「芦田」と一致するもの

本屋大賞史上最多得票数で受賞!170万人が泣いた感動作、ついに劇場アニメ化‼


 


kagaminokojou-pos.jpg2018年本屋大賞を史上最多得票数で受賞した辻村深月のベストセラー小説「かがみの孤城」。子どもから大人まで幅広い世代に愛され、累計発行部数・170万部を突破した人気ファンタジーミステリー。そんな話題のベストセラー小説を『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』などを手掛け、泣けるアニメーションの名手と呼び声高い原恵一監督が劇場アニメ化!2022年12月23日(金)に全国公開します。


学校での居場所をなくし家に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然、部屋の鏡が光り始め、吸い込まれるように鏡をくぐり抜けると、その先にあったのは城のような不思議な建物。そこには、こころと似た境遇の7人が集められていた。城の中には秘密の「鍵」が隠されており、その鍵を見つけた者は、何でも願いが叶うという。なぜこの7人が集められたのか。鍵はいったいどこにあるのか。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれるー。


この度、12月13日(火)、大阪芸術大学の学生さま対象の先行試写会にて、原恵一監督の登壇のトークイベントを実施いたしました。
 


『かがみの孤城』原恵一監督トークイベント ※12:30の回/上映後イベント

■日時:12月13日(火)イベント14:30〜14:50(20分間)

■会場:大阪芸術大学内 映画館(大阪府南河内郡河南町東山469)

登壇者(敬称略):原恵一監督



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試写会終了後、大きな拍手に包まれた会場内に原恵一監督が登場し、トークイベントがスタート。まずは映画を観終えたばかりの学生へ、挨拶。松竹の映画監督の小津安二郎の生誕120周年の話にもふれ、「小津監督の作品は今も世界の観客に見られ、尊敬続けられている。映画というのはそれぐらいの力がある。これから映画業界に入りたいという方に向けて、映画というのはそれぐらい素晴らしいものだというのを是非理解してほしい。」と冒頭投げかけると、会場内からは大きな拍手が沸き起こった。


本作は、2018年に本屋大賞を最多投票数で受賞した辻村深月さんのファンタジーミステリーが原作。アニメ化の際の大切にしたポイントとして、「すごくシンプルだが、読者を裏切らないものにしたい。」と、語った。さらに本作について、「居場所がない少女の話というけれど、ぶっちゃけて言うと居場所なんかなくて当たり前。求めちゃだめ。なので、居場所がないなんて悩むなんてやめた方がいいよ。」とグッとくるエールを送った、続いて、本作の声優選びの話題へ。


kagaminokojou-500-2.pngキャスティングで一番大事にしているのは、アニメーションの絵のキャラクターが発する声として、どれくらい自然かどうかということをシンプルに判断基準としている。」と語った。主人公こころ役の當真さんは1000人以上のオーディションから大抜擢となった。彼女に対して、「當真あみさんはアフレコ当時高校1年生で、かなりきつい芝居をしてもらったけれど、彼女は見事に乗り切ってくれた。」と絶賛。監督は普段アフレコで感動することはあまりないようだが、「當真さんのクライマックスシーンのアフレコでは、何度も撮り直していくうちに、彼女がどんどんヒロインになっていく感じをひしひしと感じ、感動的であった。オールアップを伝えると、當真あみさんが綺麗な涙を流してくれてすごく感動した。」とアフレコ時の思い出を語った。
アキ役の吉柳咲良さんについては、「演技が怖いくらいにうまい。1番きつい状況に置かれているかなり難しい役だったが、見事にやりきってくれた。」と印象を振り返った。


続いて、今日は現役の芸大生を集めた試写会ということで学生からの質問コーナーへ。

原作ありきの映画だが、アニメの方が優れている点はどこか?」という質問に対し、「原作のファンを裏切らないだけではなく、アニメオリジナルも感じてもらいたいと思いました。原作では出てこない光の階段、願いを叶える部屋の赤い空間、鏡が続いていくビジュアルはアニメのオリジナルで作成した。文章をただただアニメ化するのではなく、より物語を豊かにするために映像ならではの発想。」とアニメ化についてのポイントを語った。


kagaminokojou-500-1.jpg.png続いては、ここ最近の映画観客・原恵一監督ご自身の変化の質問に対して、「お客さんが映画を見て想像しなくなっているというのを感じているという。例えば、わざと曖昧にしているシーンがあるが、最近では曖昧では分からないという意見を持つ方もいらっしゃるという。映画は分からない部分があって当たり前。見終わったあとに友達と解釈の違いを言い合うことが健全な映画の見方だ。」と語った。今作でも、セリフの言い回しなどで、監督のこだわりの部分が多いと作品を振り返った。


学生からの質問は途絶えず、トークイベント終了後には予定の時間を延長して積極的に学生の質問に答えた。そしてイベントの最後に、クリエイティブなものづくりを目指す学生たちへ、「全員の夢が叶うことはないが、誰かの夢は叶う。何が大事か、夢をあきらめないことが大事。人を感動させることを仕事にしたいなら、きついこともあるが、自分の居場所がいつか見つかることを信じて、ひるむことなく映像制作の道へ進んでください。もしかしたらどこかで一緒にお仕事をした際は、僕に声をかけてください」と学生へのエールで締めくくった。
 


【STORY】

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学校での居場所をなくし、部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然部屋の鏡が光り出し、吸い込まれるように中に入ると、そこには不思議なお城と見ず知らずの中学生6人が。さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。期限は約1年間。戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う――。

果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集められたのか?それぞれ胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?

すべての謎が明らかになるとき、想像を超える奇跡が待ち受ける───
 

●出演:當真あみ 北村匠海
    吉柳咲良 板垣李光人 横溝菜帆 ・ 高山みなみ 梶裕貴
    矢島晶子 ・ 美山加恋 池端杏慈 吉村文香 ・ 藤森 慎吾 滝沢カレン / 麻生久美子
           芦田愛菜 / 宮﨑あおい
●原作: 辻村深月「かがみの孤城」(ポプラ社刊)
●監督: 原 恵一
●主題歌:優里「メリーゴーランド」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
●脚本: 丸尾みほ
●キャラクターデザイン/総作画監督: 佐々木啓悟 ビジュアルコンセプト
●孤城デザイン: イリヤ・クブシノブ
●音楽:富貴晴美
●配給: 松竹
●制作: A-1 Pictures
●©2022「かがみの孤城」製作委員会
●公式サイト: https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo
●公式Twitter・Instagram・TikTok @kagami_eiga

2023年2月23日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマほか全国公開


(オフィシャル・レポートより)

 
 
 

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本屋大賞 史上最多得票数で受賞!160万人が涙した感動作、ついに劇場アニメ化!


 

『かがみの孤城』【かがみの缶ミラー】(非売品)プレゼント!

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本作のノベルティとなる「かがみの缶ミラー」をプレゼントグッズとしてご用意いたしました。
物語のカギを握る謎の少女「オオカミさま」が鏡の中から覗き込んでいるようなデザインです!
缶バッジのような仕様で裏面がミラーになっており、ポーチやカバンに入れて持ち運べる便利なアイテムです!

(イズ:76mm)

 

◆提供:松竹

◆プレゼント数: 3 名様

◆締め切り:2022年12月23日(金) 

公式HP:  https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/

2022年12月23日 (金)~大阪ステーションシティシネマ 他にて全国公開


 

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2018年に本屋大賞を史上最多得票数で受賞、「ダ・ヴィンチBOOK OF THE YEAR2021」(文庫部門)など9冠に輝く辻村深月のベストセラー小説「かがみの孤城」。子どもから大人まで幅広い世代から熱い支持を集め、累計発行部数は現在160万部を突破。そんな多くの人から愛される小説が満を持しての劇場アニメ化!


学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然部屋の鏡が光り出し、吸い込まれるように中に入ると、そこにはおとぎ話に出てくるようなお城と見ず知らずの中学生6人が。さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、こう告げる。「おめでとう、君たちは選ばし7人だ。どんな願いでも、一つだけ叶えてあげよう」なぜ自分が選ばれたのか? 鏡の中に招かれた7人の共通点とは? それぞれが胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは? すべての謎が明かされたとき、想像を超える奇跡が待ち受ける――


kagaminokojou-pos.jpg監督は『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』『河童のクゥと夏休み』『カラフル』等、数々の映画賞に輝き国際的にも高い評価を得る原恵一。制作は『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』など数々の名作青春アニメを世に送り出してきたA-1 Pictures。主人公こころの声を務めるのは、14代目「カルピスウォーター」CMキャラクターでも注目を集める當真あみ。北村匠海、吉柳咲良、板垣李光人、横溝菜帆、高山みなみ、梶裕貴、麻生久美子、芦田愛菜、宮﨑あおいと珠玉のキャストが集結し、初の映画主題歌書き下ろしとなる優里の「メリーゴーランド」が本編を彩る。


君を、ひとりにはしない。――この冬、日本中に共感と感動を呼び起こす〈青春映画の新たな金字塔〉として、日本のアニメーション界に珠玉の感動作が誕生します。
 



出演:當真あみ、北村匠海、吉柳咲良、板垣李光人、横溝菜帆、高山みなみ、梶裕貴 / 芦田愛菜 / 宮﨑あおい
原作: 辻村深月「かがみの孤城」(ポプラ社刊)
監督: 原 恵一
主題歌:優里「メリーゴーランド」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
脚本: 丸尾みほ
キャラクターデザイン/総作画監督: 佐々木啓悟 ビジュアルコンセプト/孤城デザイン: イリヤ・クブシノブ
音楽:富貴晴美
配 給: 松竹/制作: A-1 Pictures
©2022「かがみの孤城」製作委員会
公式サイト: https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/

2022年12月23日(金)~大阪ステーションシティシネマ 他にて 全国公開


(オフィシャル・リリースより)

 

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『岬のマヨイガ』オリジナル《そえぶみ箋》プレゼント!

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◆提供:アニプレックス

◆プレゼント数:5名様

◆締め切り:2021年8月31(火

公式HP: https://misakinomayoiga.com/

 

2021年8月27日(金)~全国ロードショー


 


 

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居場所を失った 17 歳の少女・ユイ。彼女がたどりついたのは、どこか懐かしさと共にあたたかみを感じさせる、海の見える古民家“マヨイガ”だった。それは、岩手県に伝わる“訪れた人をもてなす家”というふしぎな伝説。血のつながりがない新しい家族たちとの、ふしぎだけど温かい共同生活が“岬のマヨイガ”で紡がれていく。

主人公・ユイを演じるのは自らも 17 歳になる国民的女優・芦田愛菜。映画史に残る傑作『千と千尋の神隠し』の原案となった『霧のむこうのふしぎな町』の著者・柏葉幸子が描き出す、心が優しく包み込まれる、ノスタルジック・ファンタジーがいま始まる―。


misakinomayoiga-sub-500-1.png.jpg<STORY>
ある事情で家を出てきた 17 歳のユイと、両親を事故で亡くしたショックで声を失った 8 歳のひより。居場所を失った二人は、ふしぎなおばあちゃん・キワさんと出会い、海を見下ろす岬に建つ、ふしぎな古民家“マヨイガ”に住むことに。なりゆきでキワさんについて来てしまった二人だったが、訪れた人をもてなす伝説の家“マヨイガ”、そしてキワさんの温もりに触れ、それぞれ傷ついた心は次第に解きほぐされていく。

そんなある日、“ふしぎっと”と呼ばれる優しい妖怪たちがキワさんを訪ねてきた。彼らは町で相次ぐ怪奇現象を調べるため、キワさんに力を貸しにきてくれたのだった。ふしぎっとの存在と共に、キワさんは昔からこの地に伝わる伝説“アガメ”のことを語り出す。人々の悲しい思いを糧に大きくなっていくという“アガメ”と、人々を陰から守る存在“ふしぎっと”。新しく見つけた居場所と、自分のまわりの優しい人々を決して傷付けたくないと強く思うユイ。ユイとひより、そしてキワさんは、それぞれの過去を乗り越え、大切な居場所を守ることができるのだろうか―。
 



【原作】「岬のマヨイガ/柏葉幸子」(講談社)※2016 年野間児童文芸賞受賞作
【監督】川面真也(「のんのんびより」「サクラダリセット」)
【脚本】吉田玲子(「のんのんびより」「SHIROBAKO」「若おかみは小学生!)
【キャラクター原案】賀茂川(京都市交通局「地下鉄に乗るっ」プロジェクト)
【音楽】宮内優里(「リトル・フォレスト」「グッド・ストライプス」)
【主題歌】羊文学「マヨイガ」
【アニメーション制作】davidproduction(「ジョジョの奇妙な冒険」「はたらく細胞」「炎炎ノ消防隊」)
【配給】アニプレックス  【製作幹事】フジテレビョン
【コピーライト】©柏葉幸子・講談社/2021「岬のマヨイガ」製作委員会
【公式サイト】https://misakinomayoiga.com/

2021年8月27日(金)~全国ロードショー


(オフィシャル・リリースより)

『星の子』 - 映画レビュー

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kujikenaide-pre.jpgくじけないで』

特製一筆箋レターセットプレゼント

 

 

■ 松竹 提供

■ 募集人員: 5名様

■ 締切:2014年5月20日(火)

★公式サイト⇒ http://www.kujikenaide.jp/

★『くじけないで』“親子”記者会見レポートこちら

 


kujikenaide-1.jpg『くじけないで』DVD発売! 

 2014年5 月2 日(金)DVD 発売
≪セルDVD≫ 価格3,800 円+税
本編128 分+映像特典 約10 分/カラー/2013 年/日本/16:9 LB ビスタサイズ

≪レンタルDVD≫ 同時リリース
本編128 分+映像特報(予告・特報のみ)
発売・販売元:松竹
©2013「くじけないで」製作委員会


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●キャスト:八千草薫、 武田鉄矢、伊藤蘭 檀れい、芦田愛菜
●監督・脚本:深川栄洋
●原作:柴田トヨ「くじけないで」「百歳」(飛鳥新社刊)

【ストーリー】
夫に先立たれて一人暮らしをしていたトヨ(八千草薫)は、あるとき一人息子・健一(武田鉄矢)に勧められて詩を書き始める。日々の暮らし、季節の移り変わり。自らの老いを見つめるユーモラスな視線や懐かしい時代への追憶。一つ一つの言葉に置き換えていく中で、やがて彼女は明治から平成までを駆け抜けてきた自分の思い出を振り返っていく・・・。
母と子の絆を軸として、明治から平成まで日本の激動の100 年を見つめ続けた詩人・柴田トヨさんの女の半生を、温かく繊細なタッチで綴る。

 

 

kujikenaide-s550.jpgいつでも人生これから!『くじけないで』“親子”記者会見

ゲスト:八千草薫(81歳)、武田鉄矢(64歳)、深川栄洋監督(37歳)
2013年10月11日(金)(ウェスティンホテル大阪にて)

(2013年 日本 2時間8分)
原作:柴田トヨ 「くじけないで」「百歳」(飛鳥新社刊)
監督・脚本: 深川栄洋 『60歳のラブレター』『神様のカルテ』
出演:八千草薫、武田鉄矢、伊藤蘭、檀れい、芦田愛菜、上地雄輔、ピエール瀧、鈴木瑞穂

  

2013年11月16日(土)~全国ロードショー

  

公式サイト⇒ http://kujikenaide.jp
(C)2013「くじけないで」製作委員会

 


 

 

~90歳を過ぎて輝きを増したトヨさんの人生~

 

  

kujikenaide-1.jpg 八千草薫58年ぶりの主演映画『くじけないで』は、90歳を過ぎてから詩を書き始めた柴田トヨさんの物語。激動の時代を生きてきたトヨさんからの慈愛に満ちた言葉の贈り物は、忘れてしまった思い出や、失ってしまった感情を呼び起こし、心に優しさと潤いをもたらしてくれる。

 トヨさんの若い頃を檀れいが、子供の頃を芦田愛菜が演じている。明治、大正、昭和の激動期を生き抜いたひとりの女性の生き様を、八千草薫のたおやかさで穏やかに優しく描いて心に沁みる。定職にも就かず、短気で競馬好きで子供のような性格のトヨさんの一人息子:健一を武田鉄矢が頼りなく演じ笑いを誘う。健一のしっかり者の女房:静子に伊藤欄が扮し、老いたトヨさんと健一を支える。

 

kujikenaide-s2.jpg 11月16日の公開を前に、八千草薫、武田鉄矢、深川栄洋監督の記者会見が大阪市内で行われた。主演映画こそ58年ぶりだが、TVドラマや映画出演は多く、特に近年映画での活躍が目立ってきている八千草薫。80歳を過ぎて、50代後半から100歳近くまでを演じ分けるのは肉体的にもきついものがあったと思うが、それを感じさせない繊細な演技に、改めて大女優のキャリアを感じさせた。そんな立派な母親に付いてきた(?)という感じの武田鉄矢だったが、柴田トヨさんの詩にある「いつでも人生これから!」というメッセージをしっかりと伝えてくれた。また、常に八千草薫を気遣う深川栄洋監督の様子から、まるで三世代親子が会見しているようだった。

 


 

(最初のご挨拶)称略)
 kujikenaide-yachigusa1.jpg八千草:本日はおいでくださりありがとうございます。5月に撮影が終わり何ケ月か経ちましたが、その時の想いがずっと残っています。
武田:久しぶりに取り組んだ映画です。静かな物語が進行する中で自分に演じられるものに挑戦した映画でもあります。八千草さんはファイト満々で、いろんなことを勉強させて頂きました。
深川監督:この映画は詩集が原作になった珍しい映画で、初めてやる作業でしたが、とても楽しかったです。詩から誕生した映画はとても意味深いと思いますので、是非劇場でご確認ください。

――― 柴田トヨを演じるにあたり難しかったところは?
八千草:
最初90歳過ぎた役は無理かなと思いました。でも、トヨさんの詩を繰り返し読んでいる内にやっぱりトヨさんは素敵な方だと思えて、また登場人物すべてが愛情深く、温かくて、今の世の中こんな気持ちになれることは少なくなってきたので、これは出演しなければと思ったのです。自然に年老いて見せることが難しかったですね。息子が詩を書くことを勧めてくれるまでは何もすることがなかったので辛かったのですが、詩を書き始めてからは楽しかったです。私にとっても、とてもありがたい経験でした。

――― 息子の健一役は、母親に心配かけたり、周りに迷惑をかけたりする役でしたが、特に気を付けた部分は?
武田:
健一は庶民的で砂粒みたいな人。その人の手触り、戸惑い、怒り、楽しみと、小さな人が抱く様々なものをどう演じるか……今は大きなことを言うのが流行っているのか、大義を掲げている時代ですが、今日どうやって食べるのか、母親をどうやって喜ばせるのかと、小さなことに悩む人を表現するのが難しかったです。

kujikenaide-fukagawa2.jpg――― 初めて脚本も担当されましたが?
深川監督:
ゼロから書いたのは初めてです。客観性が持てなくなるので止めた方がいいと思ったのですが、この映画の構成が頭にパッと浮かんできたので、これは自分でやるしかないかなと。そのため、スタッフを違う方向へ導いてしまったり、役者さんを苦しめたり、皆さんにご迷惑をかけることになったのですが、どうしても自分の手で作りたかったのです。それが正解かどうかは、これからご覧になる方が決めて下さることでしょう。

――― 様々な映画を撮ってこられて、今までとは違うと感じることは?
深川監督:
自分の知らない世代の映画を作るのは『60歳のラブレター』で経験済みですが、私の祖父母や両親などに訊きながらゼロから書いていると、柴田家を描きつつも、いつの間にか深川家のお話になっていきました。この映画を家族が見て、「恥ずかしくて見ておられん」と言ってました(笑)。

――― キャスティングについて?
深川監督:
トヨさん自身は、八千草薫さんのファンで、『相棒』が好きと聞いていましたが、詩のイメージから可愛らしく観音様のような八千草さんしかいないと思いました。本当に受けて頂いて良かった! 武田さんは、何もいいところのない小学生のような健一の役をやれる人と言えば、武田さんが浮かんできたのです。瞬発力を持ったエネルギーの塊のような役を武田さんに演じて頂ければと。まるで動物園で面白い動物を見ているような感覚で、物語にいろんな楽しみが生まれてくるのではと思いました(笑)。

kujikenaide-yachigusa3.jpg――― 58年ぶりの主演映画ですが?
八千草:
それはあまり意識していませんでした。『蝶々夫人』が終わってから結婚して女優を辞めようと思っていたら、菊田和夫先生が、外国の女優さんは結婚しても女優業を続けていると言われ、TVドラマに出演したり、最近では映画に出演することが多くなりました。ゆっくりとした仕事が好きなものですから、今回も深川監督は「こうしなさい」というような言い方ではなく、いろんな言葉を返して頂きました。もっともっとお話を伺いたいと思うような楽しいお仕事でした。

――― トヨさんの詩の魅力について?
八千草:
トヨさんの詩で、「あたし本当は…」と始まるところあります。人間は長く生きていると、「本当は…」と言って何も言えなくなることがあります。苦しいことや悲しいことを明るく変えてしまう特徴が好きです。「息子が夫とそっくりの顔でテレビを見ている、何だか得した気分」などと、明るくさせて下さる詩です。

kujikenaide-takeda1.jpg――― 60歳を過ぎて、アイドルのプロデュースを始められたが、いくつになってもやることは?
武田:
どんな額縁を持って世界を見るかが大切だと思います。私は最近フライングフィッシュを始めたのですが、これがまた下手くそで全く釣れません。6回釣りに行って、1匹も釣れない! 周りはみんな釣れているのに、自分だけが釣れないなんて…1? 終いには私の近くで魚を放流して下さったのですが、それでも釣れない! もう皆さん大爆笑でしたよ。ひとり下手がいることでこれ程皆さんを楽しませられるのか…世の中上手な人ばかりじゃ面白くない、下手な奴もいるから面白い。老いも若きもいろんな人がいるから面白い、とつくづく思いました。新しい事を始めるのに遅すぎるということはないと思います。

――― 最近のネット炎上については?
武田:
ネットには全く興味がありませんね。最近「恨み」に関連する言葉多くなってきましたね。柴田トヨさんの詩をオススメします。人を傷付けないよう、思いやりのある言葉を使い分ける必要がありますね。

(最後に)
八千草:
武田さんの仰る通りです。この映画は、息子やお嫁さんや夫や両親と、家族がいっぱい出てきます。みんなの思いやりを強く感じました。家族は一番安心できて、心を許してもらえるところだと思います。是非多くの方に見て頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

 


 

kujikenaide-yachigusa2.jpg いつになくスローテンポ!? 武田鉄矢さんも深川栄洋監督もMCも、皆が八千草薫さんのたおやかなテンポに合わせるかのように、ゆったりと、穏やかに、ひとつひとつ言葉を選びながら話していた。「いつでも人生これから」と謳った柴田トヨさんは 今年の1月、映画の完成を待たずに101歳で亡くなられた。トヨさんも“美人さん”だったようだが、日本人が一番“大和なでしこ”と思う女優:八千草薫さんに演じてもらってさぞかし喜んでおられることだろう。(ちなみに、“日本男子”と思う男優は高倉健だそうだ) 80歳を超えても優しい微笑みを絶やさず、慈愛に満ちた眼差しで周囲を和ませる八千草薫さんは、まるで観音様のようだった。(拝)

(河田 真喜子)

gulu2-550.jpg『怪盗グルーのミニオン危機一発』

 WHITE HOUSE DOWN-550.jpg『ホワイトハウス・ダウン』 

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『パシフィック・リム』

nobou-sss550.jpg東宝『のぼうの城』舞台挨拶
(2012年11月3日(土・祝)TOHOシネマズ梅田にて)
登壇者:野村萬斎、山口智充、上地雄輔

nobou-1.jpg(2011年 日本 2時間24分)
監督:犬童一心、樋口真嗣
脚本:和田竜 (小学館「のぼうの城」)  音楽:上野耕路
主題歌:エレファントカシマシ 「ズレてる方がいい」(ユニバーサル シグマ)
出演:野村萬斎 榮倉奈々 成宮寛貴 山口智充 上地雄輔 山田孝之 平 岳大 西村雅彦 平泉 成 夏八木勲 中原丈雄 鈴木保奈美  前田 吟 中尾明慶 尾野真千子 芦田愛菜/ 市村正親/佐藤浩市
2012年11月2日(金)全国超拡大ロードショー

公式サイトはコチラ

★大ヒット! 萬斎ら主演トリオに黄色い歓声★

nobou-sss3.jpg2日公開された東宝のスペクタクル時代劇「のぼうの城」(犬堂一心、樋口真嗣監督)が期待通り大ヒット・スタートし3日、上映中の大阪・TOHOシネマズ梅田で野村萬斎、山口智充、上地雄輔の主演トリオが舞台挨拶、満員のファンの歓声に応えた。
 映画は和田竜の脚本が“脚本家の登竜門”城戸賞を受賞、それをもとに書き下ろした小説が175万部のベストセラーになった。2万もの軍勢で押し寄せる豊臣軍に対し、ふだんは“でくのぼう”と農民たちから親しみを込めて呼ばれる北条軍の成田長親(野村)が、わずか500人の軍勢なのに「戦いまする」と宣言し無謀な戦いを挑む。のぼうの右腕の豪傑・和泉に山口、敵将・石田三成に上地というフレッシュなキャスティングも人気の要因。


nobou-sss1.jpg―――たった今、ニュースが飛び込んできました。「のぼうの城」が全国的に大ヒットです。
山口:40億円目指せるんじゃないか、って聞いた。

―――40億円は今年の日本映画のベストテンに入ることは確実です。
野村:今ご覧いただいた通り、のぼうの萬斎です。今日は来ていただいてありがとうございます。

―――今日は東京でも舞台挨拶があって、玉入れ合戦してきたと聞きました。どちらが勝ちました?
上地:(三成軍敗退も)人数が違いましたからねえ。これはどうしようもないですね。玉入れで人数が違ったらどうしようもないです(笑)。
山口:玉入れの話は今初めて聞きました。この数分、話がまったく分からなかった(笑い)。僕は大阪から出陣、関テレから歩いて来ました(笑)。

―――大阪はノリが違いますよね。
野村:本当にノリがいい。(客席に向って)面白かった人!(大歓声)泣いた人! (大歓声) 笑った人!(大歓声)
上地:萬斎さんが一番ノリがいいんですよ。
山口:いつもは萬斎さん、声低いんですけどね。この変わり身の早さは快感。撮影中、ずっと一緒だったし。

nobou-sss2.jpg―――山口さんは大阪のノリはよくご存じですね。
山口:ええ、大阪出身ですからね。ロケ先で大阪の人携帯で電話してる、と思ったら大きなパン持っていてびっくりした…。(観客に)嘘でしょうって言ってくださいよ(笑い)。
ロケでおばちゃんがやってきて「主役はどこ?」って聞くから「あっち」と言ったら「(僕を見て)ここにおるやん」ですからね(爆笑)。

―――大阪と言えば阪神ファンの上地さん、今年のドラフトは阪神が藤浪(晋太郎)投手(大阪桐蔭高)を当てました。
上地:和田監督、やってくれました。選手時代 から和田監督が好きだったんですが、どうして伝わったのか、和田監督からグローブもらいました。藤浪君のほかにも、2位に北條(史也)内野手(光星学院)ですからね。ホント、いいドラフトでした。

nobou-sss4.jpg―――萬斎さんは大阪はどうですか?
野村:「履物」ですね。新大阪で、坂道の途中に履物店があって、看板に「閉店セール」と書いてあったんですが、何度行っても“閉店セール”なんです。あれにはびっくりでしたね(笑い)。看板が新しくなっていたり…(笑い)。

―――最後に皆さん、ひとことお願いします。
上地:ちょっとでも何か感じるところがあったら、出来るだけ多くの人にこの映画のことを伝えてください。
山口:今は居ながらにして情報入る時代ですが、大スクリーンにこれだけの人に来てもらえることはすごいこと。生で見た方がいいぞと伝えて頂ければ。
野村:ホントにみなさん、今日はようこそ来ていただきました。時代劇は、今の若い人にはとっつきにくいものかもしれないけど、見ていただいたら面白いことが分かるので、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さんお母さん、友だちにもこの映画の話を伝えてください。よろしくお願いします。
(安永 五郎)

 

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