア・プッチーニ

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ダニエーレ・ルケッティ監督は、『靴ひものロンド』に続いて重鎮ドメニコ・スタルノーネのベストセラー小説から、スリリングな心理ドラマを仕立てた。教え子たちから慕われる高校教師ピエトロは、かつての教え子テレーザとの間に愛を見出す。彼女の提案で、互いの知られざる秘密を打ち明けようと提案する。その秘密とは、公になればその人の人生が壊れてしまうような衝撃的な秘密だった。主演は、ルケッティ作品に4度目の出演となるジェルマーノ。音楽はレディオヘッドのトム・ヨーク。
 


K.『グローリア!』(2024)106分

監督:マルゲリータ・ヴィカーリオ
出演:ガラテーア・ベッルージ、カルロッタ・ガンバ

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シンガーソングライターで女優でもあるヴィカーリオの初監督作は、歴史に埋もれた無数の女性音楽家を頌える、ポップで躍動感あふれるミュージカルドラマ。時は1800年、ヴェネチア近郊の孤児院。無口で孤独なメイドのテレーザが、音楽によって現実を作り変えることができる非凡な才能の持ち主ということは、誰も知る由もなかった。新教皇の訪問に際し音楽会が開かれることになったことから、その才能が開花する。ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出された。
 


L.『別の世界』(2024)114分

監督:リッカルド・ミラーニ
出演:アントニオ・アルバネーゼ、ヴィルジニア・ラッファエーレ

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イタリア喜劇を牽引するヒットメーカー、ミラーニ監督が最新作で主演に迎えたのは、『環状線の猫のように』などでおなじみのアルバネーゼ。これで5度目となる息の合ったタッグが、都会と田舎のギャップで笑いを誘う。長年ローマで小学校教師を務めてきたミケーレは、大都会での暮らしに嫌気が差していた。希望が叶い、新たに赴任することになったのはアブルッツォ州の小さな村。ローマからそれほど離れていないのに、雪が降りしきる極寒のその地は全くの別世界で、日々の生活に悪戦苦闘する。
 


[オープニング作品]

X. 『潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断』(2023)122分

監督:エドアルド・デ・アンジェリス
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、マッシミリアーノ・ロッシ

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2023年ヴェネチア国際映画祭オープニング作品。1940年10月、イタリア海軍の潜水艦長サルヴァトーレ・トーダロは大西洋を航行中、撃沈させたベルギーの武装商船の乗組員たちを救助し、最寄りの安全な港まで運んでいく決断を下す。艦内に彼らのスペースを割くために、彼は敵軍から見える水面を3日間航行することを余儀なくされ、自分と部下の命を危険にさらすことに―。実話を基に製作。2024年夏全国公開予定。
 


[特別上映]

Y. 『父 パードレ・パドローネ』(1977)114分

監督:パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ
出演:オメロ・アントヌッティ、サヴェリオ・マルコーニ

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羊飼いから後に言語学者になったガヴィーノ・レッダの自伝をタヴィアーニ兄弟が映画化。監督の代表作の一つであり、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した。舞台は、封建的な家父長制の残る1940年代のサルデーニャ島。羊飼いのエフィシオは息子のガヴィーノが通う小学校に押しかけ、授業を放り出させ、牧草地で牛の世話をさせる。文盲でサルデーニャ語の知識しかないガヴィーノは、やがて厳しい生活から自分を解放するための探求に乗り出す。デジタルリストア版で上映。
 


《イタリア映画祭2024》

東京会場/5月1日(水)より有楽町朝日ホールにて開催

大阪会場/5月18日(土)よりABCホールにて開催


(オフィシャル・リリースより)

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【日時】4月10日(水) イベント/18:30~ ※上映前

【場所】グランドシネマサンシャイン 池袋 シアター3
   (豊島区東池袋一丁目30番3号 グランドスケープ池袋) 

【登壇者】戸田奈津子氏(字幕翻訳者・「午前十時の映画祭」作品選定委員)



<また見たい名作><ずっと気になっていた名作><知らなかった名作>を劇場の大スクリーンで鑑賞できる「午前十時の映画祭14」(主催:川喜多記念映画文化財団、映画演劇文化協会)が4月5日(金)より開催中です。14回目を迎える今年のオープニングは、昨年シリーズ最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が話題となったインディ・ジョーンズの3作品。新たな上映作品19本(外国映画15本、日本映画4本)、再上映作品8本の全27本を全国65劇場で約1年にわたって順次上映していきます。


Gozen10jinoEigasai-魔宮の伝説-550.jpgこの度、「午前十時の映画祭14」がグランドシネマサンシャイン 池袋で開催されることを記念して、4月10日(水)に戸田奈津子さんトークイベント付き『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』特別先行上映を実施いたしました。本作の字幕翻訳を務め、また「午前十時の映画祭14」作品選定委員でもある戸田奈津子さんに、公開当時のエピソードやハリソン・フォード、スティーヴン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカスとの交流秘話、そして「午前十時の映画祭14」にかける思いなどを語っていただきました。
 


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字幕翻訳の第一人者として知られる戸田奈津子さんは、これまで約1500本もの外国映画の字幕を手がけ、トム・クルーズ、ロバート・デ・ニーロなどをはじめとする数々のハリウッドスターからご指名で来日時の通訳者としても活躍されてきました。ハリソン・フォードとは1978年の『スター・ウォーズ』来日キャンペーンでの通訳での出会いからの付き合いで、当時は全くの無名だったといいます。1991年にはロサンゼルスのハリソン・フォードのご自宅に招かれるなど、公私ともにお付き合いがある戸田奈津子さんならではの貴重なお話が次々と飛び出しました。


Gozen10jinoEigasai-戸田さんハリソンさん-240.jpgグランドシネマサンシャイン 池袋にて開催中の「午前十時の映画祭14」の上映作品となる『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』は、ジョージ・ルーカス原案、スティーヴン・スピルバーグ監督、ハリソン・フォード主演のアクション・アドベンチャー『インディ・ジョーンズ』シリーズの第2弾作品。「(1984年の作品なので)数えれば40年前なんですよ。(第1弾の)『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』はわたしが字幕屋として成り立つ前の作品なので先輩が担当したんで、わたしがこのシリーズを手掛けたのはこの作品からですが、まさかこのあと5作目までやるなんて夢にも思いませんでした。ここまで愛されるシリーズを担当させていただいて、冥利に尽きると思っています」としみじみ。


字幕翻訳だけでなく、ルーカス、スピルバーグ、ハリソンが映画のプロモーションで来日した際には、幾度となく通訳も担当してきたということもあり、彼らとは親しい付き合いをしてきた。「この3人は本当に仲がよくて。3人が東京で落ち合う機会があって。わたしもその場に居合わせたんですが、“friend”よりも親しい友だちに使う“pal”という言葉の「ハロー、パル!」と言いながら3人でハグをしているのを見て。やはりあれだけの映画を撮ってきたので仲も良くなるんでしょうね。その中でも一番長くお付き合いしたのがハリソンです」と切り出した戸田は、ハリソン・フォードの人柄について「彼はとても苦労した人で20代の時は無名なアクターだった。それがルーカスに見出され、『スター・ウォーズ』に出ることになって。それで日本に宣伝に来たのですが、まだ日本では公開されてないから誰も知らないわけ。Tシャツにジーパンというラフな格好で目立たない。公開された後はすごいことになりましたが。わたしもいろいろな俳優にお会いしてますけど、無名なところからビッグになった過程を見ることができたトップはハリソンです。ただ彼はスター扱いされるのを嫌がって。自分自身ではアクターとは言わずに、ストーリーテラーだというのが彼の口癖。本当に謙虚な役者だと思いました」。


Gozen10jinoEigasai-toda-240-2.jpgさらにスティーヴン・スピルバーグについても「彼は今でこそ白髪になっているけど、彼はハートが子どもなんです。彼のオフィスには書類なんてなくて、ゲームマシーンやピアノが置いてあって。そして犬が走り回っている。そこに子役の子どもたちがいて、『スティーヴン、あそぼ!』と言ってくるのね。あれほどの人なのに、彼は一緒になって子どもたちと遊んでるの。こういう気持ちを持っているから『E.T.』みたいな映画がつくれるんだなと思いました。彼の頭の中は映画のことでいっぱいで。スポーツとか政治の話をしているのは聞いた事がない。だからこそお客さんの心をつかむ映画ができるんでしょうね。いつ会っても気持ちのいい方です」とその人柄を解説。


そしてジョージ・ルーカスについても「(戸田の字幕翻訳家デビュー作となった『地獄の黙示録』に指名してくれたということもあり)コッポラ監督はわたしにとっても大恩人ですが、彼がパーティに招待してくれて、そこにルーカスが来るというので、どんな方なのかしらと思っていたのですが、なかなか来ない。そろそろ宴もたけなわというところで、コソコソと来たのがルーカス。彼はちょっとだけ話して帰ってしまいました、本当にシャイで。いつも目を伏せていて、相手の目を見ないくらいシャイな人。でも何度も日本に来ていて、付き合いが深くなると、口を開くようになり、面白いジョークを言ってくれるようになる。『スター・ウォーズ』を見ても分かるけど、アイデアは本当にすごいでしょ。そんな彼がスティーヴンと協力してつくりあげたのがこのシリーズというわけです」と説明した。


Gozen10jinoEigasai-toda-240.jpgそしてそんな3人について「この3人はそれぞれ人柄も違うし、暮らしも違う。でも映画が好きというのは共通しています。やはりハリウッドで生き残る人は本当に映画が好きでないといけないし、やはり人間的魅力がないと駄目だと思います」と指摘した戸田。さらに「わたしも映画好きというところがスタートラインですから。それをまっとうできたということはうれしいですし、今日みたいに40年経った映画を皆さんが観に来てくださることはとてもうれしいこと」としみじみと付け加えた。


そして最後にグランドシネマサンシャイン 池袋でもいよいよ始まった「午前十時の映画祭14」について、「わたしはずっと選考委員をしていますけど、本当に昔の映画はいい映画が多いんですよ。その中から選りすぐった作品を上映していますので、どの作品を観ても損はありません。本当に観て良かったと思う作品ばかり。それは断言できます。今後もぜひとも見続けていただきたいと思います」と観客に呼びかけた。


全スクリーンが4K対応のグランドシネマサンシャイン 池袋で「午前十時の映画祭14」は絶賛開催中!


(オフィシャル・レポートより)

 

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ヒューゴー賞受賞SF小説「三体」原作者による同名短編小説を基に豪華キャストで映画化した『流転の地球 -太陽系脱出計画-』が、3月22日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開となります。

ウー・ジン、アンディ・ラウら中国豪華キャストが集結!


流転の地球0-sub1.jpg本国でシリーズ累計2千万部を超える超ベストセラーとなり、SF界のノーベル文学賞と呼ばれるヒューゴー賞をアジア人として初受賞した、今春Netflixドラマシリーズが配信されるSF小説「三体」。その原作者リウ・ツーシンによる同名短編小説を基に、中国映画界が誇る才能を結集して映像化。
 

圧倒的なスケール感、精緻な映像美と、練り込まれたストーリー

ハリウッドをも唸らせた、メガヒット中国SF超大作が日本上陸!


流転の地球0-sub2.jpg精緻な映像美で描かれる練り込まれたストーリーに、ドラマティックに描かれるさまざまな人間模様。さらに圧倒的なスケール感で繰り広げられるパニック描写など、3.2億元(約65億円)の製作費を費やし、ハリウッド大作も圧倒する究極のSFエンタテインメント超大作が誕生した。中国本土で初登場第一位に輝き、興収40億2900万元(約815億円)を突破し、歴代興行収入ベストテン入りを果たすメガヒットを記録! さらに、北米でも大ヒットとなり、世界興収は約6億米ドル。第96回アカデミー賞国際長編映画賞中国代表作品選出され、すでにシリーズ3作目の製作も決定するなど、社会現象となっている。
 


【グオ・ファン監督インタビュー】


――監督が続編ではなくエピソード0を描くことにした理由とは?

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前作『流転の地球』は中国初のブロックチェーンSF映画として2019年春節シーズンに公開された。続編を製作することになったグオ監督は、続編のプロットとして物語の続きを描くのではなく、「前日譚」を描くことを選択した。その理由に『流転の地球』では物語の世界観や背景、登場人物たちがどんな経験をしてきたのかを描写するエピソードが不十分であったこと、そして多くの観客がウー・ジン演じる主人公の宇宙飛行士リウ・ペイチアンの復活を望んでいたことを挙げている。


――ウー・ジンは前作の製作に全財産を投じた監督のため、ノーギャラで出演するだけでなく、自ら出資するなど、全力で映画を支援。

グオ監督は、そんなウー・ジンに対し、「『流転の地球 -太陽系脱出計画-』の製作は、前作でのウー・ジンの献身に対する製作陣の感謝の表れだ。ウー・ジンは撮影時、数えきれないほどの無私の支援を提供してくれた。だから私も彼を続編に登場させるべきだと思った。しかし『流転の地球』での結末から考え、リウ・ペイチャンを復活させることは明らかにナンセンスで、そうはしたくなかった。そこで物語の続きではなく、エピソード0を描くことにした」と語っている。


流転の地球0-sub3.jpg――『流転の地球 -太陽系脱出計画-』は、人類が過去の不和を乗り越えて地球連合政府を結成し、地球を太陽系から移動させる「移山計画」を実行していく過程を描いている。

宇宙での新天地を探して家族と共に別の恒星に向かって旅立つ『流浪の地球』のプロットとは異なり、本作では登場人物たちの内面への探求を主題としている。


現在『流転の地球』はNetflixにて放送されているが、前作を観ずとも前日譚『流転の地球 -太陽系脱出計画-』を観ても全く問題ないどころか、本作を観てから前作『流転の地球』を観たほうがより楽しめそうだ。
 


<STORY> 
そう遠くない未来に起こりえる太陽系消滅に備え、地球連合政府による1万基に及ぶロケットエンジンを使って、地球を太陽系から離脱させる巨大プロジェクト「移山計画」が始動!人類存亡の危機を目前に、各国の思惑や、内紛、争いが相次ぐ中、自らの危険を顧みず立ち向かった人々がいた。亡き妻への想いを胸に、宇宙へと旅立つ飛行士・リウ(ウー・ジン)。禁断のデジタル技術によって、事故死した娘を蘇らせようとする量子科学研究者・トゥー(アンディ・ラウ)。そして、大きな決断を迫られる連合政府の中国代表・ジョウ(リー・シュエチェン)。多くの犠牲を払いながら、地球と人類の存亡、そして希望を懸けた最終作戦が始まった!


監督:グオ・ファン(「流転の地球」) 製作総指揮・原作:リウ・ツーシン
出演:ウー・ジン、アンディ・ラウ、リー・シュエチェン、シャー・イー、ニン・リー、ワン・ジー、シュ・ヤンマンツー
2023年/中国/中国語・英語/173分/カラー/シネスコ/5.1ch/DCP/
原題:流浪地球2/英題:THE WANDERING EARTH Ⅱ/字幕翻訳:神部明世/字幕監修:大森望
配給:ツイン  
公式サイト:https://rutennochikyu.jp/
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2024年3月22日(金)より、TOHOシネマズ日比谷、大阪ステーションシティシネマほか全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)


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【日 程】 3月9日(土)上映後舞台挨拶

【会 場】 渋谷ホワイトシネクイント(東京都渋谷区宇田川町15−1 渋谷パルコ8階)

【登壇者】 富田健太郎、森山未來、さとうほなみ、小泉今日子、マヒトゥ・ザ・ピーポー監督



3月9日(土)渋谷ホワイトシネクイントにて、映画『i ai』(読み:アイアイ)の公開記念舞台挨拶が行われ、主演の富田健太郎、共演の森山未來、さとうほなみ、小泉今日子、そしてマヒトゥ・ザ・ピーポーが登壇した。


aiai-main-500.jpgGEZANのフロントマンで、音楽以外でも小説執筆や映画出演、フリーフェスや反戦デモの主催など多岐にわたる活動で、唯一無二の世界を作り上げるマヒトゥ・ザ・ピーポーが初監督を務め、第35回東京国際映画祭<アジアの未来部門>に正式出品され話題を呼んだ映画『i ai』は、マヒト監督の実体験をもとに、主人公のバンドマン・コウと、コウが憧れるヒー兄、そして仲間たちが音楽と共に過ごした日々を綴った青春映画。


2021年夏に撮影し、ようやく迎えた劇場公開の感想を訊かれたマヒト監督は、「3年間、自分たちの中で大事にしてきたものは、羽ばたいていく。親鳥のような、いってらっしゃいっていう気持ちで、本当に嬉しいです」と笑顔。3,500人の大規模オーディションから抜擢され、映画初主演を務めた富田は、満員の客席を見て、「この景色を忘れないと思います。『i ai』に出逢えたことは宝物です」と喜びを噛み締めた。


iai-bu-500-3.jpg本作はクラウドファンディングで製作を開始し、当初より「共犯者になってください」と呼びかけていたマヒト監督。「自分ひとりの書いた脚本から始まったものなんですけど、いろんな人の力やエネルギーが重なって、立体的に組み上がっていく過程を撮影中の現場でも見ていました。映画は完結しているんですけど、それがお客さんの前に手渡されて、その人の中の血に溶けてこれから始まっていくんだなとも同時に思っています」と今後に期待を込めた。


aiai-making-240-1.jpgマヒト監督の「共犯者」としてこの映画に参加した役者陣。出演理由について森山は、「台本という名前もまだつけてあげられない状態というか、私小説的な、純文学的な状態のものをマヒトから受け取ったときに、こんなにピュアに届けたい言葉がある、伝えたいことがあるということに特化した物の書き方に久しぶりに出会った感覚があって」と振り返ると、「まだ脚本にはなっていないけど、これをどうやったら(映画に)できるだろう?というところから始まったんですけど、そのうちに、直筆の赤い手紙をいただいて。でも、そこに何が書いてあったか内容は思い出せないんですよね」と笑いながら明かした。続けて、「地元が神戸なんですけど、この作品が神戸であり明石の作品であるということは、海と空の話でもある。それは血として違う海で撮るというのは僕の中ではなかった」と断言。「やっぱり瀬戸内海特有の色味や霞みというのは、太平洋にも日本海にもない。それを撮れないなら、参加できないと言いました」と撮影地へのこだわりを見せた。


aiai-koizumi-240.jpg小泉は、「私はカメラマンの佐内(正史)さんとも昔から何度もお仕事していて、佐内さんもマヒトくんも独特の自分の言葉を持っていて、写真を撮ったり、音楽を作ったりして表現しているんだけど、そんな2人が組んだときにどんなことが起こるんだろうって。2人のセンスは元々好きなので、これはプラスしかないんじゃないか、すごい良い化学反応が起こるんじゃないだろうかと思い参加しました」と説明。

 

主人公コウや仲間たちが集うライブハウスの店長を演じた小泉。その役どころについて「ライブハウスに夢や憧れをもって集う若者たちは今でもたくさんいると思うんですけど、その中で音楽を生業にして生きていけるひとって本当にすごく少ないと思うんですよね。でもそういう人たちが置いていった夢の“墓守”のようなそんな気持ちで演じさせていただいた」と明かした。


aiai-satou-240.jpg一方ヒー兄の恋人るり姉役で、ほないこか名義でミュージシャンとしても活動するさとうは、「私も10年以上バンドをやっていて、売れない時期とかライブハウスでやっていた時もあるし、色々な人が諦めて会社員になったりだとか、もうバンドをやっていなかったりとか、そういう人たちの魂も込めて、ライブハウスにはあるもんだろうな」と吐露。


マヒト監督が紡ぐ詩的な“ことば”と映像美が魅力の本作。小泉は「本当に、30年ぐらいの時間の中で一番好きな日本映画でした」と話すと、森山は「この体験、色彩、音。映画館で体験するために作られたもの。この空間設計だからこそ、届く言葉。劇場に足を運んでもらうことに、こんなに意味のある映画はないと思います」と呼びかけた。


aiai-tomita-240.jpg最後に観客に向けて、富田が「僕はコウとして生きることができて幸せでしたし、この『i ai』という大きな赤い風船がどこまでも飛んでほしいと思っていますし、僕は心から信じています。この映画を皆さんとどこまでも飛ばしていきたいなと思っています」と語り、マヒト監督は「『i ai』は“別れ”が真ん中にあるお話だと思うんですけど、“生きる”についての話だと思うんですよね。みんなが当事者の話で、必ず訪れる自分の大切な人だったりとか、自分自身もまたこの世界からいなくなるときがくる。誰ひとり部外者がいないストーリーで、映画が終わったあともずっと続いていくものだと思うんで、これからもよろしくお願いします。これからもというか、これからがよろしくお願いします」とメッセージを送り、締め括った。
 


【STORY­­】
兵庫の明石。期待も未来もなく、単調な日々を過ごしていた若者・コウ(富田健太郎)の前に、地元で有名なバンドマン・ヒー兄(森山未來)が現れる。強引なヒー兄のペースに巻き込まれ、ヒー兄の弟・キラ(堀家一希)とバンドを組むことになったコウは、初めてできた仲間、バンドという居場所で人生の輝きを取り戻していった。ヤクザに目をつけられても怯まず、メジャーデビュー目前、彼女のるり姉(さとうほなみ)とも幸せそうだったヒー兄。その矢先、コウにとって憧れで圧倒的存在だったヒー兄との突然の別れが訪れる。それから数年後、バンドも放棄してサラリーマンになっていたコウの前に、ヒー兄の幻影が現れて……。


出演:富田健太郎 / さとうほなみ 堀家一希
    イワナミユウキ KIEN K-BOMB コムアイ 知久寿焼 大宮イチ
         吹越 満 /永山瑛太 / 小泉今日子 / 森山未來
監督・脚本・音楽:マヒトゥ・ザ・ピーポー
撮影: 佐内正史  劇中画: 新井英樹
主題歌: GEZAN with Million Wish Collective「Third Summer of Love」(十三月)
プロデューサー: 平体雄二 宮田幸太郎 瀬島 翔
製作プロダクション:スタジオブルー  配給::パルコ
©STUDIO BLUE(2022年/日本/118分/カラー/DCP/5.1ch)
■公式サイト:https://i-ai.jp 
■公式X:https://x.com/iai_2024
■公式Instagram:https://www.instagram.com/i_ai_movie_2024/

2024年3月8日(金)~渋谷ホワイトシネクイント、シネ・リーブル神戸、3月22日(金)~大阪ステーションシティシネマ、アップリンク京都 ほか全国公開!


オフィシャル・レポートより

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2024年3月3日、ホテルエルセラーン大阪のエルセラーンホールにて《おおさかシネマフェスティバル2024》が開催された。午後の表彰式では、90歳を迎えた映画伝道師の浜村淳が総合司会を務め司会の簫秀華や受賞者と絶妙な掛け合いをみせ、今年も笑いの絶えない式となった。俳優部門を中心に受賞者の主なコメントをご紹介したい。


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★主演女優賞:松岡茉優『愛にイナズマ』

(浜村から『ちはやふる』の演技を褒められ)『ちはやふる』と『愛にイナズマ』はプロデューサーが同じ。折村花子のキレ具合や泥臭さに共感しながら演じていた。映画を観て、悔しい想いや理不尽な目に遭った思い出を話してくださる方がたくさんいるとわかった。映画を観て、花子に熱いエールをもらってほしい。

 

 

★主演男優賞:鈴木亮平『エゴイスト』
      
(ビデオメッセージにて)

『エゴイスト』は、愛とエゴの話で、私にとっては人間ってなんと素晴らしいのかと思える人間賛歌の映画。大阪で映画を撮ることがあれば、ぜひ協力していただきたい。

 

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★助演男優賞:磯村勇斗『月』 

17歳で役者をやりたくて友達同士で映画を作り、それがきっかけでこの業界を目指し、小劇場活動時代に今の事務所に声をかけられた。『月』という作品は非常に難解で、社会的テーマが強いので、どういう風に届くのかと思っていたが、みなさんの心や脳内に届いていることを実感している。

 

 

★助演女優賞:中村久美『高野豆腐店の春』

いい人しか出て来ない映画。相手が藤竜也さんなので、素晴らしいなと思ってそのままの気持ちで、やらせていただいた。俳優歴45年で初めて賞をいただいた。三原監督と藤竜也さんのタッグ3本目で、最小限の日程、人数で大急ぎで撮り、和気藹々とした信頼のもとで作り上げた映画です。

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★新人男優賞:黒川想矢『怪物』

大阪でも映画『怪物』を好きな人がたくさんいるとは知っていたが、このような賞をいただけて、嬉しい。『怪物』に出る前まではこのような奇跡を起こすことはできなかったので、是枝組や映画『怪物』に感謝している。

 

 

 

 

 

cinefes2024-hiiragi-240-1.jpg★新人男優賞:柊木陽太『怪物』

出身が京都で、関西で受賞できるのはすごく嬉しい。本当にありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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★新人女優賞:サリngROCK『BAD LANDS バッド・ランズ』

演劇も映画も、すべての要素が掛け算になっていて、この賞を私に撮らせてくださった作品への賞だと思っている。

(サリngROCKさんは自身で立ち上げられた劇団《突撃金魚》で脚本・演出を手掛けておられ、俳優としての映画出演は初めて。)

 

 

 

 

 

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★新人女優賞:中野有紗『PERFECT DAYS』

何もかもが初めて、外国の監督で不安でしたが、言葉の壁を超えて心が通じ合うものがあった。(ヴィム・ヴェンダース監督は)ありのままの私を受け入れ、私そのままでいさせてくれた。初めての映画でこのような素晴らしい賞をいただくことができたのは『PERFECT DAYS』チームのみなさんのおかげ。観てくださった方の心や記憶に残る演技ができればと思っている。

 

 

 

 

 

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★監督賞:石井裕也『月』

いつも見ることのない、見ようとしない世界を描いているので、どう広く、深く見せるかに一番苦労した。いろんな大変なこともありましたが、作ることができて今は本当に良かった。


 

 

 

 

 



cinefes2024-hamamura-500-1.jpg武部好伸(作家・エッセイスト)のコメント

御大・浜村淳さんのアドリブ感と(状況を鑑みない)マイペース感にますます拍車がかかり、それを巧みに(必死に?)フォローする簫秀華(しょうしゅうか)さん。2人の息の合った絶妙なる司会ぶりに会場は常に笑いの渦。こんな飾りっ気のない映画祭は他にはありません。受賞者にもこの雰囲気が伝染し、皆さん、リラックスムードに。主演女優賞の松岡茉優さんと浜村さんの掛け合いは漫才そのものでした。これが「おおさかシネマフェスティバル」の醍醐味! いやぁ、ええ塩梅でした。


河田真喜子(シネルフレ編集長)のコメント
浜村淳さんの暴走を止められるのは簫秀華さんしかいない! 今年も浜村さんのハチャメチャぶりに振り回される授賞式となったが、簫さんが冷や汗かきながら浜村さんを止める度に会場からは爆笑が沸き起こる。大阪のお客さんは優しい!浜村さんの予測不能な行動に大いに笑って喜んで下さるのだから…大阪ならではの授賞式だろう。(簫さん、今年もお疲れ様でした!)
今年は実行委員長の高橋聰氏が体調不良で登壇されなかった。長年、関西独自の映画祭を要として率いて来られ、映画関係者や業界人、さらには映画祭のファンからも慕われているお方だ。今後も多くの方々に映画への情熱の火を灯し続けて頂きたいと願わずにおられない。
 

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毎月シネマ歌舞伎を映画館で上映する《月イチ歌舞伎》、2024年も上映決定!

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今回、新作としてラインナップに入るのは、大人気ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」の初の歌舞伎化作品として昨年 新橋演舞場で上演され話題をさらった『刀剣乱舞 月刀剣縁桐(とうけんらんぶ つきのつるぎえにしのきりのは)』。 審神者(さにわ)と呼ばれるプレイヤーが刀剣の付喪神(つくもがみ)である刀剣男士を成長させ、歴史改変を企む時間遡行軍(じかんそこうぐん)との戦いに挑むというゲームの世界観をそのままに、二役の演じ分けや 義太夫を用いた場面など、古典的な演出も加わり歌舞伎ならではの作品に。今期月イチ歌舞伎の 1 作目として、スタートを華々しく盛り上げます。


2024月イチ-ぢいさんばあさん.jpg2 本目の新作は、片岡仁左衛門、坂東玉三郎が共演した『ぢいさんばあさん』(2010 年 2 月歌舞伎座公演を撮影)。 歌舞伎界のゴールデンコンビによる、悲劇によって引き 裂かれても変わることのない夫婦愛を描いた名作を 2025 年 1 月に上映致します。


2024月イチ-三人吉三 ポスター.jpgその他、勘九郎、七之助、松也によるコクーン歌舞伎の舞台を撮影した NEW シネマ歌舞伎『三人吉三』や、 仁左衛門と玉三郎の配役で 36 年ぶりに上演され評判をとった『桜姫東文章』など、バラエティに富んだラ インナップで計 11 作品を上映


また、シネマ歌舞伎の次はぜひ劇場で生の舞台を体験していただきたいという思いを込めて、歌舞伎座 のチケットほか、歌舞伎関連グッズが当たるキャンペーンを開催。

 

 

 

★シネマ歌舞伎公式 HP:https://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/


 


【上映映画館】大阪ステーションシティシネマ(新作のみ上映)、なんばパークスシネマ、MOVIX 京都ほか

【鑑賞料金】 各作品 一般 2,200 円 / 学生・小児 1,500 円 ※『京鹿子娘二人道成寺』のみ 1,200 円均一
      ◎お得な特別鑑賞券【ムビチケカード】3 枚セット 5,700 円 上映映画館ほか、
歌舞伎座、新橋演舞場、大阪松竹座、南座ほかにてにて2/9(金)より発売 


(オフィシャル・リリースより)

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ダイアン・キートン、リチャード・ギア、スーザン・サランドン、エマ・ロバーツ、ルーク・ブレイシー、ウィリアム・H・メイシーら豪華キャストが集結したロマンティック&ヒューマン・コメディ『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』3月8日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国公開いたします。


本作は不器用な大人たちの“幸せ探し”を描いた感動作。6人の主人公による、最高の人生の見つけ方をユーモアと感動を交え綴るのは、『クイズ・ショウ』でアカデミー賞、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞作品賞にノミネートされ、ニューヨーク映画批評家協会賞を受賞したマイケル・ジェイコブス監督。ニューヨークタイムズから「観た後に愛する人たちと語り合いたくなる、楽しくて完璧な脚本」と評された。その脚本に惚れ込んだオスカー俳優のダイアン・キートンスーザン・サランドンウィリアム・H・メイシーリチャード・ギア、ジュリア・ロバーツの姪エマ・ロバーツルーク・ブレイシーら豪華俳優陣が奇跡の共演。ニューヨークを舞台に最高にお洒落でチャーミングな6人が、愛と人生のアンサンブルを奏でます。観る者を心地良い世界へといざなってくれる、極上の音楽にも大注目!!


ミシェル(ロバーツ)は交際中のアレン(ブレイシー)との結婚を望む一方、煮え切らないアレン。2人は親たちの経験から結婚生活について学ぼうと、両家顔合わせのディナーの席を設ける。だが驚いたことに、互いの両親はすでに顔なじみだった。なんとお互いの配偶者同士で不倫をしていたのだ!厳しい状況に追い込まれた親たちは、子供たちに自分たちの不倫を隠しながら、配偶者の愛人と正面対決を図る。だがある事をきっかけに6人の運命は予測不可能の展開に…。
 



「映画を見たあと観客が愛する人たちと語り合えるような作品になることを願っています」

マイケル・ジェイコブス監督オフィシャルインタビュー

 

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この映画は私が20歳の頃に書いた脚本がもとになっています。まだ人生経験が乏しい時に書いたんですが、それを60代になった自分の視点で書き直しました。脚本を書き上げるうえで分かったのは、“愛してる”という言葉は簡単に言えるのに、その言葉に責任を負うのはなんて難しいんだろうということです。


700話以上のテレビドラマ、ブロードウェイでの2人芝居、オフブロードウェイでの1人芝居、そして作品賞にノミネートされた映画の脚本を書いたあと、僕が人生で重きを置いていることを題材に脚本を書きたいと思いました。僕は38年間結婚生活を続けています。妻と共に人生を歩んでいく中で、どんな苦難を経験しても、別れようと思ったことは一度もありません。同時に、夫婦の絆が固く見えた友人夫婦が離婚していく様子もたくさん見てきました。夫が妻に失望し、妻が夫に「人生を台なしにされた」と愚痴をこぼす。間違った決断や破滅した人生の物語を聞いているうちに、「これはコメディ作品のテーマになる」と常々思っていました。そして、やっと脚本にできるほど十分な人生経験を積んだのです。


脚本はキャスティングする前に書き上げました。特定の俳優を想定して書いたつもりはなくて、このような幸運に恵まれるとは思ってもみませんでした。


aboutlife-500-1.jpg本作品の脚本の執筆中、登場人物たちや彼らが感じるフラストレーションについて理解が深まると、笑いが込み上げてくるようになりました。彼らが感じるフラストレーションは、人生の終わりが見え始めた年齢に近づいたことで、これからをどう生きるかという疑問から生じたものであるからです。結婚の価値や、なぜ我々がこんな失態をおかしてしまうのかを探るうえで、リアルなだけでなく普遍的に共感を覚えるようなシーンが次々と浮かんできました。登場人物たちが陥った状況に大笑いし、時に涙を流し、そして物語に入り込んだ瞬間が最も印象深いです。『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』には現実と創作のバランスをうまく取ったコメディになってほしい。恋愛と結婚を題材に、恋愛と結婚のどちらが勝つか期待しながら、映画を見たあと観客が愛する人たちと語り合えるような作品になることを願っています。


【作品情報】

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監督・脚本:マイケル・ジェイコブス
製作:ジョナサン・モンテパレ『ボーンズ アンド オール』
音楽:レスリー・バーバー『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
撮影:ティム・サーステッド『リトル・ミス・サンシャイン』
編集:エリカ・フリード「セヴェランス」
出演:ダイアン・キートン、リチャード・ギア、スーザン・サランドン、エマ・ロバーツ、ルーク・ブレイシー、ウィリアム・H・メイシー
2023/英語/95分/原題:Maybe I Do/字幕翻訳:長夏実
配給:AMGエンタテインメント
© 2023. FIFTH SEASON, LLC. All Rights Reserved.
公式サイト:https://aboutlife-movie.jp

 

2024年3月8日(金)~新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA 、シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、kino cinéma神戸国際 ほか全国順次ロードショー


(オフィシャル・レポートより)


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フィリピンパブの裏側で未だ行われている偽装結婚を背景に、多文化共生のあり方をリアルに描いた、実話を基にした異色のアジアン・ラブストーリー『フィリピンパブ嬢の社会学』の東京初日舞台挨拶が2/17(土)に東京K’s cinemaで行われ、兄弟漫才コンビ「まえだまえだ」としても活躍していた主演の前田航基、共演の一宮レイゼルステファニーアリアン白羽弥仁監督原作の中島弘象が登壇した。


本作は重版を重ねる中島弘象氏による同名のベストセラー新書「フィリピンパブ嬢の社会学」の映画化作品。主人公の大学院生がフィリピンパブで働く女性と恋に落ち、ともに困難を乗り越えてくラブストーリーだ。作品の舞台である愛知県内で先行公開され大ヒットを記録し、ついに東京での公開を迎えた。
 



登壇者は満員の劇場に、観客からの大きな拍手を受けながら登場。

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主人公の大学院生・中島役を演じた前田は、「ラブストーリーの主演をさせて頂くことは多分これからの俳優人生で数えられるぐらいしかないと思うので、貴重な経験をさせて頂けたと感謝しています」と感慨深げに語った。


白羽弥仁監督が「主人公がいろんな人に出会って、いろんなアクシデントにぶつかって弾き返されるというジェットコースターのような原作の映画化なので、そのアクションに耐えられる肉体を持っている、アクション俳優として前田くんにお願いしました」と映画に前田の存在が不可欠だったことを明かすと、「本当に動けるんだぞってところを見てほしいです」と前田が続け、会場からは笑い声が上がった。


ヒロイン・ミカを演じた一宮レイゼルは本作が映画初出演。「日本に出稼ぎに来ているフィリピン人の背景や、家族愛、友人愛など大事なメッセージがたくさん詰まった話だったので、ぜひこの作品に参加したいという強い思いで参加しました」とオーディション時を振り返る。レイゼルと共演するシーンが多かった前田は、「実際の年齢も僕より1つ上のお姉さんなんで、出店でクレープをご馳走になってしまいました」と撮影エピソードを明かした。


ミカの同僚・アキを演じたステファニー・アリアンは、「現場ではアドリブをたくさん出すくらい、レイゼルさんと本当の友達になりました。」と笑顔をみせた。


最後に前田が「フィリピンはおおらかで、ポジティブで、心の余裕や許してあげる優しさのある本当に素敵な国。日常の中で、苦しいことも辛いこともあると思いますが、この映画を観て『大丈夫。なんとかなる。』そんな気持ちになっていただけたら嬉しいです」と伝え、イベントを締め括った。



さらに、大ヒットを受け拡大公開が決定。

3/1より封切となる大阪なんばパークスや池袋シネマ・ロサをはじめ、横浜ジャック&ベティ、MOVIX京都、キノシネマ天神、など全国各地での上映が決定。先行公開分も含めると単館スタートから20館へ異例の拡大公開となった。

 

併せてコメントも到着。

女優のルビー・モレノほか、フィリピンにルーツや関わりを持つ方々の他、サレンダー橋本(漫画家)、高木瑞穂(ノンフィクションライター)、飯塚花笑(映画監督)等多彩な面々から絶賛コメントが届いた。劇場情報と併せて、下記に掲載する。

フィリピンパ嬢の社会学コメン


東京  新宿ケイズシネマ公開中
    池袋シネマロサ  3/1~
         MOVIX昭島  5/10~

神奈川 横浜ジャックアンドベティ 3/16~

埼玉   MOVIX三郷 5/10~

大阪  なんばパークス 3/1~ 
    シアターセブン 3/9~

京都  MOVIX京都 4/5~

兵庫  kinocinema神戸国際 3/29~

岐阜  岐阜CINEX  3/16~

愛知  MOVIX三好  3/29~

静岡  MOVIX清水 4/5~ 
    浜松シネマイーラ 4月下旬

長野    アイシティシネマ 4/5~

別府    ブルーバード 3/29~

福岡    キノシネマ天神4/26~

熊本    熊本ピカデリー 5/10~


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パブで出会って、騙され?恋をした!

実話に基づく21世紀のアジアン・ラブストーリー


フィリピンパブを研究対象にしている大学院生・中島翔太(前田航基)はパブで偶然出会ったフィリピン人女性のミカ(一宮レイゼル)と付き合い始めることに。

しかし、彼女は偽装結婚をしていることが判明する。月給6万円、ゴキブリ部屋に監視付、休みは月に2回だけといった過酷な生活環境を目のあたりにする翔太。

一方、ミカは現状にめげることなく働き続け、故郷・フィリピンの両親の元に翔太を連れていく。彼女を大切に想う気持ちが次第に強まる翔太は、ミカに懇願され元締めのヤクザの元に乗り込むことになるが―


 

大学院生の実体験に基づいた話題の新書を映画化!

日本で働く外国人女性労働者の実態をリアルに描く


中島弘象氏による実体験を綴った話題の新書「フィリピンパブ嬢の社会学」を映画化!

フィリピンパブの裏側で未だ行われている偽装結婚のリアルを背景に、多文化共生のあり方を描いた異色のラブストーリーが誕生した。

 

前田航基が11年ぶりの単独主演

国内外で活躍する俳優陣がアンタッチャブルな世界に集結


主人公の中島翔太役には、2011年に映画「奇跡(監督:是枝裕和)」で、弟の前田旺志郎とW主演で鮮烈なデビューを飾った前田航基。今作は11年ぶりの主演(単独としては初主演)となる。ヒロインのフィリピンパブ嬢・ミカ役には、映画初出演となる一宮レイゼルが東京、愛知で開催された全国オーディションにて大抜擢。共演には、近藤芳正、勝野洋、田中美里、仁科貴をはじめ、カンヌ国際映画祭で高く評価された映画『PLAN75』のステファニー・アリアンや『ONODA一万夜を越えて』で主演の津田寛治、『東京不穏詩』で大阪アジアン映画祭の最優秀女優賞に輝いた飯島珠奈など、国内外で活躍する俳優陣が脇を固める。


多文化共生のあり方を『能登の花ヨメ」『ママ、ごはんまだ?』の白羽弥仁監督がPOPに描き出す。


出演:前田航基 一宮レイゼル ステファニー・アリアン 田中美里(友情出演) 津田寛治 飯島珠奈 仁科 貴 浦浜アリサ 近藤芳正 勝野 洋
原作:中島弘象『フィリピンパブ嬢の社会学』(新潮新書刊)
監督:白羽弥仁  脚本:大河内 聡 音楽:奈良部匠平
制作・配給:キョウタス 
©2023「フィリピンパブ嬢の社会学」製作委員会


(オフィシャル・レポートより)

FIREBIRD-bu-2.9-500-2.【4S】オレグ→レバネ監督→小原→トム.jpg

【日時】 2月9日(金) イベント:18:30 ※上映前イベント

【場所】 新宿ピカデリー シアター6 (東京都新宿区新宿3-15-15)  

【登壇者 ※敬称略】 トム・プライヤー、オレグ・ザゴロドニー、ペーテル・レバネ監督、小原ブラス

【MC】 東 紗友美  【通訳】 今井美穂子



2月9日(金)、エストニア・イギリス合作映画『Firebirdファイアバード』の初日舞台挨拶を新宿ピカデリーにて開催いたしました。

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本作はロシアの無名の俳優セルゲイ・フェティソフが書き遺した回想録『ロマンについての物語』を、『Robbie Williams:Fans Journey to Tallinn』の監督・プロデューサーとして知られている、エストニア出身のペーテル・レバネが映画化し、2024年1月1日にエストニアで同性婚を認めさせる原動力にもなった許されない秘めた愛を描いた感動作です。


『博士と彼女のセオリー』 『キングスマン』に出演するトム・プライヤーと、ウクライナ・キーウ出身のオレグ・ザゴロドニーのW主演キャストと、「ペット・ショップ・ボーイズ」の「Together」やModyの「Wait for Me」、BBCワールド制作のライブドキュメンタリー『Robbie Williams:Fans Journey to Tallinn』の監督・プロデューサーとして知られている、エストニア出身のペーテル・レバネ監督が緊急来日登壇!さらに、本作に深い感銘を受けたロシア出身関西育ちのタレント・小原ブラスが花束ゲストとして登場し、登壇キャスト・監督へ花束を贈呈。日本での公開の喜びや本作に込めた想い、小原ブラスさんには登壇キャストのうち、誰と恋におちたいかも発表してもらいました!



FIREBIRD-bu-2.9-500-1.【3S】レバネ監督→トム→オレグ.jpg本作は、ロシアの無名俳優セルゲイ・フェティソフが書き遺した回想録「ロマンについての物語」を基にし、冷戦時代のソ連占領下のエストニアを舞台に、2人の青年の秘められた愛を描いた物語。


FIREBIRD-bu-2.9-240-1.【ソロ】オレグ・ザゴロドニー(ロマン役).jpg「ペット・ショップ・ボーイズ」の「Together」や Mody の「Wait for Me」、BBC ワールド制作のライブドキュメンタリー『Robbie Williams:Fans Journey to Tallinn』の監督・プロデューサーとして知られる、エストニア出身のペーテル・レバネが映画化。モスクワで役者になることを夢見る若き二等兵・セルゲイをトム・プライヤー、パイロット将校・ロマンをウクライナ・キーウ出身のオレグ・ザゴロドニーがW主演で演じる。今回、熱烈なオファーを受けてトムとオレグ、レバネ監督がついに来日!特にオレグは、今も戦火の中にあるウクライナ・キーウ在住で、国外渡航が困難な状況の中での、奇跡の来日となった


FIREBIRD-bu-2.9-240-3.【ソロ】ペーテル・レバネ監督.jpg満席の会場に笑顔で立ったレバネ監督は、映画制作のきっかけについて、「ベルリン映画祭に参加したときに、知り合いからセルゲイの自伝を薦められて読んだのですが、涙が流れて止まらなかった。これは映画化しなければならない!と突き動かされる気持ちになったんです」。撮影の経緯については、「脚本を書き始めたころに、ハリウッドの友達のプロデューサーから主役に合う人がいると、トムを紹介されたんです。トムが一緒に脚本に参加してくれて二人三脚で2年がかりで書き上げ、その後オレグと会うことができました」と明かす。


映画化の話を聞いたトムは「僕の好きな要素がたくさん入っている話だと感じました。元々、軍部を背景にしたものが好きだったこと、冷戦時代にも興味があったので面白そうだなと。そして、愛の本質とは、性質とは何なのかを描いていたので、ぜひ参加したいと思いました」と当初を振り返り、「色んな困難、壁を乗り越えて愛に突き進む人物を描いているところも魅力でした」と作品への想いを吐露。一方で、オレグは監督が素晴らしい人物を脚本で描いてくれて、僕もとても演じがいがありました。真の愛の物語を描いているこの作品に参加できたことをとても嬉しく思っています」と笑顔を見せた。


Firebird_Director Peeter Rebane 500-1.jpg本作は、2021 年、エストニアでLGBTQ 映画として初めて一般劇場公開され、大ヒットを記録。本作のメッセージが大きな反響を呼び、公開から 2 年後の 2023 年 3 月には国会で同性婚法案が議決され、2024年1月に施行された。本作がその原動力となったことに、レバネ監督は「そもそも映画は、他者の視点を通して物事を見るというもの。社会を少しでも変えることができる力強いメディアなのではないかと思っています。共感を呼び起こす装置だと私は信じていて、この映画がエストニアで社会に影響を与えた。LGBTQに関しては、マジョリティーの皆さんにとっては大した話ではないかもしれませんが、少数派のマイノリティーの人たちにとっては人生の幸福度が大きく変わる出来事になったと思います。こうした法整備がなされたことで、私も社会の一員として認められ、私も他者と平等なのだと感じました。社会が総合的にハッピーになることはいいことですね」と真摯に語った。


FIREBIRD-bu-2.9-240-2.【ソロ】トム・プライヤー(セルゲイ役).jpgまた、トムは撮影前にモデルとなったセルゲイ本人に会ったそうだが、「本作の脚本にも参加できたことは僕にとって素晴らしい体験でした。そして主人公のセルゲイ本人に会えたことも大きな体験でした」とし、「セルゲイは、それまで抱いていた印象と違い、とても陽気で人生を謳歌しているようなポジティブ思考の方でした。ストーリーのバッググラウンドはダークで脅威がはびこる世界なのですが、そんな中でも自分の信念を曲げることなく、愛は全てを乗り越えるということを見せてくれる人でした。書面で読んだだけではわからないんですね。本人に会って伝わってくるものがある。彼と会って役へのアプローチも変わっていきました」と述懐し、本人との出会いにより、より深く役を理解していった様子。


ここで、ロシア出身のタレント・小原ブラスが登場し、3人に花束を贈った。自身もゲイであることを公言しており、独特な視点を活かしたコメントで幅広い層から支持を集める小原だが、一足先に本作を鑑賞した感想を「僕は最初にこのポスターを見て、めっちゃカッコいい人が出てるわ~と思って、良からぬ考えで観た気がするんです」と話し、会場の笑いを誘いつつ、「でもね、最初はソ連時代の迫害があったりしてちょっと重たいなと思っていたんだけど、後半になるとガラッと変わって、現代でも通じるような話になっていって、急に近くに感じたんです。良からぬ気持ちで観ようと思っている方も、最後は感動するから、そのつもりで!」と声をかけた。


FIREBIRD-bu-2.9-550-1.【花束4S】レバネ監督→トム→オレグ→小原.jpg小原の言葉に大ウケする3人。レバネ監督は「良からぬ気持ちになるのもわかります(笑)」と同意しながらも、「それに加えて、非常に美しさと苦悩がせめぎ合っているような映画になっているのかも」と分析。小原は「ゲイとかLGBRQを扱った映画は、どうしてもロマンチックに描く方向もあったり、迫害されたり、その辛い気持ちの部分を描くことがあるけれど、僕が観ると必ずしも主演の2人に全部は同意できない部分もあるんです。自分とは違うなとか・・・筋が通ってへんとちゃう?とか。でも、それが人間。ゲイの当事者が観たらちょっと肩の荷が下りるような映画にもなっていると思います」と、正直な気持ちを口にした。


さらに、MCから「登壇者の3人のうち、誰と一番恋に落ちたい?」と聞かれると、「監督やな」と即答。「僕ね、イケメンも凄く好きなんですけど、監督もイケメンですが、やっぱり権力が好きなんです。作品とは真逆なコメントになるんやけど(笑)」と言い、会場を沸かせ、トムとオレグも大爆笑し、満員の会場一体が和やかな雰囲気で舞台挨拶は終了した。
 


【 Introduction 】

2011年ベルリン国際映画祭、監督のペーテル・レバネは見知らぬ男に声をかけられた。「この本を読んで貰えないか」本の表紙には、『ロマンについての物語』と書かれている。その週末、ペーテルは一気にこの本を読み終えた。そして、すぐに映画化を決めた。それほどに、無名の俳優セルゲイ・フェティソフが綴ったこの回想録は、ペーテルの心を深く衝き動かしたのだった。


ペーテルは2014年に、俳優のトム・プライヤー(『博士と彼女のセオリー』『キングスマン:シークレットサービス』)と知り合うと意気投合、彼らはセルゲイに多くの時間をかけてインタヴューを重ね、脚本の準備を始めた。セルゲイのことを知れば知るほど、二人はこの企画にのめり込んでいった。―― 彼の生き方は愛の力そのものであり、勇気と歓びと人生への驚きを喚び起こす―― こうして三人の共作による脚本は完成した。

ところがそんな矢先、ペーテルとトムの元に想像もしなかった報せが届く。
2017年、セルゲイ急逝。65歳の若さだった。
ペーテルとトムはもう後戻りできないことを理解していた。

4年後、『ファイアバード』は、ペーテル、トム、そしてセルゲイの想いを乗せて、漸く完成に漕ぎつけた。


【 Story 】

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1970年代後期、ソ連占領下のエストニア。モスクワで役者になることを夢見る若き二等兵セルゲイ(トム・プライヤー)は、間もなく兵役を終える日を迎えようとしていた。そんなある日、パイロット将校のロマン(オレグ・ザゴロドニー)が、セルゲイと同じ基地に配属されてくる。セルゲイは、ロマンの毅然としていて謎めいた雰囲気に一瞬で心奪われる。ロマンも、セルゲイと目が合ったその瞬間から、体に閃光が走るのを感じていた。写真という共通の趣味を持つ二人の友情が、愛へと変わるのに多くの時間を必要としなかった。しかし当時のソビエトでは同性愛はタブーで、発覚すれば厳罰に処された。一方、同僚の女性将校ルイーザ(ダイアナ・ポザルスカヤ)もまた、ロマンに思いを寄せていた。そんな折、セルゲイとロマンの関係を怪しむクズネツォフ大佐は、二人の身辺調査を始めるのだった。


【ファイアバード】
※火・熱・太陽の象徴である“火の鳥(ファイアバード)”には、永遠の命と大きな愛の力が宿っている。しかしその圧倒的な強さゆえ、触れると火傷をすることもある。


【作品情報】

ペーテル・レバネ監督・脚色作品 共同脚色:トム・プライヤー / セルゲイ・フェティソフ
原作:セルゲイ・フェティソフ
出演:トム・プライヤー / オレグ・ザゴロドニー / ダイアナ・ポザルスカヤ
配給・宣伝:リアリーライクフィルムズ
宣伝デザイン:HYPHEN 予告編監督:株式会社ココロドル
日本語字幕翻訳:大沢晴美 関西地区営業・宣伝:キノ・キネマ 北海道地区営業・宣伝協力:palmyra moon
© FIREBIRD PRODUCTION LIMITED MMXXI. ALL RIGHTS RESERVED / ReallyLikeFilms
公式HP:https://www.reallylikefilms.com/firebird
公式X(旧Twitter):@firebird_movie 
Instagram:@reallylikefilms
YouTube:@reallylikefilms6087

2024年2月9日(金)~新宿ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、MOVIX京都、kino cinema 神戸国際、MOVIXあまがさき

他にて絶賛公開中!


(オフィシャル・レポートより)

 
 

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韓国年間最長No.1記録を樹立、2023年韓国国内映画賞で【25冠】と最多受賞を記録した、史実に残された最大の謎に迫る<全感覚麻痺>サスペンス・スリラー『梟ーフクロウー』が、2月9日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショーいたします。


朝鮮王朝時代の記録物<仁祖実録>(1645年)に残された‟怪奇の死“にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した『梟―フクロウ―』は、観客の無限の想像力を刺激し、2022年の韓国年間最長No.1記録を樹立。


韓国エンターテイメント界の最高峰を決める百想芸術大賞で作品賞・新人監督賞・男性最優秀演技賞の3冠を受賞。11月に開催された第59回大鐘賞映画祭でも新人監督賞、脚本賞、編集賞の3部門を受賞し、公開後も注目を集め続けている。
 

‟盲目の目撃者“が謎めいた死の真相を暴くために常闇を奔走する予測不可能な物語は、圧倒的な没入感と、緊張感をもたらし、息もできないほどの狂気が支配する118分は、観る者すべての五感を麻痺させる―。
 



【リュ・ジュンヨル & ユ・ヘジン オフィシャルインタビュー】

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これまでのコミカルな役のイメージを覆し、本作で初めて王の役を引き受けたユ・ヘジンは「自分自身のカラーを王の役を演じる際にどう溶け込ませればいいのかと大いに考えました」と明かし、朝鮮王朝第16代国王・仁祖の心理的な変化を表現するために「彼の心理状態と合った役を演じようと努力しました」と語り、特殊メイクを使わずに、顔の筋肉の僅かな痙攣を操るという超人的な演技を見せている。


対して、卓越した鍼の技術を持つ盲目の鍼医を演じたリュ・ジュンヨルは、「初めて盲目の人物を演じる中で、感情を表現することは、僕にとっての挑戦となりました」と心境を明かし、「目で演技をすることができないという大きな壁があったように思います。目が見えない演技をしている間は、感情を表現することが難しかったですね。視覚以外の感覚全てを使うことで、ギョンスの感情を伝えようと努力しました」と、これまでとは違ったアプローチで盲目の役に挑んだという。


fukurou-500-1.jpgそんなリュ・ジュンヨルの演技についてユ・ヘジンは、「リュ・ジュンヨルの演技は、より繊細になっています。これは表現が容易な役ではありませんでしたが、彼は全ての細かいディテールにまで細心の注意を払っていました」と絶賛し、『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』、『The Battle: Roar to Victory』(英題)に続き、本作で3度目の共演となるリュ・ジュンヨルとユ・ヘジンのコラボレーションに期待が高まる。


さらに、『王の男』以来17年ぶりにアン・テジン監督と再びタッグを組んだユ・ヘジンは、「デビューを果たす監督とは違って、注意深い目で映画全体を見ていました」と監督の印象を語り、「この作品は、昼夜に隠された謎を巡る、スリルに満ちた映画です」と、斬新さと真新しさをもって誕生した新しいスタイルのスリラー映画であることをアピールした。
 


【STORY】 
fukurou-pos.jpg盲目の天才鍼医ギョンスは、病の弟を救うため、誰にも言えない秘密を抱えながら宮廷で働いている。しかし、ある夜、王の子の死を‟目撃“し、恐ろしくも悍ましい真実に直面する。見えない男は、常闇に何を見たのか―?追われる身となった彼は、制御不能な狂気が迫るなか、昼夜に隠された謎を暴くために闇常闇を駆ける―。絶望までのタイムリミットは、朝日が昇るまで―。


・監督・脚本:アン・テジン 撮影:キム・テギョン
・出演:リュ・ジュンヨル、ユ・ヘジン
・2022年/韓国/118分/原題:올빼미/英題:THE NIGHT OWL/日本語字幕:根本理恵/G
・配給:ショウゲート
・© 2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & C-JES ENTERTAINMENT & CINEMA DAM DAM. All Rights Reserved.
・公式HP: fukurou-movie.com  
・公式X:@showgate_youga

2024年2月9日(金)~新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル梅田、シネマート心斎橋、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸 ほかにて全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 
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